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さあ、大長編でお話ししている神田・古書店店主のイボマラ物語も、いよいろ佳境です。古書店のツワモノ夫婦は、見事な連携で、捕まえた若者たちの体を玩弄してゆきます。たとえケッツが切れていようが、イボが出来ていようが、その毒牙からは逃れられません。今まで説明して来た「ブージー」は詳しい呼び名は「ブージー棹(かん)」とか、「ブージー消息子(しょうそくし)」と呼びます。
ですから、少し古い医学書には、詳しく長いその呼称が用いられているので、そのような名前が出て来たら、それはここで言っている「ブージー棹」と同じもののことと思って下さい。
ブージーは、その下に氏の字が付けられることがあるように、人の名前で、おそらくこれを考案・発明した人の名でしょう(膣鏡のクスコや桜井や藤村も同じように考案者名です)。
だから「ブージー氏式消息子棹」といえば、ブージー博士が初めて作った、消息子棹ということで、消息子とは、尿道・膀胱の拡張・探査に使う棒という意味です。
消息は、「先(奥)のほうがどうなっているか」を探って調べることで、「子」は、小さいものとか細かい物を意味し、「棹」とは竿状のものを意味しますから、詳細にいうと、「ブージー氏消息子棹」というのは、ブージー博士という尿道や膀胱の専門家の先生が考案した、男のチンボから膀胱までの尿道の中を調べるための細い棒、ということです。
第二課 消息
それにしても「消息」とは意味深長な言葉ではありませんか。
私などの年代(昭和十年から二十年生まれ)の人ならば、当時の大人がよく話していた次のようなことを思い出す筈です。
戦前は国民皆兵で、満二十歳になると兵隊検査があり、男は皆、一月十四日に素っ裸にされて四つん這いにさせられ、陰部と肛門を調べられるのですが、その時痔のある人は詳しく調べられるのです。
痔には、切れ痔(裂肛)といって、肛門の縁がパックリ切れるものや、イボ痔(出痔)といってケッツの穴の周辺の静脈に瘤が出来て、小さい物で枝豆程、大きくなると梅の実か、さらに大きくなると、トマトやリンゴ程にイボが大きく膨らんで肛門の外にとび出すものがあり、その外にもう一つ、多くは結核性で、肛門の周辺に小穴が幾つか開いて、そこから、じゅくじゅく化膿した菌液を分泌する痔瘻(じろう)というのがあり、この痔瘻の場合、穴がどこまで続いているかを調べるのに針金の棒を突っ込んでやると、十センチも二十センチも、それがどんどん人って行くといいますが、その穴を調べるために挿入する、俗人の言う針金というのが、実は「消息子」なのです。
そして、それが銀で作られているのは、他の金属のように錆を生じたり、折れたリせず、熱湯による消毒・殺菌で、何度でも使えるからなのです。俗人が「針金を突っ込まれ......」といっているのは、実は銀の針金の先には小さな豆粒大の玉の付いた、「消息子」のことなのです。
(続く)
14.03.26更新 |
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