2014.7.24 Thu -8.11 Mon at Cafe Hyakujitukou
2014年7月24日(木)~8月11日(月)
東京・板橋 カフェ「百日紅」にて開催
人間の秘めた欲望や妄想がどうしようもなく滲み出る、"愛おしく、懐かしい"世界――。画家・塙興子が生み出す悩ましき混沌が貴方の耳元で語りかけてくるものとは。新作のペン画4点と、「サンケイスポーツ」に連載された小人シリーズを中心に展示。ポートフォリオにて、マニア誌掲載イラストの原画も見ることができます。東京・板橋 カフェ「百日紅」にて開催
ご挨拶――
ここに展示させていただいた新作は、今年初めから衝動的に描き始めたものです。
夢中でペンを動かしているうちに、少しずつ描くことの楽しみを思い出しました。
それからまた少しずつ、私の中にずっと在った風景、私の中にずっと住みついていた人たちの姿が、よみがえって来ました。
売れない、お金にならないという理由だけで、思い出すことすらなかった世界。
愛おしく懐かしい、自分の原郷との再会でした。
私の内側には、こんこんと湧きいずる泉があるのです。善悪のものさしでは計れない、猥雑で魑魅魍魎とした物語の泉です。これまで私は、その泉の水を止めることに夢中になっていました。社会と折り合いをつけて生きるには、仕方がないことだと今も思います。
けれども描き始めてから、もうこの気味の悪い泉の水を止めることはできないのだとわかりました。
人がどうしようもなく恐れているもの、背負っているもの、性(さが)や業と呼ばれるもの、救いようのない闇のようなものが、絶え間なく私に語りかけて来ます。厄介なことです。でも、すべて命の物語です。もし未熟な私にも力が与えられるなら、いつかそれらをとおして光を描いてみたい。
自分の世界を、深く信じてみよう。他人の評価や技術など関係なく、理由もなく、あふれるままに、恐れもそのままに、荒海に小舟を漕ぎ出すように描いてみよう。
そう思えた時、ただお金のために描かなければならなかった痛みや、心の内を形に出来ない長年の苦しみから、ようやく解放されたような気がします。
新作のほか、私らしさがあらわれている仕事や創作を展示させていただきました。
また展示はしていませんが、ポートフォリオに収めたマニア誌掲載のイラストは、苦悩の自分史でもあります。
みなさんとの出会いが、たった一人でも欠けていたら、この個展にはたどりつけなかったことでしょう。こうして再出発の時を与えられたことについては、感謝しかありません。
なお、今回のDMデザインを快く引き受けてくださった、アートディレクターの永井裕明氏 (N.G.inc)、嫌な顔ひとつせず頼みごとを引き受け、支えてくれた友人たち、そしてこのような発表の場を提供してくださり、惜しむことなく力を貸してくださった百日紅さんに、この場を借りて心から御礼申し上げます。 (塙興子)
以上、プレスリリースより
東京・板橋 カフェ「百日紅」塙興子個展「受肉の泉」
開催日時=7月24日(木)~8月11日(月)
14:00~23:00
(火)(水)定休日
会場・問い合わせ先=
東京・板橋 『カフェ「百日紅(ひゃくじつこう)」』
〒173-0004
東京都板橋区板橋1-8-7 小森ビル101
電話 03-39647547
14.08.04更新 |
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