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第7章 肛虐奴隷・穂奈美【2】

ごく普通の乗用車。ボンネットの隅につけられた小さなマークが目に止まらなければ、それが奉仕庁の車だとは誰もわからないだろう。

運転をしているスーツ姿の男も、ただのサラリーマンにしか見えない。彼がこの国の女性たちが最も恐れる奉仕庁の職員だとは、すれ違う車のドライバーたちも、全く気づいていない。

職員は黙ったままだった。穂奈美は後ろの座席で、ぼんやりと街並みを見ていた。二年ぶりの外の世界。現実感がない。穂奈美にとって、この二年間は森元と二人だけで過ごすマンションの部屋の中だけが、世界の全てだった。

そこで穂奈美は森元に19年間守ってきた処女を奪われた。そして肛門を調教される日々。森元は女性の肛門に異常なまでの興味を持つ男だった。

辛く恥ずかしいばかりだった森元の調教だが、それはやがて穂奈美の中に眠る淫らな本性を目覚めさせた。穂奈美の肉体は、森元から与えられる快楽を受け入れ、自ら欲するようになってしまった。

後半の一年間は、もう従順な森元の奴隷となっていた。森元に奉仕することが自分の喜びであり、森元に責められることが何よりも嬉しかった。

自分はこのまま、森元の言うとおりの「肛門奴隷」となってしまうかもしれないと思った。もう普通の女性には戻らず、一生森元に尽くしてもいいのではと思ったこともあった。

しかし、こうして奉仕期間が終わってみれば、やはり普通の生活に戻りたいと思った。この二年間は悪夢だったのだ。もう全てを忘れて、普通の女の子として、これからは生活していくのだ。

確か、これから奉仕庁で、普通の生活に戻るためのリハビリテーションを受けることになるはずだ。
奴隷から、普通の女の子に戻るためのリハビリ。
そして、この二年間、自分の首を締めつけ続けていた赤い首輪を外してもらうのだ。

穂奈美を乗せた車は、やがて巨大な奉仕庁の建物の中へと消えていった。

「奉仕者番号290051の吉田穂奈美だな」

コンクリートがむき出しになった殺風景な小部屋で、後頭部の禿げ上がった初老の職員が穂奈美の名前を呼んだ。

「はい」

パイプ椅子に座らされていた穂奈美は立ち上がり、返事をした。

男は穂奈美の全身を舐め回すような視線で眺めた。あからさまに好色な興味を隠さないその表情は、普通の女性であれば不愉快に思うのだろうが、奴隷として過ごしてきた穂奈美にとっては、全く気にならなかった。自分は、常に男性の欲望の対象であるという意識が穂奈美には植え付けられていた。

「これからいくつかの質問をする。正直に答えなさい」

男は、それから森元の元での二年間の奉仕生活について、細かく聞いてきた。当然のことながら、セックスに関する質問がほとんどだった。

「肛門がだいぶ感じるようになったということだが、マンコに挿入されるよりも気持ちいいのか?」

そんな質問にも、穂奈美は顔を赤らめながらも答えなければならない。

「はい。どちらも、気持ちいいのですが、あの、お尻を責められるほうが、……体の奥まで痺れるような気持ちになります」
「ふふん。ご主人様の調教がよほど上手かったのか、お前にケツの才能があったのか。まぁ、両方だろうな」

男はねっとりした眼差しで、穂奈美の豊満な下半身を視姦した。

「よし、肛門が傷ついていないか、調べてやる。そこで全裸になるんだ」
「は、はい……」

赤い首輪をつけている間は、まだ穂奈美は奴隷なのだ。拒否する権利などない。穂奈美はゆっくりとピンクのブラウスに手をかけ、ボタンを外していく。

「ふふ、すごいオッパイだな」

男が言うように、ブラウスの下から現われた乳房はブラジャーをはみ出さんばかりの迫力のあるボリュームだった。二年間の調教を経て大きくなった穂奈美の乳房は、以前のブラジャーでは収まり切らないようだ。

奉仕期間の二年間、穂奈美は赤い首輪以外は一切の衣服を身につけることが許されなかった。常に穂奈美の豊満な裸身は、森元の視線に晒されていた。

しかし、森元以外の男性に見られることには慣れていなかった。奉仕期間の前の検査で体中を調べられたことはあったが、その後は森元にしか裸身は見られていない。

男の好色な視線は、穂奈美の羞恥心を煽った。穂奈美は乳房と股間を手で隠しながら、なんとか衣服を全て脱ぎ終えた。

「おい、奴隷のくせに、いまさら何隠しているんだ。ずっと裸だったんだろう? 手をどけろ。頭の後ろで組むんだ」

男に言われて、穂奈美はおとなしく従う。命令されれば、逆らうことは出来ない。

みっしりと重く、柔らかそうな乳房が姿を現わす。エロティックな魅力を発散する豊満なその膨らみとは対照的に、淡い色の乳輪と小さな乳首は、まるで処女のような初々しさを見せている。

そして見事にくびれた腰から、下腹部への曲線が、たまらなく美しかった。むちむちとした下半身の肉づきに、男の目はひきつけられた。思わず唾を飲み込む。

「よし、後ろを向いて、前に体を倒せ」
「は、はい……」

穂奈美は言われた通りの姿勢を取る。腰が男の前に突き出され、豊かな尻が丸見えになる。

「あ、ああ……」

森元の前では何十回、何百回と取らされてきたポーズだが、初めての男の前では、やはり抵抗があった。恥ずかしさに穂奈美の体が震える。

「足を開け、そのでかいケツが邪魔で奥が見えないぞ。よし、手を回して自分でケツを広げるんだ」
「は、はい……」

穂奈美は羞恥に顔を真赤にしながら、命令に従って、両脚を左右に開き、そして自らの手で尻肉を割った。

「ふふふ、見えてきたぞ。お前の肛門が丸見えだ」

男の視線が、双丘の谷間の奥の窄まりに注がれているのがわかる。森元ではない男に、自分の最も恥ずかしい部分を見られている。羞恥に脚が震えて、立っていられなくなりそうだった。

「どれどれ、よく見せてもらおうか」

男は穂奈美の割り裂かれた尻肉に顔を近づけた。荒い息をその部分に感じて、穂奈美は思わず身を仰け反らせた。

「ほう。かなり調教されているはずなのに、全く綺麗なもんじゃないか。傷ひとつないな。お前のご主人様は、なかなかの腕前だったと見えるな」
「あ、ありがとうございます」

穂奈美は答える。肛門が綺麗だとほめられたことに対してか、それとも森元の腕前をほめられたことに対しての感謝の言葉なのか、自分でもよくわからない。

「浣腸もずいぶんされたんだろう?」
「はい……」
「どれくらいまで耐えられるんだ?」
「グリセリン溶液で1リットルくらいです」
「ふふふ、このおちょぼ口が1リットルもの浣腸液を飲み込むのか。たいしたもんだ」

男は、尻肉に手をかけると、穂奈美が広げているよりも、さらに左右に押し開いた。窄まりの皺が伸びきってしまうほどだった。秘められていた内側の粘膜まで、顔をのぞかせる。

「ああっ」
「まったくいい尻をしているな、お前は。ん……、なんだ、もうこんなに濡らしているのか?」

男が指摘したのは、菊花の下のほうで口を開いている肉裂のことだった。尻肉を思い切り広げられているため、つられてその部分も開いてしまっている。そして、そこは男の言う通り、たっぷりの透明な蜜を溢れさせていた。

「尻の穴を見られるだけで、こんなに濡れるとは、正に真性のマゾだな」
「ああ、恥ずかしいです……」

穂奈美の言葉とは裏腹に、その部分はどんどん蜜を吐き出していった。男が指ですくうと、キラキラと光って太い糸を引く。

「すごいな、この濡れっぷりは」
「そんなに、ごらんにならないで……」
「そう言われても、検査だからな。よく見ないわけにはいかないよ。ほら、こうやってな」

男は穂奈美の両腿の付け根に指を食い込ませて、左右に押し広げる。くぱぁ、と肉の扉が開いた。そこにたまっていた蜜が、溢れて内腿をつたわって流れた。

「よし、ここも綺麗なもんだな」

型崩れもなく、色素沈着も少ない美しい媚肉だった。そしてその内側は濡れ光り、鮮やかなサーモンピンクを見せていた。

女の秘められた二つの穴を、両方とも極限まで広げられてしまった。その恥ずかしさが穂奈美の体の奥を熱くしていく。

肉裂からは、とめどもなく蜜が溢れ出し、菊花はヒクヒクと震える。森元によって教え込まれた羞恥の快感が穂奈美を燃え上がらせていた。

男は指先を媚肉の中に沈めて蜜をからめ取ると、それを窄まりの中心にあてがい、ゆっくりと沈めていった。

「あっ、ああっ、だめです。あっ」

たちまち穂奈美の甘い悲鳴が上がる。窄まりは男の指先をスムーズに受け入れた。いや、むしろ奥へと引きづりこんで行くかのようだった。それでいて、食いちぎられそうな強烈な締めつけ。

「ふうむ、これは、すごいぞ」

男は第二関節まで沈めた指を左右にねじった。

「ああっ、あっ!」

締めつけてくる感触を楽しみながら、指先を曲げたり、伸ばしたりする。その度に、穂奈美は甘い悲鳴を上げて反応した。

「そこは、ああん、だめです。おかしくなっちゃいます。ああっ、ああん、あっ、あっ」

構わずに男は指を出し入れする。腸壁を擦られる刺激に、穂奈美は尻をガクガクゆする。

羞恥に頬を染めながらも、その表情は明らかに歓喜を表わしていた。目がとろんとして焦点があっていない。口がだらしなく開く。

「だめ、お願いします。もう、もう、もうだめなんです」
「なにがダメなんだ、穂奈美?」
「い、イッてしまいそうなんです」
「ケツの穴に指を突っ込まれて、イクのか?」
「は、はい。ああ……」
「お前はそんなにケツの穴で感じる変態なのか?」
「は、はい。私は、お尻の穴で感じてしまう変態なんですぅ!」
「そうか、変態なんだな」

男はそういうと指の抽送スピードを上げた。途端に穂奈美は声をさらに大きくして、ブルブルと全身を震わせた。

「あ、だ、だめ……」

ビクン。

突出された腰が激しく跳ね上がり、そして穂奈美は崩れ落ちた。
男は指を抜くと、手元にあったハンカチで軽く拭いた。

「資質有り、と。こりゃあ、有りどころじゃないな。かなりの上物だ。しかし、これで終わりだなんて、仕事とはいえ全く生殺しだよな……」

男はボヤキながら、床に倒れこんだままの穂奈美の裸身を見た。荒い呼吸で肩が上下しているが、意識はないようだ。絶頂と共に失神してしまったのだ。

男は、穂奈美をそのままにして、デスクの上にあった電話機を取った。

「25号室の浜山だ。奉仕者番号290051の吉田穂奈美、資質有り。次の検査に回してくれ。まぁ、島行きは間違いないだろう。これで今月のノルマは達成できるんじゃないか」

そして床の上の、穂奈美のむっちりとした白い尻に目をやって言う。

「こいつは、かなり上質のアナル奴隷になりそうだ。北尾事務次官もお喜びになってくれるだろ」

その時、穂奈美は夢を見ていた。首輪を外され、人間として街を歩いている夢だった。街にはおしゃれな服装をしている女の子たちがいっぱいだった。

もう、自由の身なんだ。そう穂奈美は思ったが、道行く男たちの自分を見る視線に気づく。ふと見ると、下半身は下着すらつけていない剥き出しの裸。そしてアナルには巨大なディルドが挿入されていた。

「なんで、どうして……」

夢の中で、穂奈美はうめいていた。そして好色な笑顔を浮かべた男たちが、ジリジリと近づいて来た。

(続く)

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10.08.23更新 | WEBスナイパー  >  赤い首輪
文=小林電人 |