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第5章 公務奴隷・真紀【10】

「ごめんなさい、真紀さん」

真弓は小さい声でそう言うと、ゆっくりと真紀の肉裂を指で左右へ開く。小ぶりな肉唇が口を開くと、鮮やかなサーモンピンクの粘膜が露になる。複雑な肉の構造が、宮本と真弓に丸見えになった。

「ああ……」

自分でスカートの裾を持ち上げたまま、真紀は恥辱の呻きを漏らす。

「真弓、もっと広げろよ」
「は、はい」

真弓は両手の指で、真紀をさらに引き裂く。

「い、いや……」

広げられるだけ広げられてしまった真紀は、あまりの恥ずかしさにブルブルと震えているが、宮本は容赦しない。

「やっぱり、まっすぐ立ったままじゃ、よく見えないね。真紀さん、後ろを向いて体を倒して下さいよ」
「えっ」

真紀は宮本を見た。ほんの少年に見えるこの年下の男は、どこまで残酷なのだろうか。

真紀がためらっていると、北尾が声をかけた。

「小僧の言う通りにするんだ、真紀」

北尾に言われれば従うしかない。真紀は唇を噛みしめ、意を決してくるりと背を向けると、体を前に倒した。当然、宮本と真弓に腰を突き出す姿勢になる。女性としては余りにも屈辱的な格好だ。

「今度は自分で開いて見せて下さいよ、真紀さん」
「……はい」

真紀は震える手でスカートをめくりあげた。真っ白な尻肉が剥き出しになる。脚を肩幅程に開いているので、宮本には双丘の間から肉裂が覗いて見えた。しかし、宮本は追い打ちをかける。

「僕は自分で開いてと言ったはずですよ、真紀さん。ちゃんとそのお尻の肉を左右に広げてよく見せて下さい」
「ああ……」

奴隷には反抗することなど許されないのだ。真紀は自分にそう言い聞かせ、その屈辱的な命令に従った。

両手を後ろに回し、尻肉を左右に開く。その中央に秘められていた小さな窄まりが、露になる。そしてその下の肉の裂け目も、ぱっくりと口を開く。

「ふふふ。すごいな。おまんこも、お尻の穴も丸見えになりましたよ、真紀さん。こんな綺麗な女性でも、この部分はやっぱり生々しいんですね。おまんこの毛がないのも、可愛らしくていいや」

後ろを向いていても、少年のいやらしい視線がその部分に注がれているのがわかる。いや、見ているのは少年だけではなかった。

「なんだ、真弓もずいぶん興味深そうに見てるじゃないか」

そう、真弓も目の前に晒されている同性の恥部に心を奪われたかのように見つめていたのだが、宮本に指摘されて、顔を赤らめて慌てて視線をそらす。

「あ、あの、ごめんなさい」
「いや、もっと見てやれよ。どうだい、真紀さんのおまんことお尻の穴の感想は?」
「あの……、自分のも、ちゃんと見たことないんですけど、女の人のって、こんなになってるんですね」

以前も所長に連れられて、真紀の全裸を見せられたことがあったが、ここまでその部分を至近距離で観察するというのは初めてだ。

「そうだよ。お前のだって、こんな風になってるんだぜ。まぁ、真紀さんのほうがずいぶん年上だから、お前のより少しいやらしい感じがするかもしれないけどな」
「なんか……、すごいですね」

自分よりも10歳も年が下であろう男女に性器を覗き込まれて感想を言われる。その屈辱は、真紀がこれまで味わったことのないものだった。あまりの恥ずかしさに全身がカッと燃え上がるように熱くなった。

しかし、それは真紀の肉体と精神に刻み込まれたマゾヒズムを激しく刺激していた。

「あれ、ずいぶん濡れてきてるみたいだぞ」

宮本は、その部分が湿り気を帯びてきていることを目ざとく見つけた。いや、もうそれは湿り気というものではなかった。ヌメヌメと妖しく濡れ光り、そして透明な蜜が滴っていた。

「まだ何もしていないのに、ずいぶん敏感なんですね、真紀さん。そんなに僕らにここを見られるのが嬉しいんですか」
「ち、ちがうわ……。恥ずかしいだけです」

口でいくら否定しようとも、真紀が性的興奮を覚えていることは明らかだった。その部分はみるみるうちに濡れが激しくなっていく。

「わぁ、すごい……」

思わず真弓がつぶやく。同じ奴隷の身分であり、自分よりもずっと若い真弓に言われるのは、真紀にとって一番辛かった。しかし、それがまた真紀の中の淫らな火を、さらに激しく燃やしてしまう。

「おまんこの濡れっぷりもすごいけど、このお尻の穴も可愛らしいですね、真紀さん。ここはもう北尾さんに開発されているんですか?」

宮本がそっと指を伸ばし、窄まりの中央に触れると、真紀は電撃を受けたかのように、ビクンと反応した。

「あっ」
「ふふふ、ここもずいぶん敏感そうだ。美人はお尻の穴も綺麗なんですね」

それまで宮本の言葉責めをニヤニヤしながら見ていた北尾が言った。

「ワシはあまりそっちのほうには興味がないから、それほど使っておらんよ。せいぜいバイブを突っ込むくらいだ。今度、お前にじっくり開発してもらうかな」
「そうですか。こんな美人のお尻の穴を調教させてもらえるなんて光栄ですよ」

宮本は肉裂の滴りを指で拭うと、窄まりの中央へ塗るようにした。

「ああっ、そんなところ……いや……」

北尾の言葉通り、真紀の菊花はまだ未開発らしい。その初々しい反応を宮本は楽しむ。

「だめですよ。奴隷はここだって、しっかり使えないとね。ほら力を抜いて下さい」

宮本は嬉しそうに人差し指をゆっくりと窄まりの中心にねじ込んでいく。

「ああっ、ああ……」

そんなことをされても、真紀は体を折り曲げて自ら尻肉を開くポーズを崩さなかった。命令を守らなかったら、北尾にどんな目に遭わされるか、これまで骨身に染みさせられているのだ。

「すごいな。スムースに入るのに、すごい締め付けだ。これは素晴らしいな」

宮本の指は、あっという間に第二関節まで沈み込んでしまった。

「ふふふ、どうだ、真紀。こんなガキに尻の穴まで嬲られる気分は?」

北尾は楽しげに笑った。真紀は顔を真赤にして息を荒くし、答える余裕もなかった。



その後、北尾は自分で真紀を責めだした。天井から吊るし、巨大なディルドを挿入したままで、肌がほとんど隠れてしまうほどに蝋燭を浴びせた。強力なバイブレーターを何本も使い、意識がなくなるまで、繰り返し繰り返し絶頂へと追い上げた。

それはあくまでも羞恥責めにこだわる宮本とは、全く違った責め方だった。真紀は何度も失神し、泡を吹いた。

真弓は怯え、震えながら宮本にしがみついていた。そして宮本もまた、目を背けていた。

北尾のプレイが終わったのは、真紀が4度目に失神し、ぐったりと動かなくなってからだった。北尾は医療班を呼び出し、真紀を運び出させた。

スポーツでもやったかのように汗まみれになり、満足気な笑顔を浮かべた北尾は、宮本に言った。

「どうだ、ワシの責めは。お前にはちょっと刺激が強すぎたかな」

宮本は圧倒されながらも、精一杯平静を装って、答える。

「そうですね。僕とはちょっとタイプの責めなので、驚きました」
「ワシからするとお前のようなネチネチした責めは、まだるっこしいんだが、調教にはああ言うやり方のほうが効果的なのだろう。さて、小僧。これから働いてもらうぞ。忙しくなるからな。覚悟しろよ」



それからしばらくして、宮本はこの収容所に送られてから、初めて外の世界へ出ることになった。

北尾がこの収容所へやってくる時にいつも使うヘリコプターに、宮本と真弓は乗せられた。どこへ行くのかは教えてもらえなかった。乗用室には窓も時計もなく、いったい何時間、どこの方向へ飛んでいるのかもわかない。

不安を隠しきれない宮本とは対照的に、真弓は機嫌がいい。笑顔を浮かべっぱなしだ。

「ずいぶん楽しそうじゃないか、真弓。どこへ連れて行かれるのか怖くないのか?」
「だって久しぶりに服を着て、収容所の外で出られるんですもの。それに宮本さんと旅行に行くみたいだし」

確かに、真弓にとっては、コスチュームプレイ以外では常に全裸である奴隷生活の中で、普通の服を着て外へ出るということは、特別な気持ちになれるのだろう。たとえ、その先にどんなところが待ち受けていたとしても、収容所で奴隷として扱われている身としては、これ以上ひどい状況も考えづらい。

それに宮本と真弓に用意された服は、パーティにでも出られそうなスーツとドレス。まだ年の若い二人には、着こなしに難があったものの、真弓が浮きだった気分になるのも無理はないだろう。

「ふん、気楽な奴だな」

いつしか二人は眠ってしまい、気づけばヘリコプターは着地するようだった。

降りると、そこは収容所と同じ、木々に囲まれた山奥のようだった。しかし、大気が生ぬるく、どこか潮の香りがする。海が近いのかな、と宮本は考える。

職員に案内されて、宮本と真弓は大きな建物の中へ入る。それは派手ではないものの豪華さを感じさせる高級ホテルのような造りだった。殺風景な収容所に慣れていた二人は、自分が場違いなところへ来てしまったような気持ちになった。

通されたのは、広く豪華な部屋だった。北尾が大きなソファに腰掛け、その隣にはやはりドレスアップした真紀が立っていた。

「ふふふ、馬子にも衣装というところか。一人前に見えなくもないな。まぁ、七五三みたいでもあるがな」
「そんなことより、ここはどこなんですか? おれに何をさせるつもりでこんなところに来させたんですか?」

食ってかかる勢いで宮本は北尾に言った。しかし北尾はニヤニヤと笑いながら答える。

「ここは、そうだな。迎賓館のようなところだよ。そして、お前にはおれの本当の重要な仕事を手伝ってもらいたいのだ」
「迎賓館?」

北尾が何を言おうとしているのか、よくわからず、宮本は表情を曇らせる。北尾は宮本のその不安気な顔が愉快でたまらないらしい。

「あの収容所が地獄だとすれば、ここは天国だと言えばいいかな。世界中の男たちが快楽を求めてやってくる楽園だ。しかし、女にとってはどちらも地獄だろうがな」

北尾は大声で笑ってみせた。それから横に立つ真紀のほうを振り返った。

「そういえば真紀、お前がジャーナリスト様だった時に探っていた秘密の答えがここにあるぞ。まぁ、今さら知ったとしてどうにもならんだろうがな」

言われて真紀はハッとした表情になった。奴隷の身分になる前の、女性ジャーナリスト真紀の顔が一瞬だけ甦る。

「もうすぐここに世界中から来賓が集まってくる。それを迎えるのが、お前の仕事だよ、小僧。彼らをたっぷり楽しませてやることがな」

そして、宮本は国民奉仕法の本当の意味を知ることになった。
(続く)

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10.05.31更新 | WEBスナイパー  >  赤い首輪
文=小林電人 |