special issue for The man who wants to become a girl.
WEBスナイパー総力特集! オンナノコになりたいオトコノコたちの最新事情!
Maniac Internet Express
特集版・「あぶらいふ」連載「マニアサイトの管理人」アーカイブ
あぶらいふ的マニアサイト探訪・番外編
『Travel diary-パンストフェチな旅日記』
パンストを穿いて全国を行脚するユニークなフェティッシュ写真紀行
取材・文=井上文
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あぶらいふ的マニアサイト探訪・番外編
『Travel diary-パンストフェチな旅日記』
パンストを穿いて全国を行脚するユニークなフェティッシュ写真紀行
取材・文=井上文
女性もののパンティストッキングやタイツに、ショートパンツを穿いて旅に出る。そんなフェティッシュな旅の模様を写真と文章で紹介する個人サイト『Travel diary-パンストフェチな旅日記』。管理人のkame-kun氏が語る「パンスト旅行」の喜びとは何か。ほのかな倒錯と美意識の交差点で味わう、繊細な快感をおすそ分けしてもらおう。WEBスナイパー総力特集「オンナノコになりたいオトコノコたちの最新事情!」とのリンク企画として、『S&Mスナイパー』時代の「あぶらいふ」より、再構成の上でお届けいたします。
↑「東京から神奈川県に向かい、多摩川を越えるとすぐ川崎市に入ります。川崎は神奈川県内で一番東京に近く、工業都市でも有名なところです。一見、観光する所はないように思えますが、関東の三大師である川崎大師はお勧めですよ」と、情緒のある案内を添えながら、パンストを穿いた自分と景色をワンセットの写真で紹介。シンプルな旅行記としても楽しめる内容になっている。
小学生時代の羞恥体験から始まった、新ジャンルへの魅惑の旅路。
パンストフェチにもいろいろある。『Travel diary-パンストフェチな旅日記』の管理人・kame-kun氏は、男性でありながら女性用のパンストやタイツを穿き、さらに半ズボン姿でその脚を露出しながら外出することを趣味にしている。氏がその姿で堂々と街を闊歩するようになるまでには長い道のりがあるが、きっかけは子どもの頃に受けたイジメだったという。
「自分の性癖が形成された時期は、たぶん小学生の頃まで遡ります。当時の自分は、冬でも半ズボンで過ごす、大人から見れば元気な児童だったと思います。が、同級生たちからは性的なイジメを受けていました。見ず知らずの女性の前でパンツを脱がされ性器を露出させられたり、同じクラスの女子に性器を観察されたりしていたのです。異性の前で性器を晒すのはとても恥ずかしいことでしたが、自分はその時、無意識に性的な快感も覚えていたようです」
中学校に進学してイジメはなくなったが、氏はその頃から、なぜか女性の脚に強い興味を抱くようになる。それも女性の脚を美しいと思うばかりではなく、自分の脚を女性化させて快感を得る倒錯に目覚めていったのだと話す。
↑フェチについての考察から、パンストを穿いての外出にまつわる注意点、おしゃれな穿きこなし方などテキストも充実。が、最大の魅力は氏の美脚写真つき旅行記。行き先が一目でわかるすっきり構成も嬉しい。
↑サイトにアップされた膨大な数の記念写真(のごく一部)。隣り合う景色と美脚で一揃いになっている。文章は旅した土地のレポートの他、その日穿いていたストッキングの解説やエピソードも盛り込まれている。
「ある日、悩んだ末にコンビニにパンストを買いに行きました。思春期のことですし、すごく恥ずかしかったですけど、穿いてみたいという衝動を抑え切れなかったのです。家に帰って実際に穿いてみると、下半身がぴったりと覆われて、パンストを通じて女性と下半身を共有しているような気持ちになりました。自分が女性になったような感覚に囚われて下半身が熱くなり、そのまま射精してしまったのを覚えています。でも……」
それだけではまだ満足できなかったという。
「やはり根っ子のところでは、小学生の頃に性器を女性に見られ、羞恥心をくすぐられたあの感覚を欲していたのだと思います。高校を卒業した頃から、とうとう半ズボンにパンストを穿いて家の外に出てみるようになりました」
氏の場合、女性の脚やパンストへの興味は、女性に嘲笑されたい願望が倒錯したものだったようである。こうしてようやく現在の氏が見えてくるのだが、だからと言って氏のホームページを普通のパンスト系(あるいは女装系)フェチサイトだと思って訪ねると、驚く。そこには氏が日本各地をパンスト&半ズボンで旅した旅行記が連なり、それ自体も十分にユニークなのだが、現在、氏にとってパンスト&半ズボンは「堂々と使えるおしゃれグッズ」として意識されており、もともとは非日常だったはずの体験が、巡り巡って「ファッション」という日常の領域に引き上げられ、新ジャンルとして表現されているからだ。
氏はサイトを立ち上げた目的を「一般の世界とパンストフェチの世界の融合」と言い、「同時に背徳感もあるんです」と、言葉を選ぶようにしながら教えてくれた。小学生時代の羞恥体験を出発点として、いつくかの倒錯を重ねた末に、なおもグルグルと込み入っていく何か。それはけれど、我々が持つフェティシズムのエネルギーそのもののようでもある。
そんな氏の経験と感性で織り上げられたこのサイトは、全体が複雑な倒錯の軌跡で描かれたアート作品。すっきりとしたヴィジュアルの奥に窺える密かな快感を嗅ぎ取りながら見ていくと、タイトルにある「旅」の意味や味わいもまた違って感じられるのではないだろうか。
文=井上文
↑「パンストは製品によって色、柄、透け具合など、いろんなバリエーションが楽しめる最高のファッションアイテム。好きな格好を堂々とするのは爽快です」と話すkame-kun氏。今もご覧の格好で日本全国をパンスト行脚中。
『Travel diary-パンストフェチな旅日記』
http://travelstocking.fc2web.com/index.html
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井上文 1971年生まれ。SM雑誌編集部に勤務後、フリー編集・ライターに。猥褻物を専門に、書籍・雑誌の裏方を務める。発明団体『BENRI編集室』顧問。 |