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二丁拳銃という言葉はご存知と思いますが、この世には二丁蒟蒻というものがあります。普段何気なく見ているものや食べているものが、人間の創造性によって別の機能を持ち始めるのです。安価で誰にでも出来るこの方法を使えば、孤独な独身生活を嘆く必要は全くなくなるでしょう。――長らくお楽しみ頂いたこの連載、著者の高齢と健康上の理由によりまして、誠に残念ながらこれにて連載終了です。ドボン玉とは、ドッジボールかハンドボール位の大きさのゴムの球を鉄にしたもので、何に使うかというとこれはキンタマを訓練するために使うものです。
元は海女が使っていたものです。三重県の志摩地方では海女漁(海女による潜水漁業)が盛んで海女といっても大別して二つの別があり、女一人で磯桶を持ってで潜るのを徒人(かちど)といい、これは比較的浅い所で仕事をする人で、これに対して船人(ふなど)というのは男漁師の船で沖の深い所へ行き、女の人が腰に鉄の錘を付けて深く潜る、夫婦で対になってする漁で、海女漁はこの二つに分けられるのですが、ここで興味のあるのはこの船人の海女が使うドボン玉という鉄の錘です。
これをキンタマの袋に使うのです。砲丸投げの球みたいに重い鉄の球に紐を付けて陰嚢を伸ばすのです。
東京は代々木上原に白系露人のバレリーナの先生がいましたが、国際的に知られたその人の広大な屋敷のプールでは若い男性を高額の出演料で使って夏には水泳大会が行なわれ、その時、このドボン玉がよく使われました。
泳ぐ若い子たちは無論一糸まとわぬ全裸で、女主人の好みで秘密に選考された者ばかりで、関係者以外は一切立ち入り厳禁で、かなり強烈な責めが一昼夜行なわれ、ショウとしてもこの水泳大会は花形とされていました。
普通密かに行なわれるドボン玉ショウは鉄の球その物ですが、ここで行なわれるそれはとても豪華で、鉄球は黒いのと白いの、赤いのと、鮮やかな色のゴムでコーティングされていて、重く、硬いながら、適当に弾力があり、それをキンタマに結び付けてプールに入る者は、プールの底に当たっても傷付かぬよう配慮されており、但し、競争は激しく、二十五米泳ぐのにキンタマから一米二十センチ金剛組みといわれる丸みのある組み紐で結ばれ、それを水底に引き摺って泳ぎ、対戦相手のドボン玉の紐と紐同士をからめて、引き合うのです。
ドッジボールのように大きな鉄の球を紐の先にぶら下げて泳ぐのを見ていると、まるで立ち泳ぎで、しかも負けたほうは引っ張られ前へ進めず後ろへ引き摺られて、負けたほうはうんとキンタマを引っ張られて伸展させられ、しかも水を飲みそのことで凄く訓練され、よく育つのです。キンタマも能動的になるのです。
(未完)
15.12.30更新 |
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