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↑よく「嫁と畳は新しいほうがいい」なんてことを言いますが、取り換える時のめんどくささを考えると「嫁も畳も古くていいよ……」と思います。うう、仏壇の運びすぎで全身筋肉痛だ……。
ちなみに中央にある細長いものはストーブ。10月になった途端ストープとコタツを出すのが、山国のたしなみです。

毎週土曜日更新!
onanistic pacifism by “maestro”Endo Yusa.
10年ぶりに居間と座敷の畳替えをすることになり、大わらわの遠藤家。
「人手が足りないから」と私(38歳・虚弱体質)まで駆り出され、ジャージにメガネという『ごくせん』ばりの姿で、畳屋のおっさん達に混じってどでかい仏壇を運んでおります。
ああ、まさかこんなところで“わんぱく相撲横綱”の実力を発揮することになろうとは……。オナニーマエストロ遠藤です。
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『しごくせんせい 早坂ひとみ 完全版』


監督:ラッシャーみよし
ASIN:MILD-306
定価:2079円
発売:2005年5月27日
メーカー:KMP

↑あ、しまった。『ごくせん』だと思ったら『しごくせんせい』だった!!(笑)
これだから俺はAVが好きさ。


ところで、うちの老母というのはほとんどエロ話をしない真面目な女性なのですが、畳替えの最中に突然妙なことを言いだすのでびっくりしました。

老母「……あのね、昔酔っ払って自慢してるの聞いたことがあるんだけど、○○さん(畳屋の社長)って、さかずき一杯“出る”んですって」

――は? お母さん、いきなり何を言うんですか。“出る”って、あの……ドピュッて出るアレですよね。

老母「うん」

――……さかずき一杯って、多いの?

老母「だから、それを聞こうと思ったんじゃない!」

――わ、わかんないよ……。

ごめんね、母さん。これだけ毎日AVばっかり観てるのに、そんな素朴な疑問にさえ答えられないふがいない娘で……。
しかし実際のところ、どうなんでしょう。さかずき一杯って自慢になるほど多いのかしら……微妙なところです(ちなみに畳屋の社長は、体脂肪3%くらいの貧相な老人)。
どうせなら“ペットボトル一本分”とか言ってくれればわかりやすいんだけどなあ。

えー、そんなわけで現在は、オープンだかオープンじゃないんだかわからない実家で絶賛パラサイト中のマエストロ。
東京でのモラトリアム暮らしを終え、なんとなく故郷に帰ってきたのは26歳の時でありました。
いろいろ理由はあるんですが、一番大きなものはというと「編プロバイトを辞めて始めた派遣が肌に合わなかった」ということでしょうか。
学術系のお堅い出版社だったんですけど、まあ派遣なんで朝の9時にはきっちり会社に行ってないといけないんですよね。で、なぜか部長の目の前に座らされて、トイレに立つ以外はほとんど無駄口を叩くこともなく黙々と作業をするわけです。それがどうにも……。収入はそれまでに比べると各段に良かったんだけど。きっちり週休2日で残業もなかったんだけど!(要するに、ワガママです。はい)

まあ、26歳というといわゆる結婚適齢期ですから、両親も「おお、帰ってきて花嫁修業をするのもよかろうぞ!」という感じのゆるいスタンスで受け入れてくれまして、1年くらいは以前の勤め先から貰った内職的な仕事をしつつ暮らしてました。そういえばお見合いも何回かしたなあ。モノにはなりませんでしたけど。

実を言うと私、それくらいの時には「30歳までには幸せな結婚をするだろう」と思ってたんですよね……。
あ、そこ! 笑うなっ!!

いやあ、ずうずうしい話なんですけど、そうなんですよ。遠藤家というのは今どき珍しい絵に描いたような旧式の家庭でして、数年前に結婚した弟の代まで“恋愛結婚”というものが存在しなかったのです。さらに、離婚した身内もナシ。要するに、自分の意思でガンガン相手を探してくっついたり離れたりするというモデルが近くになかったんですね。
だから私の漠然とした未来予想図は、“28歳くらいで自然にモテ始める(もうここから間違ってます)”→“30歳前に結婚”→“煎餅をバリバリゆわせながらワイドショーを見る専業主婦”というような感じでした。んまー、ずうずうしい!!

とにかく、大人になれば自然に生理が来るように、適齢期になれば自然に結婚できるもんだと思ってたんです。間違いも甚だしいですねー。
しかし、家にこもって時代劇の再放送を観てばかりの生活では、当たり前ですが彼氏なんてできるはずありません。いわんや結婚をや、です。

で、30歳になった頃に「あれ、結婚できてないじゃん」ということに気づくわけなんですけど、そこで「自分でなんとかしなくちゃ! 合コン! 婚活!!」というほうに思考が働かないのが、私のすごいところ。
どうしたのかというと……はい、あっさり諦めました。
自分でも「もうちょっとなんとかしろよ!」って思うんですけど、こればっかりはねえ。出会ってもいない人と幸せな家庭を築いてるところが想像できない。うーん、もしかしたら本当にバカなのかもしれないです。



『婚活失格』 (ぶんか社文庫)


著者:樋口 康彦
ISBN-10:4821152703
定価:630円
発売:2009年6月5日
出版社:ぶんか社

↑婚活失格どころか、婚活するところまで行ってないんだからお話になりませんな。はははははは! 人間失格……(泣)。あの頃、今のような“婚活ブーム”がきていたら、私の人生も少しは違っていたんでしょうか。


あ、それから20代には大きな事件がもう一つ。
実家に戻って1年くらいした頃、ずっと自宅療養していたパパ・マエストロの病気が再発したんですよね。療養中だというのに動けなくなるくらい酒を飲んだりしてたのでしょうがないっちゃしょうがないんですけども、今度は高校生の頃よりも症状が重く、長い病院暮らしを余儀なくされたのです。

家で内職仕事をしながらユルユル暮らしていた私は、当然のように病院に通いつめて父親の世話をすることになりました。
「多少の無理をしても、これまでどおり家で療養させたい」という私と老母。
「そんなのはムリだから、都会の完全介護の病院へ任せるべき」という親戚たち。
もともとキャパシティが大きいほうではないので、精神的にも肉体的にもけっこういっぱいいっぱいになってしまい、締め切りが守れず、家でやっていた仕事も大幅にカット。
このへんから、以後10年近く続く本格的なニート時代に突入するわけです。まあ、世間的な目で見れば暗黒時代ですよね。三十路、独身、親は病気、金ナシ、仕事ナシ。
でも、本人は案外落ち込むこともなく、それなりに楽しくやってたんですよね。

今になって考えてみるとよくわかります。
パパ・マエストロが病に倒れたときも、それからの鬱々としたニート時代も、私を救ってくれたのはやっぱりオナニー(とエロ)でした。
そして、このとき鬼のようにオナニーしまくったことが、今こうやってWEBスナイパーにコラムを書かせてもらうきっかけになったんですから、人生ておかしなもんですねえ。

(続く)


遠藤遊佐(C)花津ハナヨ (c) 花津ハナヨ
遠藤遊佐 AVとオナニーをこよなく愛する三十路独身女子。一昨年までは職業欄に「ニート」と記入しておりましたが、政府が定めた規定値(16歳から34歳までの無職者)から外れてしまったため、しぶしぶフリーターとなる。AV好きが昂じて最近はAV誌でレビューなどもさせていただいております。好きなものはビールと甘いものと脂身。性感帯はデカ乳首。将来の夢は長生き。

遠藤遊佐ブログ=「エヴィサン。」

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09.10.24更新 | WEBスナイパー  >  オナニー平和主義
文=遠藤遊佐 |