第25講 褌と日本人【3】 文=横田猛雄 イラスト=伊集院貴子 |
第三課 診察台で
先生に指示されて、黒革張りの診察台に両手をついて、両股を大きく開いてお尻を後ろへ突き出して背をうんと反らし、そんな姿勢のままお尻に詰まった晒布を引き抜かれていると、さっきの人の精算をした看護婦さんか戻って来ましたが、その後ろに誰かもう一人いるようです。
横眼で見ると、白衣を着た、先生と同じくらいの年格好の女の人です。
先生はその人の方を振り返り、私の方を顎でしゃくって、
「ほら嘘じゃないでしょう、大物でしょう、こんなの滅多にないわよ!」
と言い、
「握って見る?敏感に反応するわよ」
と笑いながらすすめました。
すると看護婦さんまでが、
「大きくて長くて太いし、硬さだって申し分無いし、手でしごいてやると面白いですよ、機械みたいに正確にドバドバ射精するし、そのくせまだうぶな所もあって、一寸刺戟してやるとよく反応して」
など、皆して私のチンボの品定めになりました。
やがてその女の人の手が私の下腹に伸びてきて、しなやかな指で私のチンボはギュウと握られ、同時に後ろからはまた、先生か晒布を引き摺り出し始めました。
抜き取られていく布地が直腸粘膜と肛門の口戸を擦ってゆく時の快感は、本当にゾクゾクと鳥肌が立つような強烈さで、二本の長い布地の紐か引き抜かれる感触は、ハラワタを引き抜かれているような錯覚をしてしまいます。
本当にハラワタを抜き取られたら、これは大変なことになりますが、先生たちのような一寸年上の理知的で少し冷たい感じのする美しいお姉さんだったら、本当に引き抜かれてもいいなあ……なんて気になるから不思議です。
晒布が取り去られて弛く開き気味のお尻の穴をしたまま、今度はまたあの診察台に追い上げられ、手際よく開股させられて、お尻の穴に嘴の短い膣鏡が押し込まれて拡げられました。
拡げられる時お尻の穴に疼痛が走りましたが、それは裂けるような、と言うより酷使された後の筋肉の痛みと言うのでしょうか。
丁度遠足かマラソンをした翌日の足のような痛みです。
思えば昨日の夕方から一昼一夜、晒布を詰められて、口あいたまま塞がっていたお尻の穴ですから、普通は閉じているべき筋肉が、強制的に開かれたままだったのです。
ここで気を抜いたものですから、痛さが思い出されたようです。
ステンレスの膣鏡で機械的に開口されて固定されたお尻の穴に、先生の右手に持った鋏のような器具。
あの先の長い鉗子が、奥まで押し込まれ、中の方に詰まっている脱脂綿の塊を挟んで引き抜かれるのです。
「ああ、このペニ坊邪魔たから握ってて!」
と、今日は看護婦さんではなく、先生はあの女の人に言いました。
その女の人は無言のまま、私のチンボを事務的に掴むと、かなり強い握力で握って引き上げましたので、私は思わず、
「ウウッ」
と、うめきました。
世間ではムッツリ助平と言う言葉がありますが、この女の人もそれみたいです。
才女らしい顔して、ニコリともせず、そのくせ凄い助平みたいです。
ギュウと握るんですから。
前はそうやって握り締められ、後ろの穴は一つ又一つと、脱脂綿が引き抜かれ、その度に腸の内側が擦られるのです。
鉗子の長さは二十センチをはるかに超えています。
グチャグチャ湿った音がして、最後の(一番奥の)綿花が抜かれたのでしょう。
ズボッと音がして溶岩のような熱いものが、お尻から外へ流れ出ました。
横田猛雄 1990年3月号よりS&Mスナイパーにて実践派のための肛門エッセイを連載。1993年ミリオン出版より『お尻の学校[少年篇]』発行。またアナル責めのAV作品にも多数出演しており、A感覚実践派の伝道師として他の追随を許さぬ存在。2007年5月号まで同誌上で『大肛門大学』を連載していたが、高齢と健康上の理由により連載終了。そしてWebスナイパーにて、膨大かつ偉大なるアーカイブの復刻連載開始です! |
08.01.29更新 |
WEBスナイパー
>
お尻の学校