2009.8.16 Fri.-19 Sun. at Tokyo Big Sight
“Comic Market 76 My Book Reviews”
↑今回の収穫物。
コミックマーケット76 頒布作品紹介
私たちの夏コミ、おすそわけします！【２】
貴方がコミケに向かう原動力は何だろう。そこにある楽しみとは、コミケで買ったものにしかない魅力とは。そんな誰かにとっての喜びをレビューから探る特別企画。５人のコミケフリークに今回の夏コミで手に入れた作品を自らレビューしてもらいます。２人目の登場は大好評ＡＡ連載「やる夫が風俗に興味をもったようです」でおなじみの田口こくまろさんです！
“Comic Market 76 My Book Reviews”
コミックマーケット76 頒布作品紹介
私たちの夏コミ、おすそわけします！【２】
文＝田口こくまろ
貴方がコミケに向かう原動力は何だろう。そこにある楽しみとは、コミケで買ったものにしかない魅力とは。そんな誰かにとっての喜びをレビューから探る特別企画。５人のコミケフリークに今回の夏コミで手に入れた作品を自らレビューしてもらいます。２人目の登場は大好評ＡＡ連載「やる夫が風俗に興味をもったようです」でおなじみの田口こくまろさんです！
僕はコミケで同人誌を選ぶ際に「カタログを買わない」、「二次創作はなるべく買わない」、「500円以下のもの」、という3つの縛りを設けています。もちろんカタログで事前にサークルチェックをしておけば効率のいい買い物ができるのでしょうが、やはりコミケでは一期一会を大切にしたいです。
たとえ稚拙な絵柄のコピー誌であっても、流行のジャンル（今回なら、『けいおん！』や東方など）には目もくれず、自分の信じる道で個性的な欲望を吐き出した、熱い作品を愛していきたいのです。
今回は残念ながら仕事の都合で3日目のみ、しかも実質3時間ほどしか滞在できなかったのですが、そのぶん集中して、多くの興味深い同人誌を購入することができました。その中から何冊か紹介させていただきます。
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『♂ですけどなにか？』 （サークル名「みるくせーき」） |
まずは女装娘もののイラスト集です。エロゲのキャラだそうですが、男性器の書き込みがかなり生々しく、可愛い顔と体とのギャップが異様な雰囲気を醸し出しています。しかし女装娘ものは増えましたねえ。僕は大好物です。
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 『みじめいじめ』 （サークル名「奇想D工房」） |
全裸女子校生が「便器舐め」、「全裸ランニング」、「脱糞ショー」といった様々なキツイいじめを受ける姿を書いたイラスト集です。それぞれのイラストには、シチュエーションを細かく書いたこだわりの文章が添えられており、加虐心をそそります。
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 『ぱすてる・ぽっぷ ぷち＋』 （サークル名「四葉かげろう」） |
ポケモン的なキャラクターものかと思って手に取ってみたのですが、包茎チンコが生えた犬だか猫だかよくわからない動物の兄弟がセックスをする「ケモショタ（動物と少年を融合させたキャラクター）」やおい本でした。一瞬ヒキかけましたが、人間ではないのがかえってよかったのか全然オッケーでした。今後探求していきたいジャンルがまた増えました。
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『肉ですよ！！プランプポップ7』 （サークル名「INFINITY-FORCE」） |
豊満かつロリな女の子を描いた作品を集めた、タイトル通り肉満載のアンソロジーです。いわゆる萌えアニメっぽい絵柄が多いので、リアル派には物足りないかも知れませんが、この表紙に魅力を感じた人なら期待を裏切られることのない内容でした。
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『変脳調査室』 （サークル名「鬼出10」） |
ムチムチ少女と老人しか登場しない士郎正宗原作の異常なアニメ「RD 潜脳調査室」の二次創作本です。エロ少なめかつ画力も低いですが、それを補ってあまりあるムチムチ少女への愛が伝わってくる好作品です。
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  『使徒レイ1』 （サークル名「ボア・ジュース」） |
綾波レイのイラスト集なのですが、見ての通りなんだか大変なことになっています。肉体改造・破壊趣味の一種ではあると思うのですが、、、、
この人は今後も追いかけていきたいと思いました。
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 『知多四縦桑奏線』 （サークル名「柚葉接骨院」） |
最後に僕の好きな鉄道擬人化ジャンルから2冊紹介します。
鉄道の擬人化には大きく分けて車両擬人化と路線・駅名擬人化の2種類があるのですが、これは河和線や常滑線といった愛知県知多半島にある名鉄のローカル路線を擬人化したものです。擬人化と言っても『けいおん！』のキャラが線名の腕章を付けているだけなのですが、鉄オタにしかわからないマニアックなネタがこれでもかと詰め込まれた、かなり鉄分の\xFB\xFCい作品でした。
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 『馬鹿ほど可愛いものは無い』 （サークル名「CrissCrossCrash」） |
こちらは東急線を走る列車を擬人化した、なんとBL作品です。「鉄道擬人化BL」というニッチなジャンルが存在することを僕は今回はじめて知ったのですが、検索してみると結構ヒットしたので、思っているよりはポピュラーなのかもしれませんね。
内容はコミックと小説が半々となっています。一部引用しますと「無垢な6000系に気持ちいいことを教えてしまった責任をとる気満々で、7000系は旗の台へ向かうことにした」って、シュールですねえ。
壁サークルで売っているような、商業誌と見紛うばかりの豪華なオフセット印刷のものもいいのですが、僕は同人誌といえばやっぱり手作り感溢れるコピー誌がいちばん魅力的だと思います。一人では到底カバーしきれない膨大なジャンルの同人誌を、作り手の顔を見ながら直接購入できるコミケは、やっぱり素敵すぎるイベントです。早くも冬が待ち遠しくなってまいりました。
文＝田口こくまろ
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田口こくまろ モテたい一心で大好きだったラムちゃんに別れを告げアングラ・サブカル方面に耽溺するも結局失敗、40歳を前にして完全にオタ方面に転向を果たす。現在はブランクを取り戻さんとアニメとエロゲとラノベに全財力と精力を注入中。 |