The ABLIFE December 2011
あるマニア読者がノンストップで導くSMワンダーランド!!
山奥の古寺「変態寺」の地下に隠された伝説を巡り、月星製菓の社員たちが体験する信じられないアブノーマル行為の数々! 麗しのマドンナ、淫乱ビッチ、ド変態住職、プレイボーイが入り乱れ、誰も想像し得なかった卑猥でコミカルな冒険が幕を開ける――。待望の長編読者投稿ノベル第2弾!!「2人とも映画の宣伝で来たらしいよ、この変態寺に興味があったんで、寄ってみたんだって。自分たちのことは気にしないで、プレーを続けてくれって」
中出ひろしがすっかり納得した顔をしたので優美たんも落ち着きを取り戻した。マイケルに至ってはもともと目の前の優美たんの肉体にしか興味がなかった。
こうなると彼らはもう野獣そのものでしかない。
と、そこへ突然、耳をつんざくような悲鳴が聞こえ、住職が声のしたほうに走っていくと、スピ○バーク監督とトム=ク○ーズも一緒にくっついて悲鳴の理由を確認しに行った。
仰向けに寝た木下ミキが生まれたばかりの赤ちゃんのような縮こまった格好をして、目にうっすらと涙をためていた。
Vの字に開かれた股の付け根に、足立ケイ子がやはり全裸で女座りをしている。
木下ミキが叫んだ。
「住職、どうにかしてよ、この変態女が変なことをしょうとしているの」
「へっ」
変態女と言われてふてぶてしくこっちを向いた足立ケイ子の右手には、生きたままの青大将のしっぽが握られていた。
「ミキ、我慢しないでいいのよ、本当はこうされるのが好きなんでしょう」
足立ケイ子が木下ミキの胸の上に青大将の頭を投げ出した。
「いや〜ん、ケイ子」
木下ミキは怒りながらも快感にうち勝てないようだったが、蛇からは目を離していない。
「どうしたんですかな」
「そこに立っている2人は、誰よ」
「この人たちは観光客です」
「この変態女がわたしの大事なところに蛇を入れようとしているのよ」
「だって、やってみたかったんだもん。それもわたしの一番可愛い恋人にそれをしてみたかったのよ」
足立ケイ子は悪びれずにそう言った。
「このミキの可愛いビラビラにこれを入れちゃったら、どうなるのかしら」
足立ケイ子はレズの恋人の小陰唇をもてあそんでいる。
「それ、トリタイデス」
スピ○バーグ監督が言った。
「ワタシも見たいデス」
トムくんも言った。
「まあまあ」
変態住職はものわかりのいい表情をすると、ふところから手ぬぐいを取り出して木下ミキの後ろにまわって目隠しをした。そのままぎりりと締め上げる。
「住職、何をするのよ、何も見えないじゃないの」
「色即是空、蛇の姿が見えるから、心に迷いが出るのです」
「ソレ、ナンデスカ」
監督が尋ねると足立ケイ子は「深遠な東洋の哲学です」と答えた。
木下ミキの視界は全くの闇となった。
「あん」
住職の上杉がボールペンの先で木下ミキの乳首をつついた。
「こうすれば、蛇につつかれたのか、木の先でつつかれたのかわからないでしょう。こうやって身体を馴らしていけば、蛇の頭に侵入されても平気になります。愚僧はなんとも頭がいいのだろうか」
エロ坊主が自画自賛している間、スピ○バーク監督もトムくんもそこらにあるもので木下ミキの敏感そうな部分をつんつんしていたが、やはり、足立ケイ子は女だった。女の一番感じやすい部位を熟知しているので木下ミキに思う存分悲鳴を上げさせた。
「ミキ、可愛い、わたしの子猫ちゃん。こうやって、だんだん、わたしのものになっていくのね」
足立ケイ子はそう言うと舌なめずりをした。
振り向けば優美たんのほうはさらに悲惨な状況になっていた。
優美たんの前の穴はマイケルに差し貫かれ、後ろのほうも中出ひろしに陵辱され、もはや半狂乱になって嗚咽と歓喜の悲鳴を上げ続けていたのだす。
「安い」
このけだものと化した性欲の奴隷たちが、汗と体液にまみれて歓喜と嗚咽のうめきを上げている秘密の地下牢の外で、村一番の山菜とりの名人・小山田悟作は、感嘆して思わずつぶやいた。
「田悟作どんも、そう思うべか。確かに、この見せ物は安いべな。150円で本番まで見られると思わなかったべな。わしもこの年になってこんな興奮できるショーを見られるなんて思わなかったべな。去年のOLのオナニーショーもよかったべが、今年のほうがもっと興奮するべな」
「呑べいどん、まったく、その通りじゃ。しかし、田悟作どんは山に入って、しばらく下りてこんと言っとったじゃろう。なんで、ここにいるんじゃ」
村人たちは秘密の背徳の王宮の外で誰にも知られず、内部の痴態を鼻息荒くして眺めていた。
しかし、田悟作がこの覗き企画に参加するとは誰も思っていなかった。
田悟作が山菜を求めて山小屋で寝泊まりしていたことをこの村のものは誰でも知っていたからだ。
「山小屋の枝に、この白黒ショーのちらしがかかっておったんじゃ」
「住職、偉いもんじゃのう、村人全員にこんな結構な見せ物を催してくれているんじゃから。山の中までちらしを配ったんじゃな。ああ、ありがたい、ありがたい。白雲菩薩さまの再来じゃ、再来じゃ」
エロ坊主はついに菩薩と呼ばれるまでに昇格した。
建物の外がこんな状態になっているとも知らず、ツアーの参加者たちは自分たちの欲望にあまりにも忠実になっていた。
肉と肉が複雑に絡み合って誰が誰やら分からない優美たんたちのところに、上杉住職がエアマットをふたつ運んでくる。
「住職、それは何ですか」
「見れば、ワカリマス。エアマットじゃありませんか」
「そのとおり、お風呂のオプションにはこれが付き物ですな、今日は2人なので、2つのエアマットを用意させていただきました。さあ、2人とも、ここにうつ伏せになっていただきたい。さすれば、めくるめく、快感と歓喜の世界が広がるのじゃ。拙僧はなんと観光客思いなのだろう」
見れば住職の両手にはサラダにかけるドレッシングみたいなものがある。
「住職、それは」
「ローションですじゃ」
「えっ、えっ、ドウイウコトデスカ。わたしわかりません。ここで海水浴が行なわれるノデスカ」
「違うよマイケル、ここで女の子が身体をスポンジ代わりにして僕らの身体を洗ってくれるんだよ。でも……」
「でも、なんですか。この上杉になんでも聞いてくだされ」
「ここには、そんな女の子はいないじゃないですか。講習を受けてからじゃないと」
「この女に頼みましょう」
上杉住職が優美たんのほうをまっすぐに指さしたので、優美たんは今さらながら戸惑った顔をした。
「何、言っているの、なんでわたしが泡姫にならなきゃならないのよ」
「優美、会社の後輩として、僕からも頼む。泡だらけになって僕らの身体を洗ってくれ」
「ワタシからも頼みマス」
「ふざけないでよ」
優美たんは立ち上がると、急に風呂の中に飛び込んでムッツリと黙り込んでしまった。
そのまましばらく無言の時間が続いたが、上杉住職がその沈黙を破った。
「そうですか、仕方ありません。拙僧がこの問題を解決しましょう」
「まさか、住職が泡姫になるんじゃないでしょうね」
「拙僧が、まさか」
「どうするんですか」
「この村には伝説の泡姫がいます、その人の力をかりましょう」
「誰ですか」
「人呼んで、マットの魔術師」
「マットの魔術師」
「ただし、彼女は大変はずかしがりやです。照明を消していただかなくてはなりません」
上杉住職がパチンと指を鳴らすと鑞鞍房の中は真っ暗になった。
「あれ、真っ暗になったべな」
「つまらん、中の様子が見えないだべ」
中を覗いていた村人たちはことごとく不満を述べた。
「きっと、マットの魔術師が登場したんだべ」
「んだ、んだ」
中出ひろしとマイケル=フォークナーの2人はすでに全裸でエアマットの上にうつ伏せになっていた。
そこにつむじ風が起こって、何者かがここにやってきた気がしたが、2人はそのままの状態で何も言わなかった。
するとローションのふたがあけられる気配がして、くちゃくちゃと何者かがローションを振りまいている音がする。
中出ひろしは背中に圧力を感じ、何者かが覆い被さってくるのをはっきりと感じた。と同時にそれが軽くなり、今度はマイケル=フォークナーが同じ感覚を味わっていた。
しかし、漆黒の闇の中で何が行なわれているのか、何者がいるのか、誰にもわからなかった。
「あなたは誰ですか、ふつう、こんなとき、お仕事のお帰りですかとか、今日はお仕事、お休みですかとか、訊くのが普通でしょう」
不安にかられた中出ひろしがそう言うと、住職の上杉はその言葉を制した。
「何も話してはなりません」
すると、また何かが動く気配がして、中出ひろしは自分の股間のあたりになんとも言えない快感が走るのを感じた。
それはマットと中出ひろしのあいだに割り込んできて首の下あたりからするりと抜け出すと、今度はマイケル=フォークナーのほうに向かっていった。
「おおお、なんというテクニシャンなんだ、これこそ、マットの魔術師という呼び名にふさわしい」
中出ひろしは快感に身をふるわせて叫んだ。
マイケル=フォークナーの口からも感極まった声が迸った。するとその何者かは、また中出ひろしのほうに来ると太股の内側からお尻の穴、そして前立腺へとたまらない快感と刺激を与えた。
「なんて、いいんだ。足立ケイ子なんて、較べ物にならない、名器だ、名器だ。まさしく名器だ。伝説のマットの魔術師だ」
この言葉を聞いて、足立ケイ子も黙っていなかった。
「何ですって、名器ですって、わたしよりも名器ですって、正体を暴いてやるわ」
「やめなさい、照明をつけてはいけません」
「いやです、正体を暴いてやります」
上杉住職の制止の言葉も聞かずに、足立ケイ子は照明のスイッチに手を伸ばした。
しかし、そのときにはマットの魔術師は2人から離れて、湯船の中に飛び込んでいた。
どぶんとお湯がもれて、そのお湯がとなりで湯をつかっている優美たんにかかった。
「誰だ、何者なんだ。マットの魔術師って」
2人の男が湯船の中を見ると、手の甲を自分のほうに向けて顔を隠している小動物が優美の隣で湯をつかっている。
「なんだべ、マットの魔術師って、モモンガだったんだべ」
外で中をのぞき見していた村人たちが感嘆の声をあげた。
中出ひろしとマイケル=フォークナーの2人はそのモモンガのそばに行くと、
「お仕事のお帰りですか、今日はお休みなんですか、お仕事、お疲れさまですとか言ってみろ」
と言って詰問した。
するとモモンガは変な泣き声を出すと申し訳なさそうに湯船から出るなり、すごすごと鑞鞍房を出て行った。
(続く)
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