web sniper's special AV review. WEB スナイパーAVレビュー 『古びたアパート(GIGA)』 文=安田理央 都内の下町にある古びたアパート。築40年のそのアパートに越してきた中年の訳ありげの子持ちの美人。でかい乳と巨大なケツをしたその奥さんを邪悪な罠にかける二階の中年男。架空のアルバイトのチラシに引き寄せられた奥さんに卑猥なビデオの撮影を持ちかける。騙されたとも知らずにエロダンスを踊り、陰部を拡張して見せ付け……。如月むつき原作作品。 |
結局、エロというものは、ベタでオヤジな物ではないかと思うのですよ。洗練とか時代性とか、そういうものは、エロには不要。そんなのは撮られる女の子が「かっこいいわぁ、これはエロとは違うのね」なんて勘違いして喜ぶだけなのです。
だから私は、今一番素晴らしいAVレーベルはどこか、と聞かれたら迷わず凌辱研究所だと答えます。カルト絵師・如月むつき先生原作による凌辱研究所のAVは、あまりにもストレートに私の劣情のツボを刺激してくれるのです。
都内の下町にある築40年の古びたアパートに、わけありの子持ち美人が引っ越して来ます。大きな胸と尻を持つこの奥さんに、同じアパートに住むハゲオヤジが目をつけます。どうやら奥さんは、蒸発した夫の不始末によって金に苦しんでいるらしい。ハゲオヤジは、そこにつけ込んで、怪しいアルバイトの罠を仕掛けるのでした。
それは、恥ずかしいビデオを自画撮りするという仕事。同じアパートの住人のハゲオヤジが発注したとは知らない奥さん、恥じらいに耐えながら、必死に淫語を連発しながら、カメラの前でオナニーをするのでした。
この自画撮りシーンが実に素晴らしいのですよ。ハゲオヤジが指示した通りに「私は何年も子供と二人で、ずっと、おまんこしてないの。だから、おとこのひと欲しくて、ひとりでまんずりしちゃうの」「子供を産んで真っ黒になったおまんこ見て下さい」などと屈辱的で卑猥なセリフを口にして、腰をくねらせる奥さん。恥ずかしくて、ブルブルと震えています。その羞恥の表情がたまりませんし、ハゲオヤジが命じるセリフの文面が、また素晴らしいセンスなんですね。
ビキニを着せられて「ちんちんちんぽがほーしいの。まんずりまいにちずーりずーり」なんて唄いながらのエロダンスを強要されるシーンなんて、もうたまりませんよ。
そしてハゲオヤジは当然のことながら、脅迫するわけです。
「あのビデオ、ダビングしてお子さんの学校にバラまきますよ。いいんですか?」
さぁ、こうなれば、あとはもうハゲオヤジの欲望が爆発する凌辱タイムです。友人(もちろん中年男)と二人で奥さんを嬲りまくります。
ハゲオヤジが一番好きな格好だという「イエス、マスター」ポーズ(手を頭の後ろで組み、ガニ股で立つ)を何度も奥さんにとらせて、体中を舐め回し、触りまくる。ああ、このイヤらしさはオヤジならではですよ。若いイケメン男優には、この卑猥さはとても出せませんね。
最近のAVは、男優がなるべく画面に映らないようにする撮り方が一般的です。男はセリフもないことが多いのです。それはユーザーが男優に嫉妬するからという理由らしい。
そういう意味では、凌辱研究所のAVは時代と逆行しています。オヤジがしゃべりっぱなし。ナレーションも、オヤジの独り言。画面にも出ずっぱりです(しかも、鼻くそ食ったりしてます)。
でも、このハゲオヤジのエロさが、作品全体の卑猥さを何倍にもしているんですよ。このオヤジの台詞の下品さがあってこそ、羞恥に身悶える奥さんが輝くというものです。
「奥さん、こんなうんこをするような格好をして恥ずかしくないんですか」
「お互い臭いとこ舐めあいましょうよ」
ああ、なんと冴えた台詞の数々。これは原作の如月むつき先生の書いたものなのでしょうか。一言一言が効果的です。
私たちはあくまでも「エロ」が見たいので、「エロティック」「エロチシズム」が見たいのではない。凌辱研究所のAVは、そんな私たちの欲望に、しっかり応えてくれます。
文=安田理央
『古びたアパート(GIGA)』
発売:2009/2/13
出演:二岡ゆり
監督:肥前嬉介
収録時間:DVD 93分+9分
価格:4,830円(税込)
品番:NRYO-20
メーカー:GIGA
レーベル:陵辱研究所
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安田理央 1967年生まれ。エロ系ライター、アダルトメディア研究家、パンク歌手、ほか色々。主な著作に「エロの敵」「日本縦断フーゾクの旅」「デジハメ娘。」など。趣味は物産展めぐり。でも旅行は苦手。 |
09.05.05更新 |
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