The ABLIFE January 2012
あるマニア読者がノンストップで導くSMワンダーランド!!
山奥の古寺「変態寺」の地下に隠された伝説を巡り、月星製菓の社員たちが体験する信じられないアブノーマル行為の数々! 麗しのマドンナ、淫乱ビッチ、ド変態住職、プレイボーイが入り乱れ、誰も想像し得なかった卑猥でコミカルな冒険が幕を開ける――。待望の長編読者投稿ノベル第2弾!!「住職、ひどいじゃ、ありませんか、動物にマット洗いをやらせるなんて」
「でも、身体はきれいになったでしょう」
「確かにきれいにはなりましたが、たわしで洗ってもらったようなもんですからね」
モモンガは出口のところでバスタオルを器用に使って頭を拭いている。
その体毛はローションによって、いくつもの渦巻きが寄り集まったようになり、それが独特の快感を生み出す秘密になっていたようだった。
この珍奇なマットの魔術師の姿を発見したスピル○ーク監督とトム君は、その生物に15センチまでムービーカメラを近づけると、その生態を記録に撮った。
「すばらしい、トムくん、私たちはとうとうマットの魔術師を見つけたんだよ、これは前代未聞の快挙だよ。ネッシーを探した動物学者もチベットの山男を探した探検家もなし得ないような快挙を、われわれは成し遂げたんだよ。バッテリーが切れるまで、トムくん、われわれはこの神秘を記録し続けなければならない」
「監督、でも、この動物は雄なんでしょうか、それとも雌なんでしょうか。マットプレイを会得しているところを見るとやはり、雌なんでしょうかね。ちょっとわからないんですが」
モモンガは大きなふわふわなパンダの描かれているバスタオルで頭を拭いていたが、今度はそのタオルで股間を拭き始めた。
すると、春に芽を出す土筆(つくし)みたいなものがちょこんと顔を出した。
「監督、雄ですよ、雄です」
「トムくん、確かに雄だ。ちっちゃいけど、男性を証明するものがちゃんと付いている」
この小動物はサービス精神旺盛だった。自分のちっちゃなちんちんをつまむと、スピル○ーク監督とトム君によく見えるようにビヨンビヨンと引っ張ったり、横に広げたりした。
「トムくん、すごい、この小動物はわれわれの興味を察して、それに対応することが出来る、ちゃんとした犬レベルの知能を有しているんだ」
「監督、おしっこをしてみろと命令してみましょうか」
「トムくん、やって見てくれ」
「放尿しろ」
すると、小動物は小さな弧を描いて、小水を発射した。
「なんだ、なんだ」
「どこがマットの魔術師ナンデスカ」
ふたりの全裸の男がドドトドドドトドと音をたてて、バスタオルに身体をくるんでいるモモンガのところにやって来ると罵声を浴びせた。
「どこが、マットの魔術師なんだ。さんざん期待を抱かせていい気持ちにさせて、発射寸前のところまでいって、電気をつけたら、相手はモモンガかよ。きれいな女の子が現われることを期待していたのに、山に生息しているけだものかよ。しかも雄だなんて!」
「ソウデス、ソウデス、けだものは山の中でくるみを囓っていればイインデス」
中出ひろしとマイケル=フォークナーが青筋をたてて怒っている。しかしモモンガはまったく気にならない様子で頭をバスタオルでくしゃくしゃさせていた。
「お仕事お疲れさまです、今日はお休みですか、お仕事のお帰りですかと言ってみろ、このけだもの」
中出ひろしがモモンガのバスタオルを取り上げようとすると、小動物は泣きながら奇声を発してバスタオルを奪われまいとした。
「中出さん、おやめ下さい、頭を濡れたままにしておいたら、この動物は呼吸が出来ずに死んでしまいます。あなた、何、しているんですか。この天然記念物を殺すつもりですか」
「住職、だったら、女の子を紹介してくださいよ。ツアー料金、前金で払っているじゃありませんか」
「ワタシも正真正銘の本当の人間の女の子のホウガイイデェ〜〜〜ス」
3人と1匹でバスタオルを奪い合う醜態をさらした。
「おもしろいべ、全く、都会の人間って、なんて馬鹿なんだべか」
「本当に権兵衛どん。都会の人間って馬鹿だべな。真っ暗だって、人間と動物の違いがわからないんだべか。こりゃ、新田の喜作より馬鹿者だべ。フハハハハハハハハハ」
「本当に、そうだべねフハハハハハハハハハ」
村人たちにのぞき見られていることも知らず、ツアーの一行はこのけだものの一件でエロ坊主と揉み合いになっていた。
足立ケイ子に至っては、ことの本質もわからず、裸の男たちがもみ合いになる男祭りと勘違いして、自分から裸の男たちの輪の中に飛び込んでいた。その様子をスピ○バーク監督とトム君は懸命にムービカメラで記録しているし、優美たんと木下ミキのふたりは散々舐め回されて汚れた身体を洗うために湯船の中に浸かって、過ぎた愛欲の嵐の夜を懐かしむように、肩のあたりを自分の手でなでている。
「ばかだべな、本当に都会の人間って、馬鹿だべな」
「住職は本当に有り難いお方じゃ。こんなにおもしろい見せ物を見せてくれるんじゃからの」
「おい、おい、おらの肩をたたくんじゃない」
「おらは叩いていないだべ、そっちこそ、おらの肩を叩くんじゃないだべ」
「嘘こくでぇねぇ、いたずらすんじゃねえど。ほら、おらの肩から手をほどけってば」
山田茂作は自分の肩にのせられている手をほどこうとした。しかし、その腕は村人の2倍ほどの太さがあり、そのうえ毛むくじゃらである。
振り返った村人たちは恐怖の叫び声を上げた。
そこには猿に似ているが猿よりも凶暴で猿よりも5倍の大きさの神獣が両手を広げて仁王立ちになっている。
その神獣が一声、雄叫びを上げただけで村人たちは蜘蛛の子を蹴散らすように逃げ去った。
その村人たちが座っている場所に鑞鞍が座ると、当然のように背徳の洞窟の中を覗き始めた。
エロ坊主が山の奥のほうまでこの白黒ショーのちらしを配ったことは確かに効果があった。
えびねの枝に引っかかっていたチラシを見つけた鑞鞍が山里まで下りてきたのだった。
鑞鞍は興味津々で地下牢の中を覗いている。全く歴史の再現、そのものだった。
「住職、どうしてくれるんですか、せっかく、気分を出してエロチックな気分になって、発射寸前のところまで行っていたのに〜〜〜〜〜〜」
「そのとおりで〜〜〜〜す。インポになったら、ドウシテクレルンデスカ。子供を作れなくナッテシマイマ〜〜〜ス」
「よろしい、では最終手段です。ツアー客の皆さんには、リピート客になって頂きたいですからな。今度こそ、満足して発射して頂き、お帰りになって頂きましょう」
「えっ、えっ、今度はどんな趣向でしょうか」
中出ひろしはほくほく顔でエロ坊主に問いかけた。
「お客さんはお目が高い。では、手こき四兄弟、出番だよ」
住職の上杉がそう叫ぶと、中出ひろしたちが廊下で見た張り形が4つ並んでいる台を持って、まだ幼稚園にも上がっていないような幼児が3人、そして、さっきのマットの魔術師が現われた。
上杉住職の目は涙で潤んでいる。
「この3人と1匹は可愛そうな身の上です。この3人と1匹は、瞼がまだ開かないうちに親が死んでしまったのです。だから、彼らは生計の道を得るために手こきのわざを身につけました。今や彼らのわざは神域に達しています。彼らになにを握られたら最後、1分とたたないうちにあなた達は男の精を絞り尽くされてしまうでしょう」
「本当、本当、試してみたい」
何を勘違いしているのか、足立ケイ子が指をくわえながら幼児たちのほうをうっとりと眺めると、幼児たちは自分たちの手を南米の毒蜘蛛のように妖しくくねらせた。
足立ケイ子はまた勘違いして、自分で勝手にアクメに達した。
「いや〜〜〜〜ん、いや〜〜〜〜ん、いく、いく」
頭の中で彼らの悪魔のような手で身体をまさぐられていることを想像し、それだけでイッたのだす。
「では、彼らの手こきの技をお見せしましょう」
上杉住職がそう言うと、手こき四兄弟は張り型の前に並び、
「お仕事のお帰りですか、今日はお休みですか、お仕事お疲れさまです」
と斉唱した。
3人は人間だったから、たどたどしくもその言葉を言えたが、モモンガだけはピイピイと奇声を発しただけだった。
「手こきの道はエロの道、今日もカルピス絞り出す。カルピス、ぴっぴっ」
「手こきの道はエロの道、今日もカルピス絞り出す。カルピス、ぴっぴっ」
手こき四兄弟は銀紙に包まれたコンドームの袋を取り出すと、その包装紙を包んで、ゴム製品を取り出した。
「手こきの道はエロの道、今日もカルピス絞り出す。カルピス、ぴっぴっ」
「手こきの道はエロの道、今日もカルピス絞り出す。カルピス、ぴっぴっ」
そして木製の張り形の上にそれを被せると、
「手こきの道はエロの道、今日もカルピス絞り出す。カルピス、ぴっぴっ」
「手こきの道はエロの道、今日もカルピス絞り出す。カルピス、ぴっぴっ」
小さい手で張り形を握り、上下にこすり始めた。
「いや〜〜〜〜ん。いく、いく、やめて、そんなに激しくするの、ケイ子、いっちゃう」
また、足立ケイ子はアクメに達していた。
もみじのような手はさらに上下動を激しくする、するとさらに足立ケイ子はもだえ苦しんだ。
「すっごい」
木下ミキも足立ケイ子の狂態を見て感心した。
しかし、冷静にこの乱交パーティーを監視していた存在がいた。
「通報します」
鑞鞍(ろうあん)はこの幼児プレイを苦々しく見つめると携帯を取り出し、警察につないだ。
「もし、もし、変態寺で児童ポルノの撮影が行なわれております。首謀者は住職の上杉です。都会から来た社員旅行の一団がそれに参加しております」
約10分後に変態寺の秘密の間にパトカーのサイレンが鳴り響いた。
怒号と喧噪の中、優美たんたち社員はなんとか、この場所を逃げ出すことが出来た。
そして、次の日のこの地方新聞の一面に「変態寺、住職上杉、児童ポルノの撮影で逮捕される」という記事とエロ坊主の写真がでかでかと掲載されるという結末で終わったのだす。
(了)
関連記事