不定期連載! The dream which Corsetier looks at ....
Session 3 P.C.W. x Suzuki Lazy 「Modesty of a lady, or a wife's desire and a wish」
corset photo gallery コルセティエの見る夢は
第5回 「Pure One corset Works」一周年記念スペシャル【1】
男性のコルセット職人を「コルセティエ」と呼びます。フェティッシュ・アイテムとしてのコルセットにこだわらず、深い伝統と格式に裏づけられたコルセットを模索する新進気鋭のコルセティエPureOne氏のコルセットブランド「Pure One Corset Works」が本日3月1日で一周年を迎えることに。 そこで本日から3日間、一周年記念スペシャルコンテンツとして 「P.C.W.」 x 「ROPE MAGIC」 のフォトセッションをお届けです!
様々なコルセットを見ること。そして、様々なコルセットを見せること。
一周年を迎えるにあたり一番の劇的変化と言えば、何より「コルセティエの見る夢は」の連載を始めたことに他なりません。
「P.C.W」と言うブランドを立ち上げる前、私は「SLUMP TRUMP」というフェティッシュブランドをしておりました。 この頃は自らが秋葉原を中心にアダルトショップへ営業を行なっていました。知名度もないアダルト業界もよく知らない私は、一日に何件も回っては門前払いを受けておりました。 こんな状態では、人脈を作ろうにもそこで断ち切れ。 仲間は基本的に服飾関係者。 相談するにも畑が違い過ぎ、頭の中は堂々巡り。 しかも自ら作った商品を発表する場もない。 パソコンやミシンの前で頭を抱える日々を送っておりました。
まだ「P.C.W」を立ち上げ前。 コルセットを作り始めた頃も実は大変でした。 「mixi」を通して自分のコルセットを発表しはじめ、賛辞を頂くことが多くなる一方でその反面、厳しいご意見もいただきましたが、私は〜「SLUMP TRUMP」での下積み時期がありましたので乗り切ることが出来ました。 明日掲載される赤と黒の組み合わせコルセットは丁度その頃作り上げたものです。 当然このコルセットも随分やり玉にあげられました。 このコルセットを見ると、当時を思い出します。
この頃私を助けてくれたのは、先日2周年を迎えられた大阪 ミストレスブティック「MATRIX」蓮女王様。 そして当時、横浜「ディアナ」に在籍なされていたKANADE女王様。 この頃からSM業界に少しずつ脚を踏み入れていたのですが、このお二人の後押しがあり私は「コルセティエ」の道を進んでいられる訳です。 今でも懇意にさせていただいており、大切な方々です。
「コルセティエの見る夢は」を連載してから、何が劇的に変わったのか。 それは、人とのつながりです。 先に述べた通り、私には「SLUMP TRUMP」というブランドを立ち上げ当初、一切のコネクションや人脈がありませんでした。 しかしこの連載を始め、撮影をこなしていくうちに、カメラマンさんやモデルさんとのつながりが出来はじめてきました。 最初は皆さんご存知の写真家インベカヲリ★さんとモデルの真白さん。 この撮影の後も現場でお会いしており、懇意にさせていただいております。
今まで服飾関係者ばかりの交遊ばかりだった自分にとって、カメラマンという異業種の方との交流はいまだに新鮮なものです。 編集部の方とカメラマンさんが、現場に向う車の中で軽い打ち合せや雑談をしているのですが、カメラのことが全くわからない私にとってその会話はまるで宇宙語(笑)。 フィルムがどうとかレンズがどうとか、わからないながらも何だか楽しそうな雰囲気に飲み込まれます。 またこれは、コルセットを制作する上でも大きな変化をもたらしています。 それは「撮影として相応しいコルセットかどうか!?」という視点。
正直売れるコルセットというのは、消費者の立場に立った場合「どれだけ着回しが出来るか」「コーディネートがしやすいか」などが中心に考えられます。 ですから売れ筋のコルセットというのは「シンプルでシルエットが美しいもの」で、色も黒中心になります。 しかしながら撮影で黒ばかりという訳にはいきませんし、シンプルなものばかりでも変化がなく、見ている方を飽きさせてしまいます。 それを回避するためにも、配色や装飾などをバランスよく取り入れるよう心掛けています。 また最近は「TORTURE GARDEN」や「Tokyo Decadance」など、フェティッシュイベントにも積極的に参加し、肌や目で潜在ニーズを感じ取り、デザインに反映させています。
様々なコルセットを見ること。そして、様々なコルセットを見せること。
一年間で約80着近いコルセットを制作してきましたが、この繰り返しが洗練されたコルセットを作る極意ではないか?と最近思っております。 最近はお客様からの要望もより詳細になり、受注内容がほぼフルオーダーに近いものになってきました。 撮影を通して、ご覧になられた方々のクリエイティブな感性を刺激出来たらと思っております。 今までの制作は「温故知新」をテーマとし、伝統と流行の融合をはかってきました。 今後の制作は少し視点を変え、「より着回しが利き、コーディネートがしやすいか」と言う消費者目線の商品開発を一つの軸とし、片方で「コルセティエの見る夢は」の撮影連載を通してより視聴者が楽しめるクリエティブな作品製作をしていきたいと思います。
これからも精進していきたいと思っておりますので、ご支援宜しくお願い致します。
文=P.C.W(PureOne Corset Works)コルセティエ PureOne
Session 3 P.C.W. x Suzuki Lazy
「Modesty of a lady, or a wife's desire and a wish」
コルセット製作=
PureOne(P.C.W.)
写真=スズキレイジ(ROPE MAGIC)
モデル・スタイリング=開田あや
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Pure One 中央大学文学部文学科国文学専攻卒。文化服装学院ファッション工科アパレルマーチャンダイジング科卒。大手テキスタイルメーカーの生産管理にて、有名セレクトショップやパリコレを扱うブランドに多数携わる。退職後、2005年にフェティッシュブランド「SLUMP TRUMP(スランプトランプ)」 を立ち上げる。2006年には、AVメーカー 「ゴーゴーズ」との協力の元、日本で初のアパレルブランドとAVメーカーのコラボレーションシリーズを発表。同年より本格的にコルセットの研究、製作、販売を始める。 Pure One Corset Works http://po-corset.com/ |
スズキレイジ 自称チョイ駄目オヤジ(笑)。1960年代のなかば生まれ。生まれも育ちも東京都多摩地区。
幼少のころから女の子が大好き。そしてなぜか「縛られた女の人」に興味津々。少年時代をボースカウトのロープ名人として過ごし、だいぶ大人になってから女性を縛ることを独学で覚える。学生時代はデザインを学び、就いた仕事もグラフィックデザイン系。仕事でカメラマンに注文つけているうちに自分でも写真を撮るように。現像の必要ないデジタルカメラの出現を機に「縛られた女性」の写真を趣味として撮り始め、最近はアマチュア緊縛写真作家として本格的に作品創りに励んでいます。 スズキレイジ氏のサイト=「ROPE MAGIC」 |
08.03.01更新 |
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