special issue for special-effects adult video company GIGA. WEBスナイパー総力特集! 他に類を見ない特撮系AVメーカー『GIGA』に迫る 教えて!GIGAの監督さんってどんな人!? インタビュー・取材・文=安田理央 |
マニアックかつダイナミック! GIGA作品はどのように生まれ、私たちのもとに届けられるのでしょうか? 気になる疑問……あんなことやこんなことを安田理央さんがGIGA監督へ突撃インタビュー! 坂田徹監督&羹灼監督のお二人にお答えいただきました!
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初期からGIGAを支えてきた坂田徹監督、そして若き新鋭である羹灼監督のお二人に話を聞いた。あの個性的なGIGAの作品はどのように作られるのだろうか?
――現在、GIGAの監督は何人いるんですか?
坂田 外部も含めると13人くらいですが、定期的に撮っているのは7〜8人くらいですね。
――お二人がGIGAの監督になったのは、いつからでしょうか?
坂田 GIGAに関わり始めたのは10年くらい前ですよ。まだスカトロとかがメインだった頃にカメラマンとして仕事をしていて、それから監督もやるようになったんです。
「ヒロイン排泄地獄Vol.15」 発売:2008/10/24 出演:ゑれき、栗原成美 収録時間:DVD-71分(+19分) 定価:10,500円(DVD) 商品番号:JHHD-15(DVD) |
羹灼 僕は3年前ですね。それまでは自主映画をやっていたんです。
――どんな映画を撮っていたんですか?
羹灼 普通の(笑)。もともとはエンターテイメント志向なので、爆破とかあるような派手な映画を撮りたかったんですが、自主映画だと予算がなくて出来ないんですよね。だから知り合いの紹介でここに来た時はAVなのにCG使ったり、怪人の着ぐるみ使ったりと驚いて、ぜひ撮ってみたいと思いましたね。
――普通のメーカーだと、シリーズは一人の監督がずっと担当するなど、それぞれの得意分野があるんですが、GIGAではみなさん色々な作品を撮っていますね。
坂田 うちは誰が何を撮るのかって、社長が決めるんですよ。はい、次これ撮ってって。同じジャンルをずっと撮っているとワンパターンになりがちですから、それを防いでいるんじゃないですか? 僕らとしても同じシリーズばかり撮っていると飽きてくると思うんですよ。
羹灼 ただ、企画は社長から振られるんですが、それは単にタイトルだけなんですよ。
坂田 例えば「マッスルヒロイン」とだけ書いてある。どういう意味ですかって聞いたら筋肉がある女の子で撮ってくれって、それだけなんです。あとは監督の解釈なんですよ。筋肉のある女の子でどういう設定にするかは、それぞれの監督に任されているんです。
羹灼 ニューハーフヒロインの時は悩みましたね(笑)。いったい何を撮ればいいんだろうって。
坂田 おまかせっていうのもあるんですよ。今までやっていないジャンルをって。もうある程度やりつくしてますから困りますよね。そりゃあ、奇をてらえば何でも考えられるけど、誰にも見てもらえないようなものじゃダメだし……。
「ニューハーフヒロイン オーロラ」 発売中 出演:愛間みるく 監督:羹灼 収録時間:DVD-80分(+12分) 定価:10,500円(DVD) 商品番号:GNHD-01(DVD) |
テレビのヒーロードラマばりの凝ったアクションや細かいカット割り、そして特撮。どう見てもかなりの手間がかかっているとしか思えないGIGAの作品だが、すべて一日で撮りあげるのだという。
坂田 一日といっても朝6時集合で、夜中の12時、1時まで普通にやりますからね。公務員の二日分くらいですよ(笑)。それでも時間が足りないんですけどね。
羹灼 カット割りが多いし、手間もかかるから、なかなか進まないんですよ。
坂田 アクションシーンの多い作品なんかだと、朝から撮り始めて夕方6時まで、まだアクション。下手したらその後、スタジオの中でもアクション撮りますからね。それでも20分くらいしか撮れていなかったりしますから。あと40分を5時間で撮らなくちゃいけないって焦りますよ。普通にカラミとかフェラだと、すぐに1時間くらい回せる(撮れる)んですけどね。
羹灼 台詞も多いですしね。
――そうなると女優さんの演技力にも左右されますね。
坂田 基本的に演技のプロではないですからね。長い台詞が覚えられなくて、しょうがなくて削るなんてこともよくありますよ。
羹灼 たまに自分の脚本に台詞の部分にカラーペンでマーキングして来る子がいると嬉しくなりますね。よし、どこまでも撮ってやろうって気になります。
――女の子のやる気は重要な撮影ですよね。
羹灼 面接の時に、その辺は一番見ますね。いくら可愛くても本人が興味を持ってくれなかったら無理にはキャスティングしません。撮影を楽しんでくれない子だと、長引くと段々テンションが落ちちゃうんですよね。
坂田 でも、昔に比べて、楽しんでくれる子が増えたような気がします。昔は何をするかわからないで来ちゃう子が多かった。
――しかし、普通のAVとは全く撮り方が違いますよね。下手するとカラミどころか、脱ぎもないですし。
羹灼 基本的に全裸にはならないですからね。巨乳でも胸見せないとか、美人なのにフルフェイスのマスクで顔隠してるとか、贅沢といえば贅沢ですよね。
――AVを撮っているという意識はありますか?
羹灼 キャスティングした女の子に言うんですけど、AVに出るつもりで来ると、えらい目に合いますよって。エロVシネマのつもりで来て下さい。だから台本も香盤表(出演スケジュール)も前もって渡しますし、フィッティング(衣装合わせ)もやります。ちょっと来てセックスするつもりじゃなくて、芝居するつもりで来て下さいと。そう言ってる手前、自分でもAVを撮ってる感覚ではないですね。だいたい普通のエロをやっても、うちのお客さんは喜んでくれませんから。
坂田 ただ服を脱がせたり、カラミがなかったりしてもAVではあるんです。いやらしくなければいけない。セックス描写はなくても、セックスを連想させるにはどうすればいいのか、いやらしく撮るにはどうすればいいのかは、常に考えています。
――GIGAのユーザーは、これを観てオナニーするんでしょうか?
坂田 普通のAVはリアルタイムに観ながらオナニーするじゃないですか。でもウチの作品は一回観た後に自分の頭の中で整理してからするんじゃないかな。前にSMの監督さんにそういう話を聞いたことがあるんですよ。なるほどと思いましたね。
――逆に普通のAVを撮りたいと思ったことはありませんか?
坂田 仕事として撮れといわれれば撮りますけど、自分で積極的に撮りたいということはないですね。見たいとは思うけど(笑)。
羹灼 普通のAVの現場だと、僕は何をしていいのかわからない(笑)。一から勉強しなおさないとダメでしょうね。あっちはあっちで難しいですから。
セックスを描くことがAVだとすれば、普通の男女の性行為がほとんど行われないGIGAの作品はAVとは言えないかもしれない。しかし人間の性欲というものは、ただ裸が出て、セックスをしているところを見れれば満足という単純なものではない。
いや、むしろ普通の裸やセックスがあふれている現在では、GIGAの作品のような一種ねじれたエロスの方が、ずっと卑猥に感じられるかもしれない。無修正の性器のアップを見るよりも、闘うヒロインのパンチラや、怪人に叩きのめされるヒロインの惨めな姿に興奮するという方がよっぽどディープなエロなのではないだろうか。
制作する側にしても、セックスをそのまま撮るよりも、エロスの記号を散りばめて間接的に表現するという方が、やりがいを感じられるように思えるのだ。
――こうした作品を撮っていて、面白いところはどこでしょうか?
羹灼 特撮などが多いので、ミニチュアとか触手とかが本物みたく……自分が狙った通りの映像に撮れると気持ちいいですね。アクションなんかでもそうです。
――ギミックのアイディアなどは監督が考えるんですか?
坂田 そうです。ただ普通のアクションの部分なんかはテレビの特撮番組を見れば参考になるじゃないですか。カット割りのやりかたとか。でも、特撮とエロの融合は他ではやってないからお手本にできるものがないんですよね。常に手探りです。
――小道具や衣装は社内で作っているんですか?
坂田 小道具などは本社2Fの工房で作っています。一ヵ月くらい前に発注して。今は小道具を作るスタッフは6人いますが、それでもパンパンですよ。
――CGなど映像の特殊処理なども社内でやっているんですか?
羹灼 社内のスタッフがやっています。主題歌なども、音響をやっているスタッフが作ってますね。主題歌専任というわけではないですけど。
――では、こうした作品を作る上で一番注意しているポイントはどこでしょうか?
羹灼 うちの場合、人気女優が出ているからといって、そんなに売上伸びるわけじゃないんです。それよりもコスチュームと女の子がマッチしているかが重要ですね。それから、どのシリーズでもそうなんですけど、基本的には強くて健気な女の子が、悪の手先によってやられていく、その過程が重要なんです。最初は強くて、段々やられていって、最後はドロドロになってしまう。
坂田 白いものが最終的には黒くなる。その間のグラデーションのグレーの部分を上手く描けるか。そこが難しいですね。そこに女の子の力量と、監督の演出力が問われると思います。
特撮オタク的な情熱にあふれているかと思いきや、どこか職人的なストイックさすら感じさせる監督のお二人。しかし、極めて真面目に作品に取り組んでいる姿勢はヒシヒシと伝わって来る。
こだわりにはうるさいマニアたちを相手にしているだけに、手抜きは許されない。一作一作が真剣勝負なのである。
文=安田理央
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安田理央 エロ系ライター、アダルトメディア研究家、パンク歌手、ほか色々。この夏、ついに四十代に突入ですよ。もう人生の折り返し地点かと思うと感慨深い。主な著作に「エロの敵」「日本縦断フーゾクの旅」「デジハメ娘。」など。趣味は物産展めぐり。でも旅行は苦手。 |
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