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不定期連載 綿まで愛して!新世紀抱き枕系コラム!
すあまにあ倶楽部 第57回
ついに実現!? SLスナイパー!!

文=抱枕すあま


私はSLが大好きである。いわゆる蒸気機関車のSLである。私が子供の頃、すでにSLは走っていなかったが、テレビや図鑑などで黒煙をモウモウと噴き上げながら力強く走るその雄姿は、少年だった私の心を魅了し続けた。その後、私の興味はSLからSMへと移り変わってしまったが、今でも心の何処かにSLへの熱い想いが存在しているのである。

 その私の熱い想いを込めた『SLスナイパー』の企画が、『WEBスナイパー』編集部の全面協力の下、ついに今回のコラムで実現することとなった。このコラムは、私と編集部のI氏がSLを追い求めて奔走した、夏のある日の記録である。
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 お盆を過ぎた夏のとある日のこと。私は、『WEBスナイパー』編集部のI氏を訪ねるため、大洋図書の本社ビルへと向かった。

す「ずるい! ずるい!! 私も、辛いものを食べて、『ヒーヒー』って言いたい!!」

I「まだ、夏休み特別企画(強制激辛グルメツアー『TOKYO HOT!』)のことで怒っているんですか?」

す「だって、私が出した企画は、いまだに何も実現できていないんですもん! ぷんすかぷんっ!!」

I「だってアレでしょ? その企画って、『SLスナイパー』ってヤツでしょ? だって、オチがタイトルじゃあねぇ……。それに、SLにはエロがないじゃないですか」

す「それなら、山口県へ行きましょうよ! SL『やまぐち号』は、別名『貴婦人』って呼ばれているんですよ!! 貴婦人の身体に火を付けて、乗り回してやりましょうよ! 牝犬になるように、決められたレールの上を走らせてやりましょうよ!! それに、あの女なら、きっと『ヒーヒー』って絶叫しますよ」

I「たぶん、貴婦人は『ヒーヒー』じゃなくて、『ポッポー』と絶叫するんじゃないかな?」

す「とにかく、SLなのっ!! それがダメなら、『C1(クンニ1)グランプリ』でもいいけど」

I「はいはい、分かりましたよ。それじゃ、行きますか」

す「えっ、今からですか?」

I「そうですよ。さぁ、行きますよ!!」

す「さてと、どこまで行くんですか? 関東近辺だと、静岡県の大井川鐵道とか、栃木県の真岡鐵道とか、埼玉県の秩父鉄道とかですよね? わくわく」

I「さぁ、目的地に着きましたよ!!」

す「えっ、もう着いたんですか? やけに早いですね」





す「おお! 本物のSLだ!!」

I「どうです?」

す「C1292ということは、1934年に日立製作所で造られたSLですね。大きくて、かっこいいなぁ」

I「やっぱり、本物は違うでしょう」

す「いいですねぇ……。そういえば、C12といえば、静岡県の大井川鉄道で使用されているSLと同じじゃないですか!! ひょっとして、ここは……」





す「……って、JR新橋駅前のSL広場じゃないですか!! オチとしては、あまりにもベタ過ぎませんか?」

I「なにかご不満でも?」

す「私はですね、SLに乗りたいのですよ! ヤツの魂の暗部に、火を灯してやりたいのですよ!! そうでなきゃ、『SLスナイパー』とはいえないでしょ!?」

I「雨宮まみさんは、文句の一つもいわず、激辛料理に挑戦したというのに……。すあまさんは、ホントにワガママなんだから。これだから、末っ子の長男は扱いに困るんですよ」

す「私の家庭の事情は、ほっといてください! しかも跡継ぎなのに、いまだに彼女と呼べるのは抱き枕しかいないんですから……。そんなことより、私はSLに乗りたいの!!」

I「しかたがない……。それじゃ、SLに乗りに行きますか」

す「えっ、マジでSLに乗れるんですか? ひゃっほぉ〜〜い!!」

 そんな訳で、我々一行は夏祭りが開催されている亀戸中央公園へと向かったのであった。

す「こんなところで、本当にSLに乗れるんですか?」

I「大丈夫だから、安心してていいですよ。ほら、あそこですよ。SLが力強く走っているじゃないですか」





す「おおっ、SLだ! しかも、動いているじゃないですか!! C5938ということは、1942年に汽車製造で造られたSLですね。だけど、C59って動態保存されている車両はないんじゃなかったですか?」

I「だって、現実に目の前でC59が動いているでしょ? それに、子供たちも大喜びしているし」

す「まぁ、確かに動いているんですけど……。ただ、SLにしては、なんだかサイズが小さいような気がしません?」

I「そんなことはないでしょ? だって、新橋駅前のC12より、こっちのC59の方が大きいですよ」

す「それに、客車に屋根がないし、運転手さんが炭水車の上に乗っているし……」

I「細かいことを気にしますね」

す「つ〜か、コレってどう考えても、ミニSLじゃないですか!!」





I「ミニSLのどこがいけないんですか!? ミニでも、SLなんですよ!! ちゃんと、蒸気機関で動いているんですよ!!」

す「そりゃ、そうですけど……」

I「遠藤遊佐さんなんて、電マならフェアリーミニでも、フェアリーミニミニでも文句はいいませんよ!?」

す「いえいえ、そういう話じゃないんですよ。つまり、ミニというのが……」

I「それじゃ、なんですか? フェアリーミニSLとか、フェアリーミニミニSLならいいですか?」

す「だから、フェアリーを付ければいいという問題じゃないんですよ。なんだか、乗ったら振動が激しそうですし……」

I「もう、ワガママばっかりいわずに、サッサと憧れだったSLに乗ってきてください!!」

す「えっ、マジですか? だって、子供しか乗ってませんよ!?」

I「イヤなら、来年の夏に『ポケモンスタンプラリー』でもやりますか?」

す「はいはい、分かりましたよ! ミニSLに乗ってくればいいんでしょ!? 恥ずかしいよぉ……。あれ!? サイズは小さいけど、ミニSLだって楽しいじゃん!! ひゃっほぉ〜〜い!! SL最高っ!!」

(続く)

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大井川鐵道株式会社

SLやまぐち

suama.jpg 抱枕すあま 『SM探偵団』(ガッツ)で男優兼監督としてデビュー。その後、カメラマン、照明を経てスタッフその3となる。着実に一歩ずつ大物監督へのステップを踏み外している。最近では、『SM魔女狩り審問会』(エピキュリアン)において、金属製拘束具のデザインおよび製作を担当した。抱き枕との生活を綴ったブログ『すあま日記帳』もある。
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09.09.03更新 | WEBスナイパー  >  すあまにあ倶楽部
文=抱き枕すあま |