毎週日曜日更新! あの日“アイツ”を追いかけた 全ての女子たちへ! 「腐った遺伝子」 第4回 文=早川舞 ←『NEON GENESIS EVANGELION Vol.07』 品番:KIBA-1007 税込 ¥3,990 (税抜 ¥3,800) 販売元:キングレコード株式会社 (C)GAINAX・カラー/EVA製作委員会 (C)Copyright King Record.Co.,Ltd. All Rights Reserved. |
今さらながらですが、エヴァの劇場版を見てきました。腐女時代後期(自分史上)に当然のようにカヲル×シンジを通過している私ですが、そんな私にとってカヲルくんの○○が○○○○なんて(ネタバレ対策)、もう続編を見に行かざるを得ないじゃないですか! 裸だったから良かったようなものを、まったく……。
勢いで思わず携帯の待ち受け(関係ないですがこの言葉ってナニゲにいやらしいと思います)画面をカヲル君にしてしまいましたが、30歳彼なし独身女子の待ち受けがカヲル君って、あまりにもノーフューチャーすぎると思い2日でやめました。今は適当におしゃれな感じのやつです。
ところでカヲル君の原型は『ロミオの青い空』(ハウス名作劇場)のアルフレドじゃないかとずっと思っているんですが、話があまりにもアレすぎるためか、誰に言っても納得してもらえないどころか、そもそも理解すらしてもらえません。
前回からの続きです。>>>前回の記事を読む
その後、私は年齢が二桁になって間もない若さ、いやむしろ幼さだというのにも関わらず、急な坂道を転がり落ちるように腐り続けました。
その腐りっぷりたるや(それにしても「腐る」って本当に便利な言葉だなぁ)日常生活全般に飛び火してしまい、もはやどこから説明していいものやらわからないので、とりあえず年代順にお話しますと、中学に入学してすぐ、コスプレデビューしました(笑)。
当時からコミケなどの大規模なオタイベントはあったようですが(というかコミケは確か私より年上のはず……)、山深い地方都市に生まれ育った女子中学生にとって、東京という場所自体が夢のまた夢の存在。ですが地方は地方なりに独自に文化が発達しており、町の公民館みたいなところでコスプレ&同人誌即売会みたいなことをやっていたんですね。
そこで初めてしたコスプレが“ドラクエ3”の賢者(男)だったわけです。
←『ドラゴンクエスト キャラクターフィギュアコレクション』
〜ロトの伝説編2〜 DQIII 賢者 男
販 売:スクウェア エニックス(2007年3月発売)
価 格:税込み294円(1ボックス12個入り・ブラインド)
種 類:全7種
Copyright (C) 2006 - 2007 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved
↑どう見ても単純かつ簡単極まりない衣装なんですけど、当時の私にとっては難関。祖母も母も裁縫は得意だったのですが、その血はまったく受け継がれなかった模様。ドラクエはその後、勇者×賢者とかほんのりやりました。元が色気のない鳥山イラストなので(むしろ褒め言葉ですよ!)あまり本腰入らなかったけど。
別にやりたくてやったのではなく、衣装が単純で(白いパンツに長いマントを体全体に羽織っているだけ)、それしかできなかったので仕方なくやったというのが実情です。当時は今のようににコスプレ用の服なんて売ってなかったし、売っていたとしても地方都市の中学1年生が買いに行けるような場所ではなかっただろうし、そもそもそんな金ねぇし、DIYの精神を発揮するしかなかったわけですよ。
裁縫に関しては家庭科の授業でエプロンに歪んだ『ドラエもん』の刺繍をしたことぐらいの経験しかない(ちなみにその授業でいただいた成績は5段階評価の2でした)私にとって、服を作るというのは、昨日までごく普通のサラリーマンだった人に、いきなり「明日ちょっとエベレスト登って来て」と言うようなものです。
というかそれ以前に、町のどこに行ったら布が買えるのかがまずわからない状態。何となく怒られそうな気がして親に聞くにも聞けず(後でカミングアウトしたら、別に何も言われませんでしたが)、結局家にあった古いカーテン(だったと思う)みたいなものを引き裂いて頭から被りました。
もうダメダメです。マントというよりも、単にズタ袋を被っているだけの状態で、今だったらヤングジャンプに連載中の『キングダム』の河了貂とか言い張れなくもなさそうですが、あー、このネタどのぐらいの人がわかるんでしょうね。
それはそうと、とにもかくにもズタ袋では当然誰からも相手にされず、ショックのあまりデビューしていきなりコスプレから遠ざかる羽目になりました。ちなみに一緒にDIYの精神を掲げて挑んだ友達も同様のショックを受けたらしく、彼女も二度とコスプレはしませんでした。
彼女が何をやったのかは、今となっては忘れましたが……。この後コスプレに戻るのは4年後の高校2年生のときなのですが、それはまた後ほど。
ここでコスプレに何らかの志を抱けていたら私の人生はまた変わっていたと思うのですが、あたかも“スーパーマリオ”の1−1の最初のクリボーでやられたかのごとく本体デビューに失敗した私は、「やっぱり私にはマンガ(同人誌)しかないんだ」と、今まで以上にやおいに傾倒するようになりました。
←『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』
ジャンル:RPG
対応機種:ファミリーコンピュータ プレイ人数:1人 メディア:カセット
発売日:1988年2月10日
希望小売価格:5,900円(税込6,195円)
Copyright (C) 2006 - 2007 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved
↑『ドラゴンクエスト3』はそれまで1.0だった視力を0.3にまでブチ下げたという意味でも、私の人生に大打撃を与えました。ちなみに“ドラクエ4”のデスピサロ戦ではちゃんと8回逃げました。今でも日常会話で「あー、8回逃げる的な……」とか、普通に出てきてしまいます。
コスプレに挫折した私のやおいへののめり込みようはひどいとしか言いようがなく、『鎧伝サムライトルーパー』や『天空戦記シュラト』といった「まぁそりゃやおいのネタになってもしょうがないわよね」的な作品を総なめしただけでは飽き足らず、『ビックリマン』だとか(あの二頭身も妄想の力で脳内では八頭身ぐらいに!)、『三国志』だとか(おじいちゃんとの会話が増えました!)、果ては3次元まで侵食して“ウッチャンナンチャン”だとか“ダウンタウン”だとか(当時『夢で会えたら』が流行っていました!)、もはや「寄らばやおい」の気概でした。
今でもテレビでウンナンやダウンタウンを見ると、恥ずかしいような申し訳ないような、何とも言えない気持ちになります。ウチにはテレビがないからほとんど見ませんけど。そう言えば最近復活した“JUN SKY WALKER(S)”とかも危機一髪だったような……。
↑NHKの人形劇三国志から入って、吉川英治版でキマりました。活字でヌく(いや、ヌいてないけど)という高度なテクニックを初めて会得した自分史に残る1冊。趙雲から入ったものの、カップリングが考えにくかったので、すぐに魏にシフト。
三国志やおい界は孫策×周瑜が主流でしたが、呉は何だかぼんやりしている人が多かったのであまり好きじゃなかったなぁ。写真は原稿を書いていたら何となく懐かしくなって思わずまんだ●けで買ってきた三国志の同人誌。武将なのに顔が少女漫画!
早川舞 世界、特にヨーロッパのフェティッシュ・カルチャー関係者との交流も深い、元SM女王様フリーライター。だが取材&執筆はエロはもとよりサブカルからお笑い、健康関係まで幅広く?こなす。SMの女王様で構成されたフェミ系女権ラウドロックバンド「SEXLESS」ではボーカルとパフォーマンスを担当。
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07.10.28更新 |
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