第59講 どこまでも拡がるボボ穴【2】 文=横田猛雄 イラスト=伊集院貴子 |
第二課 逆子の出産
一人の子を産んだ小母さんは、かつての出産の度に、医師からこれによく似た処置を受けた経験者で、この処置の羞恥と快感とを誰よりもよく知っていて、こうされることを期待してます。
出産の時、胎児が出ても胎盤(あと産)が子宮内に残ったままになっていると、後で大変なことになるので、医師は左手で外から腹の皮を掴み、右手を産道(ボボ)からさらに奥深く、子宮の中にまで指を入れて、私がやったように、否それより凄い、四本指を揃えて入れて、産道へ、そして産道から体外へと残留物を手で掻き出すのです。
ボボの中へ手首を入れて、子宮の中にまで突っこみ、残留物がないかどうか、探り廻るのです。いかに拳骨より大きな胎児が出たばかりのよく拡がった洞穴だとて、片手で腹の皮ごと掴んで固定しておいて、片手は深々と奥まで入れて隅々まで調べるというのですから何とも強烈なショックです。
特に小母さんは三回目のお産の時、和男は逆子だったので、その産みの苦しみは格段に凄いものだったようです。
超音波による心音検査で、和男が逆子であることは、あらかじめ分かっていたことですが、妊娠後期にはそれを直すために、毎晩腹帯を解いて腹を弛めて、胸膝位を三十分もやり、毎朝通院して石鹸浣腸をされ、医師の手で定期的にボテ腹を両手で押してこね廻され続けて来たのに、余程頑因な子なのでしょう、和男は出産の時、逆子のまま出て来たのです。
和男は片方の足が先ず出て来ました。両足が一度に出てくれればまだいいのですが、片足が出たということは、もう一つの足は大きく股を開いて、頭と一緒になっているのです。
皆さん、一階が水没して、天井に小さい穴をやっと開け、そこから上へ逃れ出ようという時、片足を深く挿し入れたら、もう一方の足はそのままだと股が裂けてしまいそうで、中々残った足を出た足に揃えられないでしょう。それと同じです。
医師は何とかして残った足を探り出し、それを捕捉して、上手く外へ引き出さなくては、胎児の身体は雑布しぼりのようになってしまいます。
医師も必死ですが、産婦も激痛です。指で探って、悪戦苦闘の末、やっとのことで“アクロバット”のような姿勢の和男を、引き摺り出したと言うのです。
そうか、それで分かった。小母さんはボボの中に薩摩芋のようなゴリゴリした固い物を詰め込まれても、苦しいとは言わず、それに快感を感じてうっとりした顔をするのは、和男を産み下ろす時に味わった被膚の苦痛を懐かしんでいるのです。これはもう陶酔の世界です。ゴリゴリの固くて重量感のある物で、産道の内側をこすられる、そのことにえも言われぬエクスタシーを覚えているのです。
こんな小母さんこそ、私にとっては誠に得がたいパートナーです。
同年代の二十代の若い女性や、出産経験のない若い人妻なら、私が毎日毎晩小母さんの身体に施しているようなことをしたら、ボボが裂けたり、ケッツの穴が切れて出血するだけでは済まないでしょう。余りの激しさに気の弱い女性なら発狂してしまうか、腰が抜けて痴呆化してしまうかも知れません。
免許取りたての若者には、新品の車よりも、先ずは中古車を与えたほうが、あちこちへぶっつけてもそれほど気にしなくて済みます。
それと同じで、小母さんは私がかなり激しく扱っても、拒否せず、むしろその苦痛を快感に転換する大きさをもっているのです。
(続く)
横田猛雄 1990年3月号よりS&Mスナイパーにて実践派のための肛門エッセイを連載。1993年ミリオン出版より『お尻の学校[少年篇]』発行。またアナル責めのAV作品にも多数出演しており、A感覚実践派の伝道師として他の追随を許さぬ存在。2007年5月号まで同誌上で『大肛門大学』を連載していたが、高齢と健康上の理由により連載終了。そしてWebスナイパーにて、膨大かつ偉大なるアーカイブの復刻連載開始です! |
09.09.09更新 |
WEBスナイパー
>
お尻の学校