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第9章 潜入捜査官・エリカ【6】

「いやぁ、本当に美しいですねぇ」

見事に禿げ上がったずんぐりむっくりの中年男が、涎を垂らさんばかりの表情で、エリカの裸身を眺めている。

エリカは真っ赤になった顔を背けるが、拘束されている身では体を隠すことなどできない。殺風景な取り調べ室の中央におかれた台の上で、エリカは全裸で大の字に拘束されていた。当然、女として隠しておきたい部分はさらけ出されてしまっている。

中年男は、左右に大きく広げられたエリカの脚の間に顔を近づけた。

「なるほど、髪が金髪だと、こちらの毛も金色なんですな。ふふふ」

中年男と並んで、少し若い天然パーマの男も一緒になって覗き込んでいる。

「小林警部、お言葉ですが、私の調べたところによりますと、髪が金色だからといって、必ずしも下の毛も金色だとは限らないようです。しかし、この女は見事に綺麗な金色ですなぁ。産毛みたいな、うっすらとした生え方が、またいいですね」
「ふふふ、わかりますか、明智君。このうっすらとした金色の産毛に彩られて、ワレメちゃんがさらに美しく見えるわけですよ」
「まったくです、いひひひ」

小林警部と呼ばれた中年男と、明智と呼ばれた男は顔を見合わせて、いやらしく笑った。二人の後ろにも数人の男たちが立っていて、同じようにエリカの裸身を楽しんでいる。その中には高橋書店の店長もいた。

「も、もう許して下さい。こんなのはひどすぎます。人権無視にも、ほどがあるわ……」

半泣きになりながらエリカは訴えるが、男たちは全く意に介さない。ひたすら好色な視線をエリカの股間に浴びせ続けるだけだ。

こんな明るいところで、裸身を男の視線にさらした経験はエリカになかった。今までのセックスの時でも、相手に頼んで照明を暗くしてもらっていたのだ。

しかも今は、愛する男ではなく、見ず知らずの異国の男たち複数に視姦されているのだ。あまりの羞恥と屈辱で心臓が破裂してしまいそうだった。

「エリカさん、何の目的で偽造パスポートを使ってこの国に来たんですか?」

好色な笑みを浮かべたまま明智が訊ねる。エリカは頭を振る。

「私はエリカではありません。カレン・カールソンです。偽造パスポートだなんて、濡れ衣です」

エリカはそう言い張るしかなかった。PTWのスパイだと認定されれば、もっと恐ろしい目に遭わされてしまうような気がしたのだ。

「ふふふ。なかなかしぶといですねぇ。でもいいですよ、そう簡単に白状されても面白くないですからね」
「そうですよ、こっちのほうが楽しいですからね。いひひひ」
小林は、エリカの股間へと手を伸ばすと、指でグイっと左右に肉の扉を押し開いた。
「い、いやっ!」

エリカの小ぶりな肉裂が押し広げられ、内側の粘膜がさらけ出された。そこはヌメヌメと艶めかしいピンク色の輝きを見せていた。

「おお、これは綺麗だ」
「なんだか濡れているようですよ。この美人スパイさんは、見られて興奮する露出狂の気があるんじゃないですかね」
「ち、ちがうわ! もう止めて下さいっ!」
「いやだと言っても、こっちのほうは正直みたいですよ」

小林はその太い指先で、透明な蜜をすくいとると、それをエリカの敏感な突起に擦り付けるようにした。小林の愚鈍そうな外見からは想像もつなかいような繊細で絶妙な指遣いだった。

「あっ、ああっ!」

脳天まで鋭い快感が突き抜けた。エリカは拘束された体を激しく仰け反らせる。

信じられなかった。ほんの少し触られただけで、今まで味わったことのない快感がエリカを襲ったのだ。それも、嫌悪感しか持ち得ないようなこの中年男の指によって。

「さすがは小林警部。見事ですね」
「ふふふ、まだまだですよ。お楽しみはこれからですよ」

明智がエリカに言う。

「エリカさん、この小林警部の女性を尋問するテクニックは本庁一なんですよ。どんな意地っ張りの女でも、小林警部にかかれば、泣きながら白状するんです。見かけによらず、すごい人なんですよ」
「見かけによらずは余計ですよ、明智君」

小林は苦笑しながら、指を肉裂の奥へと滑りこませる。すでにしっとりと湿り気を帯びていたその部分は、小林の太い指をあっさりと受け入れた。

「うっ」

指を挿入される感触にエリカは声を漏らした。認めたくないが強烈な快感だった。そしてその後、小林の指はエリカの内部で蠢き始める。

「あっ、ああっ」

人差し指と中指の二本が挿入され、それがエリカの性感ポイントを見事に捉えて刺激してくるのだ。さらに親指はクリトリスに当てられている。三本の指は一瞬も止まることなく複雑な動きを見せた。

「んんっ、ああっ、はぁっ!」

エリカの腰がうねり始める。白い肌がピンクに染まり、びっしりと細かい汗が浮かぶ。なんとも言えぬ色っぽさだった。

「いやぁ、相変わらず小林さんのテクニックはすごいもんですなぁ……」

高橋書店の店長が感心する。その指さばきに思わず見とれてしまう。

「ふふふ、店長も手伝って下さいよ。おっぱいが空いてますよ」
「い、いいんですか?」
「ええ、優しくお願いしますよ」

小林の許しが出て、店長は狂喜しながら、エリカの左の乳房に手を伸ばした。さほど大きくはないが、見事な半球型をした美しい乳房だった。手のひらを触れさせると、軽く汗ばんだ滑らかな肌が吸い付いてくるようだ。

「いやぁ、この感触はたまりませんなぁ」

店長は満面の笑みを浮かべながらエリカの乳房を揉みしだいた。

「じゃあ、こっちは私が」

反対側の乳房を明智が揉み始める。

「ああっ、そんな……」

小林には及ばないまでも、店長や明智も、また手慣れたものだった。淡い色の小さな乳首を優しくつまみ、そしてほんの少しだけ強く刺激を与えるなど、女体の快感のツボを熟知した愛撫だった。

小林の指戯によって、燃え上がっていたエリカの肉体は、三カ所を同時に責められることで、さらに激しく官能の炎に焼かれることとなった。

「ア、アア……」

快感に翻弄されたエリカは、おもわず母国語で呻き声をあげる。

そして、その快感が頂点に達しようとした、その瞬間だった。

小林が目配せをすると、店長と明智はさっと手を乳房から、離した。小林自身も、肉裂から指を抜き出した。

「……?!」

こんな男たちの前で絶頂に達する姿は見せたくないと快感と必死に戦っていたエリカだったが、いざ、その手前で愛撫を止められてしまうと、複雑な気持ちになった。自分の意志とは裏腹に肉体は刺激を求めてしまう。

そしてしばらくすると、小林は合図を出して、また三人が一斉に愛撫を始めた。一度絶頂寸前まで追い上げられている肉体は、すぐに火がついてしまう。

しかし、もう少しで絶頂に達するという一歩手前で、小林たちはまた手を止めてしまう。それが何回も繰り返された。

まるで生殺しだ。エリカは愛撫を止められる度に、恨めしそうな眼で小林を見た。しかし、小林はさらに寸止めを繰り返す。

「も、もう……、いじめないで……」

エリカが屈服の言葉を口にしたのは、それからまもなくのことだった。

「ああ、許して……。もう、我慢出来ないの……」

小林はニヤニヤ笑いながら、エリカに訊ねる。

「何が我慢できないんですか?」
「ああ、意地悪……。もう、いかせて、下さい」
「ほう、イキたいんですか。あなたのような金髪美人が、こんな未開の国のチンケな男に、そんなことをお願いするんですか?」
「ああ、お願いします。いかせて、下さい」
「それではあなたの名前を教えてください。いいですね、本当の名前ですよ」
「……。エリカ・コルピです」
「そうですね、あなたはPTWのメンバーのエリカ・コルピさんですね」
「は、はい……」
「東京にスパイとして潜入したことを、認めますね」
「……は、はい。認めます。だから……」

小林は尋問しながらも、指で微かな刺激をエリカの最も敏感な突起に与え続けていた。決して絶頂に達しないギリギリの快感。エリカは、そのじれったさに、もう気が狂ってしまいそうだった。

「PTWから、どんな指令を与えられたんですか?」
「ああ……、東京にいる、メンバーから、レポートを受け取ることと、国民奉仕法の、実態を調べること、です」
「斉藤真紀という女性を探していましたね。その目的は何ですか?」
「真紀さんは、単に私の友達です。急に連絡が取れなくなってしまったから、心配で、探しただけです。PTWとは、関係ありません」
「本当ですか?」
「ほ、本当です。ああ、もう、お願いします。頭がおかしくなってしまいそうです」
「そうですね、あんまり焦らしてしまって、気が狂ってしまったらいけませんからね。ふふふ、それじゃあ望みを叶えてあげましょう。ほうら、思う存分いきなさい」

そう言うと小林は、指を動かすスピードを、ほんの少しだけ上げた。

すると、それはエリカの官能を限界まで燃え上がらせた。

「あっ、あああああっ!」

エリカの体が跳ね上がる。四肢を拘束されていなかったら、本当に飛び上がっていたかもしれない。

目の前が真っ白になり、何かが体の奥から飛び出していくようだった。巨大な波に巻き込まれ、激しく叩きつけられる。それはもう快感というレベルではなかった。

そして同時に下半身が痺れ、何かのたがが外れた。自分の体から何かが迸ったのがわかった。絶頂の快感の中で失禁してしまったのだとは、しばらく理解できなかった。しかし、微かな意識の中で男たちの嘲笑が聞こえた。

エリカはしばらくの間、拘束台の上で痙攣していた。それはこれまでのセックスでは味わったことのない強烈な快感だった。

しかし、愛のあるセックスで得られる満足感ややすらぎはそこにはなかった。意識が戻ってくるにつれ、エリカは絶望的な気持ちになった。

こんな男たちの目の前で、失禁までするという恥ずかしい姿を晒した。しかも、自ら懇願して、自分の使命までも告白させられて。

悔しくて、エリカは顔を伏せたまま、すすり泣いた。

そんなエリカの気持ちを逆撫でするかのように、小林たちは笑いながら、下品な言葉を交わす。

「いやぁ、すごかったですな。こんな綺麗な外人美女が、おもらしまでするとはね」
「あれは潮吹きなんかじゃなくて、ただのおもらしですよ。こっちのほうがよっぽど恥ずかしいですけどね。ふふふ。私もずいぶんひっかけられてしまいましたけど、これだけ美人のものだと、気にならないもんですね」
「しかし、さすがは島帰りですな」

小林は、急に真面目な顔になって、明智を睨んだ。明智は自分の失言に気づいて、しまったという顔になる。

「部外者がいるんだぞ」

明智はチラリと店長の顔を見たが、特に気づいていないようだった。

「さぁ、美人スパイのおもらしの後始末をしてあげないといけませんね。タオルとティッシュペーパーを持ってきて下さい」

男たちは、尿まみれになったエリカの下半身をティッシュで拭った。

「ふふふ、綺麗な顔をして、ずいぶんたくさんおもらししましたね」

エリカは死んだように動かなかった。

(続く)

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11.02.14更新 | WEBスナイパー  >  赤い首輪
文=小林電人 |