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第14章 収容所長の密かな愉しみ【5】

「そこでくるりとまわってごらん。そうだ、後ろ姿も見せて下さい」

井浦の言葉に、真弓は黙って従う。今はとにかくこの男にすがるしかないのだ。つま先で立って、井浦に背中を向ける。

「ふふふ、胸だけじゃなくてお尻も大きいんだね、真弓ちゃん」
「きゃっ」

井浦の手が尻に伸びてきた。真弓は驚いて声を上げてしまう。

「いい子だから、じっとしているんだよ」
「は、はい……」

スカートの上から、その丸みと体温を確かめるかのように、井浦は指を這わせる。その不快な感触に、真弓は鳥肌がたってしまいそうだったが、グッと堪えた。あの獣たちがいるD-3に戻るよりはマシだからだ。

次に井浦は、真弓の尻に顔を押しつけてきた。顔をグリグリと尻にこすりつける。

「ああ、いい感触だ。真弓ちゃんは、いいお尻をしているねぇ」

それはなんともおぞましく、恥ずかしかった。少年たちに荒々しく犯されるのとは、また別の辛さがあった。その気持ち悪さに何度も逃げ出したくなる。

井浦はしばらくそうやって真弓の尻に顔を埋めてその感触を楽しんでいたが、やがて身体を離し、ソファの上で仰向けに寝転がった。

そして、こう言った。

「真弓ちゃん、そのお尻を顔の上に載せなさい」
「えっ!?」

真弓は井浦が何を言っているのか、理解できなかった。お尻を顔の上に載せる? この収容所の中で一番偉い所長の顔に? そんなことできるわけがなかった。

真弓がとまどっていると、井浦は少し怒ったようだった。

「ほら、早くしなさい。なにグズグズしてるんだ」
「で、でも……。そんなこと、できません」
「私がやれと言ってるんだ。それとも、真弓ちゃんは私の言うことが聞けないというのですか?」
「いえ、あの、やります……」

真弓は恐る恐るソファの上に寝転がっている井浦に近づいた。

「じゃあ、上に載って、私の顔の上に跨ってご覧。ソファから落ちないように気をつけて下さいよ」

真弓は言う通りにする。ゆっくりと腰を下ろしていく。まるで和式便所を使う時のような姿勢になる。

「スカートをめくって、お尻を直につけてごらんなさい」
「は、はい……」

真弓はスカートをめくり上げる。白いショーツに包まれた尻が丸出しになった。井浦の鼻息が至近距離で感じられる。

もうあとちょっとで井浦の顔に触れる、というところで、真弓は動きを止めてしまった。どうしてもそれ以上、腰を下ろせない。

「おや、どうしたのですか? 早くその大きなお尻で私の顔を押しつぶしなさい」
「すみません、できません」
「どうしてできないんですか?」
「だって、そんなことしたら、申し訳ないです……」

数カ月前、突然学級奴隷の身分に堕とされて以来、屈辱的な目に遭わされてきた真弓だったが、逆に自分が相手に屈辱的なことをするのは抵抗があった。足がすくんでしまい、腰を落とすことができない。しかし、途中で止めるのも無理な姿勢なので、腿がブルブルと震えてくる。

「いいから、私がやれと言ってるんだ。あまり私を怒らせないで下さいよ」
「わかりました。ああ……ごめんなさいっ」

真弓は目をつぶり、思い切って腰を下ろした。ぐにゅっ、と嫌な感触がショーツの薄い布地越しに伝わってくる。

「ふんぐっ」

井浦が苦しげな声を上げた。

「ああっ、すいませんっ」

真弓は慌てて立ち上がる。それはそうだ。お尻を顔の上に載せたら、息ができなくて苦しいし、痛いに決まっている。そんなことは当たり前なのに、どうして所長は、わざわざそんなことを自分にさせるのだろうか。そんなことをやったからと、いちゃもんをつけて、またお仕置きをしようと考えているのだろうか……。真弓は真っ青になる。命令されたとはいえ、とんでもないことをしてしまった、と。

しかし、井浦は別の意味で怒った。

「なんで尻を上げるんだ。ちゃんと下ろしていなさい」
「え、でも……。痛いんじゃないですか?」
「いいから、早くまた載っけて下さい」
「はい……。本当にいいんですか?」
「しつこい。早くやって下さい」

真弓は、おずおずと再び腰を下ろした。

「むぐぅ……」

井浦はまた苦しそうな声を上げたが、今度は真弓もそのままにしていた。

「もっと、ぐりぐりと、腰を動かして、体重も、もっとかけて……」
「でも、そんなことしたら、痛いですよ」
「言うとおりにしなさい」
「はい……」

真弓は、もうやけになったように、思い切り尻を井浦の顔の上で動かした。動かす度に、井浦が変な声を上げる。最初は気になったが、そのうち、なんだか面白くなってきた。

そして、井浦の鼻が自分の敏感な箇所に、時々あたる。さっきまで不快なだけだったのに、少しずつ快感につながってきた。

真弓は夢中で尻を動かした。

「んぐ、んん、んぐぅ……」

井浦のそんな声も、もう気にならない。

しかし、井浦がその体勢のままで、制服のズボンのチャックを自分で下ろした時は、さすがに驚いた。

井浦はそこから、すでに大きくなっているペニスを取り出した。

真弓はそれを見て、目を丸くした。もう、すでに何十人にも犯された身だ。勃起したペニスを見たからといって、それほど怯えるわけではない。しかし、こんなことをされて、勢いよく勃起するということには驚いた。そして、井浦はそのペニスを自分でしごき出したのだ。

これまで真弓を犯してきた少年たちは、無理やりにでも、それをしゃぶらせようとした。そして少しでも早く、膣へ挿入しようとしていたのだ。それなのに、井浦は自分でしごいている。

「あの、私がしなくて、いいんでしょうか?」

真弓は思わず、そんなことを聞いてしまった。

「いいんです。あなたは、そうやって、お尻を、ぐいぐい、やって、くれれば……。んぐっ」
「はい」

真弓は言われた通りに腰を動かしながら、井浦がしごいているペニスを見つめていた。今まで、男性のペニスは無理やり押し付けられるものであったため、ちゃんと見たことはなかった。あんなに勢いよく擦って、痛くないのだろうか、と真弓は思った。

しばらくすると、井浦の息がさらに荒くなり、手の動きのスピードも上がる。

真弓は、息を飲んでそれを見つめた。井浦がイキそうになっているのがわかる。それにつられて、まるで自分も一緒に絶頂を迎えてしまうかのような気持ちになる。尻の動きも早くなっていく。

「んっ、んっ、んっ!」

井浦の声が上がる。そうして、その先端から勢いよく白い液体が飛び出した。井浦の手の動きが止まるのと同時に、真弓の尻の動きも止まる。

井浦の射精したザーメンは、かなり遠くまで飛び、真弓のスカートの裾にまで到達した。真弓は、それを汚いとは思わなかった。

「ふぅ、ふーっ」

井浦は真弓の尻の下で、大きく息をついた。同時に真弓は身体を前に倒して、腰を浮かした。そして、顔を井浦のペニスへと近づけた。

「綺麗にさせて下さい」

そういうと、ペニスと指についたザーメンを丁寧に舌で舐めとった。

「お、おう……」

真弓のその行動には、井浦も驚いたようだった。いや、真弓自身も驚いていた。これまでにも、無理やり射精した後のペニスを口で掃除させられたことはあったが、自分から進んでやったのは、これが初めてだった。

「ありがとう。真弓ちゃんは、いい子ですね」

綺麗に舐め終わった後、井浦がそう言った。笑顔だった。真弓は少し嬉しくなった。それは、真弓が学級奴隷となってから、初めて感じる気持ちだった。


  
「聞こえなかったのか? その最後の下着を脱げと言ったんだ。ほら、立って」

白石教官に言われて、玲子はのろのろと立ち上がった。両手をクロスさせて胸を隠している。玲子の身体につけられているのは、黒い首輪と、白いショーツだけだった。そして、今、そのショーツを脱げと命令されたのだ。この教室の中で全裸になれと。10人の年下の少年たちの前で身体を晒せと、白石は言うのだ。玲子は血がにじみそうになるほど、唇を強く噛んだ。

「ほら、学習時間がもったいないだろう。さっさと脱げ」

白石が言うと、少年たちは「脱ーげ、脱ーげ」とはやし立てた。声を上げてるのは、慶太たち13歳組の少年が主だった。新一や誠は、黙っている。しかし、目は玲子から離せない。

玲子は震えながら、右手を下ろして、ショーツの縁に指をかけた。ゆっくりとずり下げていく。ぺろん、と白い尻肉がさらけ出された。騒いでいた少年たちも、もう黙ってじっと見ている。

玲子は、意地でも見せないというように左手で乳房をしっかりとガードしたまま、右手でゆっくりとショーツをずり下げる。下ろしながらも上手い具合に右手で股間も隠していた。チラチラと隙間からヘアは覗いてしまっているものの、なんとか恥ずかしい部分を死守したまま、ショーツを膝まで下ろし、後は足をモジモジ動かすことで、下に落とした。

乳首や股間は手で隠しているものの、尻は丸出しだ。少年たちの熱い視線が自分の身体に降り注いでいることに耐えられなくなり、玲子は椅子に座った。

「こら、座っていいとは、まだ言ってないぞ。まぁ、いいか……。しかし、次に誰かが罰せられるようなことをしたら、そうだな、玲子にはみんなの前に立ってもらうかな。もちろん、その時は、手で隠すことなんか許さないからな」
「そんな!」

自分が罰せられるようなことをして、お仕置きされるならまだしも、他人の罰をおしつけられるなんてたまらない。しかも、少年たちは、玲子の裸が見たくて、わざと間違いをしようとしているのだ。

「さぁ、学習の続きをやるぞ。玲子もちゃんと教科書を開け」
「……はい」

玲子は左手で胸を隠しながら、右手でなんとか教科書を広げた。股間は手で隠せないが、座って腿を閉じているので、覗き込んだりしない限り見えることはないだろう。

「それでは75ページの国家奉仕法の成り立ちから読むぞ」

白石教官がそう言った途端、少年の一人が教科書を床に落とした。

「あ、落ちちゃった」

すると別の少年も同じように落とした。さらに他の少年も続く。

「ああ、いけない」

わざとらしく、そんなことを言う。

玲子は真っ青になった。

「お前ら、まったくたるんでるな。これは罰が必要だな。よし玲子、前に出てこい」

再び教室内に大きな歓声があがった。

(続く)

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12.02.06更新 | WEBスナイパー  >  赤い首輪
文=小林電人 |