毎週土曜日更新!
onanistic pacifism by “maestro”Endo Yusa.
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「△△さん(近所の70代の老人)って、浮気がバレて奥さんにパイプカットさせられたらしいわよ……」
ど、どうしたの、母さん! 今さら思春期か!?
ここんとこ家族の話ばかり書いているのは、まったく外に出ていないから。今日の天気はなんだっけ……オナニーマエストロ遠藤です(そういえば余談ですが、うちの祖母はパイプカットを“禁煙パイポ”のことだと思っています。タバコ吸ってるオヤジを見ると「パイプカットしなさいよ!」とか言うので困る)。
『いつまでもデブと思うなよ (新潮新書) 』 監督:岡田 斗司夫 ASIN10: 4106102277 定価:735円 発売:2007年8月16日 メーカー:新潮社 |
パパ・マエストロの病気が再発したことをきっかけに、金なし、仕事なし、彼氏なしの本格的なニート期に突入した私。
これからどうなっていくのか、どうしたらいいのかもわからず、病院と家とを往復する日々。さすがに「パトラッシュ……ぼく、疲れたよ……」という心境になったりもするわけです。
そんなとき、どうしたか。
自分を甘やかすのが得意なマエストロは、ある日病院帰りに近所のヤマダ電気に寄り道をし、あるものを買ったのです。
それは、当時出始めたばかりのCSチューナー。
確か5万円くらいだったでしょうか(むろん借金)。ひょうきん族や全員集合の再放送を観てすさんだ気持ちを癒したいという気持ちももちろんあったのですが、なんといっても一番の目的はアダルトチャンネルでした。
ホテルのテレビでしか観られないと思ってた有料エロチャンネルが、ご自宅で!
実家に戻ってから、気軽に裏ビデオを買うこともAVをレンタルすることもできなくなっていたマエストロにとっては、まさに夢のようなマシンです。
その頃、一日中AVを流しているエロチャンネルは5〜6個あり、レンタル物や企画物の他、出回り始めたばかりのセルビデオを専門に流すチャンネルもありました。
いやー、もう、バカになるんじゃないかってくらいオナニーしまくりましたね!
朝起きると、まず美少女物で一発。夕方になってやることがなくなると、企画物でまた一発。夜は夜でローター片手に一発。なかなかイケないので意地になって、気づけば明け方までずっとAV観てたなんてこともあったっけ。懐かしいなあ。
これらのアダルトチャンネルはPPV(ペイパービュー)というやつで、一作につき300円〜400円のお金を払って観るスタイルになっていたので、もちろん瞬く間にCS貧乏に。
性欲ってのは人の思考を麻痺させるもの。月間契約にすれば月に数千円で済むのに、オナニーに夢中でそこまで頭がまわらなかったんですね。ひどい時には収入ほとんどないくせに一ヵ月に3〜4万円くらい払ってました……。ああ、俺のバカ! ダイヤルQ2で懲りたはずだったのに!
まあ、とにかくそんな感じで、久しぶりにオナニーどっぷりの生活へと舞い戻ったマエストロ。
傍からするとちょっとマズい感じの三十路女にしか見えないでしょうが、本人にしてみたら「家に帰ればいくらでもイキのいいオナネタがあって、オナニーやり放題!」という状況は、そんなに悪いものではありませんでした。いや、かなりイイ感じだったといってもいいかもしれません。
ほら、子供の頃、土手でエロ本を拾ってウキウキしながら家に帰ったことってありませんでした? あんな感じ。
思えば私は、昔から学校で嫌なことや面倒なことがあると、父親の部屋の押入れにあるエロ本のことを考えて辛い気持ちをやりすごしていました。バイト先で失敗してテンションが下がった時は、帰りにエロマンガを買って帰ったりもしてた。
なんかね、いやらしいものを観たりオナニーして気持ちよくなったりすると、ちょっと元気になれるんですよ。「こんな楽しいことがあるんだから、他にちょっとくらいつまんないことがあったっていいんじゃねえの?」って気分になれるんです。
だって、よく考えてもみてください。性欲っていうのは人間の三大欲求の一つですからね。美味しい物を食べて機嫌が良くなるっていうのと同じようなもんじゃないですか。
“オナニー=欲求不満”とか“オナニー=セックスの代用品”っていう人もいることはいるんでしょうが、きっと世の多くの人がオナニーをする理由って、そんなところじゃないんでしょうか。
マエストロは今でもときどき「人前でオナニーのことを話したり、エログッズ買ったりするのって恥ずかしくないの?」と聞かれたりするんですが、そんなわけで全くといっていいくらい恥ずかしくありません。グルメ話してるのと同じようなもんですよ、むははははは(どちらかといえばセックスについて話すほうが、心の中のエゴや弱さといったものを見透かされてしまいそうで、全然恥ずかしいです)。
そして、モヤモヤした毎日をオナニーでやり過ごす日々が2年ほど続いた頃、マエストロはふと考えました。
「これだけCSエロチャンネルを観ている三十路女は、そういないのではないか。だったらただ観ているだけじゃもったいない。この無駄に増えていくAV知識を何か形にできないものか」
で、AVファンの個人HPを始めることにしたのです。ちょうど“テキストサイト”というものが流行り始めた時で、オナニーとインターネットがあればしばらく退屈せずにすむじゃないかという気持ちもありましたし(まあ、結果として引きこもりの完全体になっただけなんですけど)。
このHPを始めたことで、私のオナニー生活は妙な方向に広がり始めました。
当時は素人女のAVファンというものが珍しかったんでしょうね。本職の女性AVライターさんやAV監督さんがHPを見て、掲示板に書き込みをしたりメールをくれたりするようになり、徐々に知り合いが増えていったのです。
そのうちにAVイベントで知り合ったエロ業界の方やHPを見た編集者からレビュー等の仕事をいただくようになり、いつのまにか半AVライター状態に……。で、今に至ると。まあ、そんなわけでございます。
思えば、HPを始めるというのはものぐさな私が自分から何かを始めた唯一のことで、それさえもいろんな思いが膨らんで「やろう」と思うまでに2年くらいかかってるんですよね。
でも、それで知り合った気の合う人達のことや、人前でオナニーオナニー大騒ぎしても怒られない今の恵まれた状況を考えると、本当に始めてよかったと思う次第。
ああ、もしあのときCSチューナーを買わなかったら、そしてHPを始めなかったら、たぶん今でも一人で部屋にこもってオナニーばっかりしてたんだろうなあ……。
あれ? それって今とたいして変わらないんじゃ……。
(続く)
09.10.31更新 |
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