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キンタマが全ての男の弱点であることはよく知られた事実ですが、そこを的確に攻撃することの難しさはあまり語られていません。今講では、真実のキン蹴りの奥義をお教えします。語られるべきは見栄えではなく、逃げ場の有無なのです。放駒(はなれこま)と言って、荒馬が暴れ出したら大変なことになります。
戦陣では夜襲を掛ける時、敵の馬を驚かせて暴れさせるのが効果のある手ですが、暴れ馬を取り押さえるのはとても難しい術です。
走って来る馬に真正面から対しては自分がやられますから、そんな時巧者は、少し脇にそらせて、くるりと向き直って、馬 首(鼻面)に抱き付きます。
抱いた馬の首、口元には手綱を結ぶための轡が付いていますから、素早くこグイと捻るのです。すると暴れ馬は一番弱点の首元を捻られますので力を失って、その人の意のままになります。これが暴れ馬の押さえ方の一例です。
現今の空手や拳法と称する者たちの蹴り込んだ足の状態は、この馬の首とまったく同じになっています。
このような場合、柔術家なら、相手を単にこらしめるのなら、身をかわし、 掌で相手の蹴ってきた足の踵を下から支え上げて、天に向けるでしょう。
そうすると相手は後頭部から地面に落ち、眼を廻します。足を唯払っただけでは巧者なら後ろ受け身を取って頭を強打することは防ぐでしょうが、払わず掴まれて、それを真上に上げられたら、引力の関係で、誰でも頭(しかも後頭部)が地に当たる落ち方をします。これで少しでも打撃をやわらげたければ、自分の両掌で自分の後頭部をかばうしかありません。それで首の骨に強い損傷が生ぜずにはいません)。
さて、敵が凶悪許し難い奴であった場合、掴んだ踵を天に上げるのでは済みません。その場合は、放駒を取り押さえる『轡返し』と同じようにして倒すのです。
敵の足首を馬の首に見立て、抱き付き、次の瞬間右掌で敵の足首を左に向けて捻るのです。つまり敵の足の裏を敵の顔に向けてやります(今も残る柔術の一派である合気道でやる小手返しと同じ動きを、手首でなく足首でやると考えればいいのです)。
こうすると、捕らえられた右足は利かないので左右で一撃をと敵が考えても、右足首を捻られてそらされているので、蹴りたい相手が前に居ません。つまり左足は利かなくされているのです。
そうやって捻られて背中(後頭部)から地に落ちた時、右足首は捻られ自由を制されていますから「Y」の字を逆にしたように仰向けに地面に叩き付けられ、右足を決められ、ハッと気が付いた時には、股間を足の裏で踏むように蹴られて、キンタマは恥骨の上で逃げ場を失い、玉子を踏むようにブツンブツンと音を立てて潰れるのです。
捻りが利きすぎて敵が俯せになった時は、踏むのは仙骨の下、尾てい骨で、柔術ではこの尾てい骨のことを、流派によっては、「亀の尾」とか、「糞(ふん)止り」と呼びます(踏んで潰せば敵は死にますが、殺さず捕らえたければ、踏み方に手心を加えるのです)。
キンタマの蹴り方も、幽玄で奥が深いものです。
(続く)
13.07.24更新 |
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