special issue for silver week 2011
2011シルバーウィーク特別企画/特集「女性向けAVの現在形」
特集「女性向けAVの現在形」、AVレビュー編――ヤリチンな彼氏の浮気が再発覚。とうとうキレた彼女が仕事中に彼をラブホに呼び出し、過激なお仕置きを敢行したら!? 彼氏の両手をベルトで縛り、馬乗りになって乳首責めしたり、焦らしまくって悶えさせたり。愛ゆえの責め苦に、巨年ハンサム青年はすっかりメロメロ!! というわけで、観る前から何かと悩ましい女性向けAV。実はこの手のモノは初見なのでワクテカしながら再生ボタンを押したんですが、なんというかやっぱり勝手が違いますね。
まずセックスシーンがない。さらにはフェラチオもない。女が彼氏役の男優にちょっとエッチなイタズラをし、フィニッシュは『オナ×MEN』のタイトル通りオナニーでドッピュンというソフトな展開。
でもなんといっても一番違うのは、男優にスポットライトが当たってるということ。女性が観るってことを考えれば至極当たり前かもしれないけれど、「男優なんて名前もプロフィールもなくてよろしい。ぶっちゃけ男の姿なんて邪魔!」ってのが当たり前の一般AVに慣れた者としては、これは衝撃ですよ。
本作に登場する“ヤリチン巨根男子”は男優の沢井亮。
愛想がよくしかも巨根な今どきのイケメンタイプってことで私も前々からチェックしていたものの、インタビューなんて聞くのは初めて。「そもそもはAV監督目指してて、その前は裏方のカメラマンを目指してた」とか「これまでに5千人はセックスしてる」とか「SもMもできる女性がタイプ」とか、そんなの全然知りませんでしたもん。
これまで「チンコでかいな」くらいにしか思ってなかったのに、そういうインタビューとかプロフィールとか聞くとどうしたって感情移入しちゃうのが人の情。挿入もフェラもないのに結構ドキドキしてしまうわけですね(はっ、単体女優AVの冒頭にインタビューが付いてるのはこういうことか……なるほど!)。
で、内容はといいますと、デキるサラリーマン風の沢井君が彼女に呼び出され「浮気してるでしょ〜?」とか言いながら責められる展開。
といっても、さっきも書いたようにプレイ自体はかなりソフト。目隠ししての乳首をつまんだり、パンツ穿いたまま四つん這いにしてローターあてたり、ベルトでペシペシ叩いたり。痴女というか女王様がM男をゆる〜く責めるような感じ(「あっ…ああっ!」とかって悶えてるからバキュームフェラでもしてるのかと思ったら、指を舐めてるだけでした……)。
そんな彼女に対して、沢井君はどこまでも甘く誠実(でちょっとエッチ)な王子様っぷりを貫き通します。
「何怒ってるの? よしよししてあげるよ」「今日はいつもより大胆だね……」「お前が一番だよ」
うわー、恥ずかしい! でも正直萌える!!
女子AVのキモはエロよりトキメキなんだなあと実感しました。
いろんな女の子にオナニー話を聞くと、AV観ながらする子ってあんまりいないんですよね。AV観て、ドキドキムラムラしてからそれを元に妄想してする子が多い。
そう考えると、「接合部がどれだけ見えるか」なんてことはたいして重要じゃなのかもしれません。
ただ一つ気になったのは、彼女役がAV女優じゃなかったこと。
脱ぎが必要ないから女優でなくてもいいってことか、それともあんまり華のある女の子だとかえって邪魔だろうという配慮なのか……。
なんというか、スタイルいいし責めもちゃんとできてるんですけど、仕事のできるお局様みたいなタイプなんですよね。私は女優さんも好きなので、ちょっと残念でした。
文=遠藤遊佐
『オナ×MEN feat.沢井亮〜スーツが似合うイケメンサラリーマンを… (JUICY DINER)』
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