第55講 ケッツの奥を覗く丈五郎【3】 文=横田猛雄 イラスト=伊集院貴子 |
第三課 さあ作ろう
(1)切ろうと思う瓶は、ラベルなど完全に取り除いてきれいにし、切る所にガラス切りが滑って外れないようにボール紙(段ボール)とガムテープで瓶の胴を一周する鉢巻きを作ります。
さあ、切るためのガイドが出来ましたから、自信を持って切りにかかりましょう。
(2)ガラス切りの刃に油を付け、しっかり握り、一気に強く鉛筆で線を引くように、瓶を転がしながら切り筋を入れてゆくのですが、筋を入れ始めたら途中で止めずに、一本のつながった線を引くのです。
瓶を一周してガラス切りの刃が切り始めの筋の寸前に来たらよく気を付けて、切り終わりの筋と切り始めの筋とぴったり一所に合わせます。
もしこの始めと終わりが合わずに食い違ったりすると、ガラスは切り筋の方向に延長して割れますので、思ってもいない方向へ割れが進んで行き眞っ二つには離れず失敗します。
上手く始めと終わりとを一致させられなかったら、それは失敗ですから、そこから数ミリ脇の新しい所で、もう一度切り直して下さい。
(3)ガラス切りで一周切り筋を入れたら、ロウソクかガスバーナーでその切り筋を焙ります。瓶を両手でゆっくり廻しながら切り筋に熱を加え、二〜三周したらすかさずバケツの冷水の中にズブッと突っ込むのです。一気に突っ込むとピシッと音がして切り筋から裂け目が出来、あるいは瓶が二つに離れます。
もし裂け目が走っただけで離れない時は、瓶の切り捨てる方の胴側をコツンと軽く叩いてやると割れて二つに離れます。
瓶の肉が薄いとこの時切り筋の通り割れにくく、違った方向に割れが走ります。肉の厚い瓶はきれいに切り離せます。
瓶の蓋がネジになっている場合は、もし揃っていたら蓋をしっかり締めて切るといいです。そうすると水で冷やす瞬間に「ポン!!」と小気味の良い音がして、瓶の底が一瞬に切れて離れて、バケツの底へ沈んで行きます。
(4)切り口を削りましょう。
瓶の切り口はそのままではカミソリの刃のように切れて危ないですから、水ペーパーで研いでなめらかにしなければなりません。
机(台)の上に水ペーパーを拡げ、水を付けてビタビタにし、そこへ瓶の切り口をこすり付けて削るのです。最初は荒目の水ペーパーを使うのです。そうやって瓶の切り口の外周を一廻り削ります。
さて瓶の切り口の内側は、荒目の水ペーパーを使いやすい大きさに切ったものを手に持って、よく水を付けて削ります。指を怪我しないよう注意してガラスの鋭い切り口を摺ってなめらかにします。
仕上げは荒目よりやや細かい、そう中くらいの目の水ペーパーで外側も内側もよく磨くのです。細かい目の水ペーパーを使えば使う程なめらかになりますが、実用的にはそこまでしなくても、中目の水ペーパーだけで充分です。金剛砥でやる場合は流し場で水をかけながらこするのです。さぁこれで完成です。
第四課 色々な瓶は
先に使用する瓶は無色かそれに近い極く色の薄い透明なものが良いと言いましたが、それは透明なら透け透けで、それをケッツの穴から突っ込めば、ハラワタの中からケッツの穴の縁まで全てが完全に丸見えになるからおすすめしただけで、覗くだけでなく外の用途についても考えるなら、ビール瓶やビールのジャンボ瓶、養命酒の瓶その他、凄く役に立つ瓶もありますので、皆さんはケッツの穴を覗いて検査観察するのに無色透明な瓶で作ったのを常備し、その外に色々な瓶の漏斗(愛称丈五郎)も作っておくといいでしょう。
世の中には実に様々な瓶がありますから、色々なのを作って、ケッツの穴の快美感の探究をしましょう。そうすれば諸君はその道の求道者としてその生活は哲学的な意味を帯びてきます。
横田猛雄 1990年3月号よりS&Mスナイパーにて実践派のための肛門エッセイを連載。1993年ミリオン出版より『お尻の学校[少年篇]』発行。またアナル責めのAV作品にも多数出演しており、A感覚実践派の伝道師として他の追随を許さぬ存在。2007年5月号まで同誌上で『大肛門大学』を連載していたが、高齢と健康上の理由により連載終了。そしてWebスナイパーにて、膨大かつ偉大なるアーカイブの復刻連載開始です! |
09.06.24更新 |
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