第26講 腸内洗滌の快感【1】 文=横田猛雄 イラスト=伊集院貴子 |
第一課 コルポイリンテルを入れられて
「この子、詰め物が気にいったようだから、コルボ使って見ようか」
と言う先生の声に、看護婦さんが笑いながら、
「先生、これ入れられると、男でも女でも誰でも皆感じますね、直腸の中は三百六十度、どこ触っても凄く刺戟があって、快感に繋がるようですね」
と言いました。
白衣を着た今日初めて見た、先生によく似た女性は、黙ったまま静かに機械的にやわやわと私のチンボをしごき始めました。
それにしても詰め物が抜かれて繰り返し洗滌されて、腸の中をきれいにされると、本当にさっぱりした気分になります。
ここの先生の所へは、第一線で活躍中の有名なプロのダンサー某女史が毎日、美容のための腸洗滌に来るそうです。
腸の中を洗うというのは本当に気持ちのよいことで、皆様にもおすすめします。
さて、きれいになった私のお尻の穴に、ワセリンが塗り込められ、見下ろすと先生はアメ色をしたゴム袋のような物を幾重にも折り畳んだものを示指に当て、それをグッと私のお尻の穴に当てたと思ったら一押しで押し込んでしまいました。
畳まれたそれは、カッ力と火照った私のお尻の穴から、スルンといった調子で呆気無く滑り込んでしまい、次の瞬間何と、直腸の内部から、ググウッとかなり強烈な圧迫感というか膨満感を感じて、私はうろたえあわてました。
こんな感触は生まれて初めてです。
お尻の穴の中で風船が膨らんでいる、そんな感じなのです。
一杯に膨らんできつく、直腸は圧迫され、きつい、とにかくきついのです。
何事が起こったのか、はっきり分からない。
なので、必死に頭をもたげて、窮屈な姿勢で自分の股間の方を覗こうとする私に、看護婦さんはステンレスの平たい盆に載せられた数点のゴム器具を見せて言いました。
「ほうら、よく見なさい、これがコルポイリンテルよ、分かりやすく言えばアメゴムの風船のようなもので、管の部分から空気や水を入れてやると膨らむようになっているのよ。
膨らむと丸く、500ccも入る大きなのから、100ccという小さいのまで色々あるし、丸いのだけでは無く、ハーフと言って、底か平らな円錐型のだってあるし、500ccなんかはメロンくらいになるのよ、今君の中に入れたのは夏ミカンくらいに膨らむわよ、気持ちいい?
今さっき先生がなさったように、ペシャンコにして畳んで、指先で押し込んで、出産の迫った産婦さんの産道に挿入して、浣腸器で温水を注入して産道を塞ぎ、早期破水を防止したり、直腸にも同じ目的で入れるのよ。
初産の産婦さんなんかだったら、産道が狭すぎる場合は、前もってこれを入れて中から拡げて道をつけておくので、一晩前からこれを装着される人も多いのよ。
こちらのやや小さい、ヒョウタンのように胴のくびれたのはメトロイリンテルよ、使い方はコルポと同じようなものだけど、これは子宮内に入れて、羊水が早くに漏れないように栓をする器具なのよ」
と教えてくれました。
産婦人科の医療現場では、何とまあこのような生々しい器具を用いて、オメコや直腸を、強制的に押し拡げたり、出ようとする物を塞く栓にしたりとか、凄い処置が静かにも行なわれているのです(された経験者がほとんど話さないから世間ではあまり知られてはいませんが、私もとうとう凄いものをお尻の穴から挿入されてしまったものです)。
横田猛雄 1990年3月号よりS&Mスナイパーにて実践派のための肛門エッセイを連載。1993年ミリオン出版より『お尻の学校[少年篇]』発行。またアナル責めのAV作品にも多数出演しており、A感覚実践派の伝道師として他の追随を許さぬ存在。2007年5月号まで同誌上で『大肛門大学』を連載していたが、高齢と健康上の理由により連載終了。そしてWebスナイパーにて、膨大かつ偉大なるアーカイブの復刻連載開始です! |
08.01.31更新 |
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