不定期連載 綿まで愛して!新世紀抱き枕系コラム! すあまにあ倶楽部 第56回 『PAIN GATE〜苦悶乱舞〜』 文=抱枕すあま 『PAIN GATE〜苦悶乱舞〜』 主演:和泉しずく 監督:乱田舞 価格: 8400円(税込) 品番: DDSC-015 メーカー:SCRUM |
いま、SM業界で最もハードな責めを映像化していると噂される、あの話題のメーカー『SCRUM』が新作DVDをリリースしたというので、早速、社長への独占インタビューを敢行してまいりました。
これまで、志摩紫光さん、ミラ狂美さん、風見蘭喜さんという名だたる方々が監督を務めてきましたが、今回は初めて乱田舞さんを監督に起用しています。さて、新作はどのような作品に仕上がっているのでしょうか。気になる社長へのインタビューは、約60秒後です!!
本題の前に、ちょっと! いったい、なんなんですか!! 今年のお盆は、家でゴロゴロしながら『WEBスナイパー』の動画などを観て過ごしていたのですが、マジでこの企画はなんなんですか!!
雨宮まみさんが、辛くて美味いものを食べて、ただヒーヒー言っているだけじゃないですか! そんなの、湖池屋の『カラムーチョ』のパッケージに描かれている、ヒーヒーおばあちゃん(本名:森田トミ)にでもできることじゃないですか!! ちなみに、ヒーヒーおばあちゃんとは別に、ヒーおばあちゃん(本名:森田フミ)というのもいるんですからね!!
こちとら、お昼はいつも400円の仕出し弁当を食べているというのに、千円以上はしそうな高級麻婆豆腐を食べて、ただヒーヒー言うのが仕事だなんて!! 私なんて、給料日が近づいてくると、400円のお弁当すら買えなくなり、100円ショップで買ったカップラーメンしか食べられないのですよ!! 私があの企画をやっていたら、違う意味でヒーヒー泣きながら食べてましたよ。格差社会、反対!!
そして、なんなんですかアレは! ポケモンスタンプラリーって!! 私は、数年前からずっと声高に叫び続けているのです。ポケモンスタンプラリーだけは許せないと。毎年、夏休みになると、黄色いピカチュウの紙製サンバイザーを被って浮かれたガキ……じゃなくて、お子さま達がJRの駅や車内に大増殖するのですが、私はそれが許せないのです。
だって、電車に乗ろうとすると入口にたむろして乗せてくれないし、電車が揺れるたびに必ず足を踏まれるのです。しかも、電車がホームに着いて扉が開くと、競馬のスタートのように一斉に駆け出すのですよ。駅員さんの「ホームでは走らないでください!!」という必死の訴えも聞かずに。
こちとら、仕事で真夏の猛暑の中を歩き回って疲れているのですから、せめて冷房の効いている電車の中だけは、ゆっくりと休ませて欲しいのです。少なくとも、先頭車両の運転手さんの後ろの場所は、私のために空けておいて欲しいのです。
でも、ずっと山手線の10駅くらいを半日で巡る楽チンなスタンプラリーだと思っていたのですが、結構、大変な内容だったのですね。子供たちのことを、ちょっと見直してしまいました。
おっと! もう60秒経ってしまいましたね。それでは、本題の『SCRUM』の社長への独占インタビューへとまいりましょうか。
す「新作の発売、おめでとうございます!!」
社「ありがとう」
す「今回は、どんな作品なんですか?」
社「今回は、鞭にこだわった作品で、『PAIN GATE〜苦悶乱舞〜』というタイトルなんだよ。初めての試みとして、自分でプロデュースせず、乱田(舞)さんにすべて任せてみたんだ」
す「えっ! プロデュースをしなかったんですか? 今までの作品では、ずっとプロデュースをしてましたよね。なにも制約なしでお任せしたんですか?」
社「一応、打撃系の作品ということだけお願いしたんだけど、それ以外は何も口を出さなかったんだ。乱田さんも、やってみたい責めがあったみたいだったし。だから、今回は撮影現場にも行っていないんだよ。編集済みのテープをもらって、こっちではモザイク処理をしただけだからね」
す「それじゃ、撮影中の面白エピソードが何もないってことですか? レビューを書くのが苦手な私は、これまでの新作紹介はすべて面白エピソードで済ませてきたというのに、いったい、どうしてくれるんですか!?」
社「そんなこと、知らないよ……」
す「むぅ〜〜〜っ」
社「ふくれっ面しなくてもいいのに」
す「頬がふくらんでいるのは、生まれつきです!!」
社「え〜と、なにかエピソードがあったかなぁ……。そうだ、今回の作品の中では一本鞭が使われているんだけど、これが凄いんだよ。乱田さんが、わざわざニュージーランドまで行って、買い付けてきたものらしいんだ」
す「それって人間用じゃなく、本物の牛追い用じゃないですか……」
社「たぶん、そうだろうね。ただ、この一本鞭は太すぎて、普通の人ではなかなか上手く振れないみたいなんだよ。乱田さんは、そんな扱いが難しい鞭を、狭いスタジオの中で使っているんだからね。相当な技術だと思うよ」
す「一本鞭って、狙ったところに当てるのは、オモチャみたいなものでもかなり難しいですからね」
社「今回は、ハードな責めに耐えられる女優さんを用意したから、乱田さんも大手のメーカーさんじゃできない、限界までの鞭責めができたんじゃないかな」
す「確かに、大手のメーカーさんじゃ、ある程度名前が売れている女優さんを使うから、身体に傷や跡が残るようなハードな鞭責めはできないですからね。それに、大手になればなるほど、倫理的な面での自主規制とかもありそうですし」
社「作品を最後まで観てみると、乱田さんはやり切ったような満足げな表情を浮かべているからね。乱田さんも納得できる作品が撮れたんじゃないかな」
す「ただ、『SCRUM』的な作品かどうかというと、ちょっと違う気がしますね。乱田さんが監督されている大手メーカーの作品と比べたら、数倍もハードな責めなんですけど。なにせ、これまでの『SCRUM』作品というと、有刺鉄線での縛りや性器の縫合など、猟奇的で異常な責めが多かったですから。初めての一般的なSM作品といえるんじゃないですか?」
社「そういわれると、そうかもね。この作品は、乱田さんの作品が好きで、いつもよりハードな責めが観てみたいと思っている人にとっては、オススメできる作品だと思うよ。編集も上手くまとまっているし、作品としてのクオリティも高いからね」
す「そうですね。特に、ニュージーランドの一本鞭での責めシーンは必見ですね。ところで、なにやら怪しい動きが『SCRUM』にあるという噂を聞いているのですが……」
社「相変わらずの早耳だねぇ。実はね、次回作で使う拷問椅子を制作しているんだよ。今度は、風見蘭喜さんに監督をお願いするつもりだから、有刺鉄線よりもさらにハードな作品ができると思うよ」
す「ハードなのはいいですけど、くれぐれも人が死なない程度でお願いしますよ……」
↑麻縄での緊縛も見どころの一つです。
↑↑水平吊りに蝋燭。乱田さんの作品ではお馴染みの責めも登場します。
↑一本鞭以外にも、バラ鞭も使っています。
↑これが噂のニュージーランドで探し当てた一本鞭です。女優さんの身体に巻き付いていきます。
↑女優さんの身体は、幾筋もの赤条痕で覆われています。一本鞭の威力が分かる写真です。
【お詫びと訂正】
コラムの中で、ヒーヒーおばあちゃんとヒーおばあちゃんの本名を逆に紹介しておりました。正しくは、ヒーヒーおばあちゃんが“森田フミ”で、ヒーおばあちゃんが“森田トミ”でした。 読者の方々および関係者の方々にご迷惑をお掛けしたことを深くお詫びいたします。
(続く)
関連リンク
SCRUM
湖池屋
抱枕すあま 『SM探偵団』(ガッツ)で男優兼監督としてデビュー。その後、カメラマン、照明を経てスタッフその3となる。着実に一歩ずつ大物監督へのステップを踏み外している。最近では、『SM魔女狩り審問会』(エピキュリアン)において、金属製拘束具のデザインおよび製作を担当した。抱き枕との生活を綴ったブログ『すあま日記帳』もある。 |
09.08.20更新 |
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