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第3章 アイドル・さやか【5】


「ああ、いや……」

さやかは思わず絶望の声を漏らす。信雄によってスクール水着は腰まで引き下げられ、可愛らしい臍までが顔を覗かせてしまった。上半身を覆うものは何一つない。膨らみのほどんどない胸が震える。

「ふふふ、足がこんなに開いていたら、これ以上脱げないよね」

信雄がいうように、強制されているM字開脚の体勢では、これ以上スクール水着を引き下げることは出来ない。

「よし、さやかちゃん。このままの姿勢でいるんだ。動いちゃだめだよ」

そう言って立ち上がると、信雄は部屋の隅に置いてあった大きなバッグを持ってきた。

「こういうのを使うのは、まだ先のことだと思ってたけど、さやかちゃんがそんなに興奮してるんだったら、もういいね」

信雄はバックのファスナーを開く。中には様々な道具が入っている。

「いやだって言いながら、そんなに濡らしちゃうなんて、さやかちゃん、可愛い顔して、意外にエッチなんだね。ふふふ」
「ち、ちがうんです、これは……」

さやかは必死に否定する。興奮なんてしていない。死にそうに恥ずかしくて、本当に嫌なのだ。それなのに、体が勝手に反応しているのだ。自分の意思とは裏腹に濡れてしまったのだ。

「ちがうなんて言っても、ほら、大きなシミが出来てるじゃないか。よっぽど濡れてないとこんなにならないよ」
「い、いやっ」

さやかは足を閉じ、腕で胸を隠し、体を縮ませた。恥ずかしい証拠を見られることに、もう耐えられなかった。

「ほら、だめだよ。ちゃんとポーズを続けていろって、ご主人様は言ったはずだよ」
「でも、もう、許して下さい」

目に涙をいっぱい浮かべた目で、さやかは信雄を見上げた。男なら保護欲を掻き立てられずにはいられない表情だ。しかし、今の信雄は、さらにサディスティックな欲望を燃え上がらせるばかりだった。

「じゃあ、こういうものを使わなくちゃいけないね」

信雄は、強引にさやかの腕を胸から引き剥がすと、バッグから取り出した革製の腕輪を巻きつけた。

「あっ、あーっ」

腕輪にはリングが付属していて、それを首輪の後ろのリングにつなげた。必然的に肘を高く上げて手を頭の後ろで組むという、さっきまでさやかが取っていたポーズになる。しかし違うのは、もうそのポーズをやめることは出来ないということだ。腕輪で拘束されてしまった今、もうさやかは何をされても、手で払いのけることは出来ない。再び可憐なピンクの乳首が剥き出しになる。

そして唯一自由になる脚を必死に閉じて抵抗していたさやかだが、信雄はそれも許さない。膝の部分に綿のロープを巻きつけ、それをソファの肘掛へと縛りつける。両脚は無残に左右へ開かれ、強制的にM字開脚にされてしまった。大きく広げられた股間はかろうじて引き下げられたスクール水着が隠してはいるが、恥ずかしいシミは丸見えだ。

さやかは、この恥ずかしいポーズのまま、動くことが出来なくなった。

「いい格好だね、さやかちゃん。こんなすごいポーズ、今までしたことないでしょ? 着エロ系のアイドルなら、よくやるみたいだけどね」

身動きがとれなくなったさやかに、信雄はまたカメラを向ける。ピンク色の小さな乳首にピントを合わせて、シャッターを切る。さやかのヌードを撮影できるなんて、少し前には想像すら出来なかった。それはあまりに貧弱な肉体ではあったが、その華奢さが逆に奇妙なエロティシズムを醸し出していた。

「いや、撮らないで……」

さやかにとっても、小さな胸は強いコンプレックスだった。それを撮影されるなど、耐え難い屈辱だった。シャッター音が聞こえる度に羞恥が燃え上がる。体の奥が熱くなる。

「あれ、さやかちゃん。乳首が固くなってるみたいだよ」

信雄の言う通りに、さっきまでは、やや陥没気味だったさやかの乳首が、ピンと上を向いている。勃起しても小さいままではあるが、それでもそこに変化があることは見て取れた。

「そ、そんな……」

指摘されてさやかは顔をさらに真赤にする。もう自分の体が信じられなかった。

「まだ触ってもいないのに、見られるだけでそんなに興奮しちゃうなんて、さやかちゃんはかなりマゾっ子なんだね」

信雄はニヤニヤと笑う。そして今度はバッグからカッターを取り出した。刃を出して、さやかに見せつける。

「ひっ」

鋭い輝きを見せる刃を突きつけられて、さやかは怯える。

「これで、こっちの邪魔なものも、取っちゃおうね」

信雄は下半身にまとわりついているスクール水着の端に指をかけ、引っ張った。そしてカッターを当てる。

「まずはこっちから」

カッターを滑らせると、水着の一端が切り裂かれた。

「あっ!」

これで、もう反対側を切られたら、水着は単なる布切れとなってしまう。

「さて、こっちも切っちゃおうね」

カッターが少し動いただけで、水着の端はスッパリと切られた。水着だった布切れは、かろうじてさやかの股間を覆い隠してはいるが、少しでも動いたら、ハラリと落ちてしまうだろう。そうなれば、すべては丸見えになってしまうのだ。

「い、いや……。やめて、助けて……」

女としてもっとも恥ずかしい部分を男の視線の前に晒す。さやかには耐えられない。しかし、その時は確実に近づいているのだ。

「さあて、さやかちゃんの恥ずかしい部分を見せてもらおうかな」

信雄はさやかの股間を覆う布をつまみ上げる。自分はこの美しい少女の生殺与奪の権利を握っているのだと、改めて感じ、痺れるような快感を味わっていた。

「や、や、いやです。お願い、NOBさん、あっ、ご主人様っ! いやなんです。そんなところ、見られたくないんです」

さやかは必死に懇願する。この家に来た時は、犯されることも覚悟していたさやかだが、いざ辱しめられるとなると、どうしても受け入れることは出来なかった。信雄がさっきまで紳士的にふるまってくれていたため、もしかしたら体を守れるかもしれないという希望を持ってしまっただけに、なおさらだ。

「こんなに脚を開いてるんだから、これを取ったら、全部丸見えになっちゃうね。さやかちゃんのこんなところを見ることができるなんて、ファンには考えられないよね」
「いやっ、いやっ、やめて下さい!」
「さぁ、見せてもらうよ」

信雄はさやかの股間を覆う布を一気に取り去った。

「いやぁ!」

さやかの悲鳴があがる。信雄が息を飲む。目の前に清純派アイドルの開ききった股間が、そして秘められた部分がさらけ出されているのだ。

「す、すごい……。綺麗だ……」

それは、信雄が初めて見る女性の性器だった。もちろんそれまでにインターネットや無修正AVなどで見たことはあったが、直接に目の前で見るのは初めてのことだった。

そして、さやかのそれは、これまでに見たことのある女性器のどれよりも、ずっと美しく可憐だった。

何しろそこには一本の陰毛も生えていなかったのだ。つるんとした白い股間の中央に一本の亀裂が走っている。大きく股を開いているにも拘わらず、そこはぴったりと口を閉じていた。申し訳程度に顔を覗かせる肉のひだ。一切の色素沈着はなく、すべてが小さく可憐だった。

「い、や、見ないで……」

さやかにとっては、小さい胸と同様に、年頃になっても無毛のままの股間は大きなコンプレックスだった。なぜ自分はいつまでもこんな子供のような体なのだろうと悩んだりもした。

そんな恥ずかしいところを、男性に注視されているのだ。しかも、自分のファンだった男に。ステージで歌い踊る姿を憧れの目で見てくれていた男に、こんな姿を見られている。

いや、それだけではない。その部分が濡れ光っていることも、さやかの羞恥に拍車をかける。自分の意思とは裏腹に、熱い体液がその部分からあふれているのが自分でもわかっているのだ。さやかは頭の中が真っ白になるほどの羞恥に身を焦がしていた。

信雄はその一点から視線を外すことができない。想像していた以上に、さやかのそこは美しかった。可憐な美少女であるさやかにふさわしい佇まい。しかし十分に濡れており、立派に成熟した女性の器官であることを主張しているようでもあった。形状が可憐であるがゆえに、ヌラヌラと濡れ光っている様は、余計に卑猥さを感じさせるのだ。

信雄は吸い寄せられるように、さやかの股間へと顔を近づける。目の前に広げられた憧れの美少女アイドルの肉裂。胸が張り裂けそうな興奮。ほんのりと鼻をつく雌の香り。

「あ、ああ、いやぁ……」

目をつぶって顔を背けても、信雄の荒い息遣いがその部分に感じられる。そんな至近距離で見られてしまっているのだ。あまりの羞恥に気を失ってしまいそうになる。いや、いっそ失神できたら、この羞恥地獄から逃れられるのに。

信雄は無意識に両手をその部分へと近づけていた。ゆっくりと指先を開ききった脚の付け根へと触れさせる。

「ひっ!」

いきなり肌を触られたショックでさやかは声を上げる。しかし、信雄は構わず、指先をぐっと押し付け、そして左右に押し開いた。

「いやぁ!」

腿の付け根を左右に押し広げられると、つられるように、さやかの肉裂も口を開いた。鮮やかなピンク色の肉壁がさらけ出される。そこは十分に湿り気を帯びていた。とろりと透明な液がこぼれ落ちる。

ぱっくりと押し広げられたさやかの性器。ヌラヌラと濡れ光るピンク色の粘膜。それは信雄の想像を遥かに超えるような魅惑的な光景だった。

これが女の子のあそこなのか! 女の子のあそことは、こんなに美しく、艶めかしいものなのか! いや、森原さやかのあそこだからこそ、こんなに素敵なのか?

興奮のあまり、頭がクラクラする。瞬きするのも惜しいくらいに、そこをひたすら見つめ続ける。心臓が激しく動悸する。

「す、すごい……」

体の奥から熱いものがこみ上げてくる。そしてそれが突然爆発した。

「ううっ……」

下半身が熱くなり、強烈な快感がやってきた。ドクン、ドクンと脈打った。

気がついた時は、もう遅かった。

「し、しまった……」

痺れるような快感に浸りながらも、信雄は焦った。

射精してしまったのだ。さやかの性器を目の当たりにしただけで、興奮が頂点に達してしまったのだ。

射精の快感が収まると、ブリーフの中がぐっしょりと濡れている不快感だけが残った。

同時に、それまで信雄を支配していたドス黒い感情が潮が引くように冷めていった。

さやかちゃんを傷つけてしまった。冷静になった信雄の心の中に浮かんだのは、まずその後悔だった。

とんでもないことをしてしまった。信雄は目の前ですべてをさらけ出して羞恥に悶えている美少女を見て、激しく後悔した。

(続く)

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09.12.07更新 | WEBスナイパー  >  赤い首輪
文=小林電人 |