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高校3年、この一瞬が永遠にかわる6人の胸キュン♡ストーリー
(C)2008「櫻の園」製作委員会
『櫻の園 -さくらのその-』
監督=中原俊
主演=福田沙紀
毎年創立記念日にチェーホフの「櫻の園」を上演する女子高演劇部を舞台に、それに携わる少女たちの開演までの2時間の出来事を描く。1990年に中原俊監督によって映画化された吉田秋生の同名漫画を、今回再び中原俊監督がメガホンを取り、福田沙紀初主演で映画化!
2008年11月8日(土)より全国ロードショー
高校3年、この一瞬が永遠にかわる6人の胸キュン♡ストーリー
(C)2008「櫻の園」製作委員会
『櫻の園 -さくらのその-』
監督=中原俊
主演=福田沙紀
毎年創立記念日にチェーホフの「櫻の園」を上演する女子高演劇部を舞台に、それに携わる少女たちの開演までの2時間の出来事を描く。1990年に中原俊監督によって映画化された吉田秋生の同名漫画を、今回再び中原俊監督がメガホンを取り、福田沙紀初主演で映画化!
2008年11月8日(土)より全国ロードショー
相武紗季、長澤まさみ、堀北真希など大物がひしめき合うアラウンド20の女優陣の中で、本格的な演技派として熱い注目を浴びている福田沙紀ちゃん。バラエティ番組でのコメディエンヌぶりや、ドラマ『ライフ』で壮絶ないじめを繰り広げた美少女役が記憶に新しい方も多いと思います。そんな彼女の待望の銀幕デビュー&初主演作『櫻の園-さくらのその-』が11月8日に公開です!
原作は吉田秋生が1985年より『LaLa』(白泉社)に連載を始めたオムニバス少女漫画『櫻の園』で、1990年に中原俊監督が中島ひろ子、つみきみほ、白島靖代を主演に映画化。今までになかった上質な少女映画としてファンに強い印象を残しました。それからちょうど18年たった今、9月に18歳の誕生日を迎えた福田沙紀を中心に脚本を一新、現代版『櫻の園』として中原監督自ら新しい命を吹き込んだのが本作です。
90年版の『櫻の園』は、名門お嬢様高校・桜華学園の創立記念日でチェーホフの「桜の園」が上演されるまでの数時間の、演劇部員達の心の動きを追うというスタイル。翻って今回は、ヴァイオリニストになることをあきらめて桜華学園に転校してきた福田沙紀演じる桃が、ある事情によりタブーとなった「桜の園」を再上演させようと奮闘。トラブルを乗り越えながら周囲と友情を深めていく姿が季節の移り変わりとともに描かれています。
福田沙紀ちゃんには何度か別媒体でインタビューをさせてもらったことがあるのですが、「桃と自分は似ていたので違和感なく演じられた」との言葉に、「半分はリップサービスでしょう」と思ってしまった汚れたオトナの私。しかし、試写を見て反省しました。妙に大人びていて、YES・NOがハッキリしていて、人見知りだけれど仕事には熱いところなんてまさに彼女。家に来た友達に、ちょっとぶっきらぼうに麦茶をすすめる演技など「ああ〜、わかるわかる、見たことないけどきっと普段この子こういう感じ!!!」と膝を叩きたくなる始末。モデルの杏ちゃんも「こんな日本人離れしたスタイルの高校生どうだろう」と思いきや、その異分子ぶりが逆に女子高の王子様的な立場にハマっているし、寺島咲ちゃんの、ピーンと張りつめていてヘタに触ると泣きだしてしまいそうな孤高の優等生役もいい。そして、ほんの一ミリでも「こんなにも『櫻の園』にこだわるってことは、中原監督って10代じゃないとダメなタイプの方なのかしら?」と疑った自分を深く深く恥じ入りました。だって趣味ならばもっと好みが全面に押し出されてしまって、こんなにも彼女をはじめとするキャスト陣の「普段っぽさ」を引き出せないですから。
『コンセント』や『カラフル』など、他のものを観ても思うのですが、中原監督の作品は女の子が相手(登場人物でも私達観客でも)の心をつかむ瞬間が少しも気持ち悪くないんです(例えば『コンセント』で市川実和子演じるユキが、同僚のカメラマンと一夜を過ごすきっかけとなる居酒屋で酔っ払ったシーンとか)。萌えや媚びを一切排除している分、なんだか素直な気持ちでスクリーンの中の女の子たちを「かわいいな」「いいな」と思えるんですよ。WEBスナイパー読者のみなさまのように趣味趣向がハッキリされている方々におかれましてはそのようなことは一切ないかもしれませんが、最近「萌え」ブームのせいか何なのか、特定の記号に関して「萌え」ることが強制されているような気がしませんか? 特別感じるところがなくても「メガネ」だの「制服」だの「アニメ声」だのが目の前にあれば、がっついたり持ち上げとかないと、みたいな空気が。それに食傷気味な方には、とてもおススメだと思います(あ、もちろん女子高生とか制服好きな方もどうぞ!)。カメラワークも長回しのところや、遠くからや上から包み込むように映し出されている箇所があり、視線のあったかさにもホロリとしてしまいます。
ただ、「桜ってそんなに長い期間咲いているモノだろうか」ということと、「たいして重要じゃないキャラの子を印象的なシーンに無理やり使うのはいかがなものか」という2点をこの原稿に付け加えることを我慢できない私は、やはりいろんな箇所が黒ずんでいるオトナってことですよね……。
文=仲間カリ
『櫻の園 -さくらのその-』
2008年11月8日(土)より全国ロードショー
監督=中原俊
原作=吉田秋生
脚本=関えり香
キャスト=
福田沙紀、寺島咲、杏、大島優子、はねゆり、武井咲、米倉涼子、菊川怜、上戸彩、柳下大、京野ことみ、大杉漣、富司純子
製作=
松竹 テレビ朝日 電通 G.T.エンターテイメント 木下工務店 集英社 白泉社 オスカープロモーション
配給=松竹
2008年|カラー|ヴィスタサイズ|ドルビーSR|1時間42分
関連リンク
映画『櫻の園 -さくらのその-』 公式サイト
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写真=久保木勲 |
仲間カリ 昼間は教育・健康・実用・ビジネス・広告系媒体の、夜はエロ・サブカル系の記事作成に勤しむフリーライター。早川舞率いる女王様バンド「SEXLESS」ではギターを担当。 we are SEXLESS!! |