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『S&Mスナイパー』1982年12月号 読者投稿小説
「H感覚な午後」
作= 大沼正

好奇心旺盛でちょっとHな19歳の女の子・真理にふりかかる、かなりアブない凌辱体験。年頃の乙女はショックの中で何を思い、何を感じたのか……。『S&Mスナイパー』1982年12月号に掲載された読者投稿小説を再編集の上で全6回に分けて紹介。今回が最終章です。
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【6】ご主人様との日々

あやかしの夢でも見ていたような出来事のあった2日後、真理は予定より幾分早めの生理を迎えた。それで、やっとホッとした。生理直前なのは分かつていた。妊娠の心配はないはずだったが、何分にも少年達の吐き出した精液の量はおびただしい。もしも……という危惧があった。それも体の確かな証しを目にして、安堵に胸を撫で下ろしたのだった。

夏休みも終わって、町から子供たちの姿が見られなくなっている。学校が始まって例の3人とも顔を合わすことも少ない。たまに出会うと、少年たちはうろたえ、照れたように顔を赤らめながらも、瞳の奥に欲望の煌めきを秘めた視線で、舐めるように真理の体を凝視するばかりだ。

少年たちはニ度と真理の体に手を出すことができない。一度覚え知った女の体を思って、少年たちが、どんなに悶々とした日々を過ごしているのか、想像することができる。そのうちに堪らなくなって、また似たような犯罪を起こすに違いない。

――何処までも堕ちればいいのだわ。

そんな思いを真理は小気味よく感じながら、少年たちの視線を意識して、これ見よがしに腰を振って歩いた。

――あの男……。あの男がいる限り、私は大丈夫。そして、私は……。

今では週に一度くらいの割で逢える男の顔が瞼に浮かんだ。名を吉岡睦男という。いつか真理が、ひとり店番をしていた時に来たことのある、熊のような醜い大男だ。

あの悪夢の日、信じられないといった面持ちで新治と代わって真理の肛門を貫こうと構えた圭介が、猛りを納めようとした殺那、雷鳴をも負かすような吉岡の怒声が轟いたのだ。

「てめえら、何てことしてやがるんだ!」

不意の豪雨に現場からポンプを取りに来た吉岡は、少年たちの頭を殴り続けた。少年たちは裸で逃げることも出来ず、蒼ざめている。吉岡の勢いに、少年たちはうなだれたままだ。

「てめえら、警察に突き出してやる」

少年たちは震え上がった。必死に頭を下げて許しを乞うた。結局、真理が声をかけて、その場は納まった。ことが公になれば、真理も恥ずかしい思いをしなければならない。少年たちに二度と真理の体に手を出さないと、約束させて帰した。

「てめえは確か、オヤジのところの餓鬼だったな。俺は真宮組が滅法気に入ってよう。ここに居若くつもりだから、二度と、おかしな真似はさせねえぞ」

吉岡は、正彦を最後に雨の中へ押し出すと、ニッとほくそ笑み、真理の体に目を細めた。

「確か、酒屋の姐ちゃんだったよな……。さすがに若い娘の肌はムチムチしてて堪んねえや。あいつらに随分とやられたんだろ。もう前も後もグチョグチョじゃねえか」

真理は、まだ上半身をグルグル巻きに縛られたままだ。吉岡の手が遠慮なく真理の肌を撫で上げる。

「助けてやったんだから、それなりのお礼はして貰えるよな」

吉岡の卑猥な目が、すべてを語っている。真理は黙って身を横たえた。

仰向けに待つ真理の両脚を大きく持ち上げ胸につくほど深く折り曲げると、少年たちの物とは比べようもない吉岡の凄まじい猛りが、その体付きに見合った逞しさで、真理の性器をいっぱいに埋め尽くしていく。真理の脳裡をコーラの壜の淫靡な煌めきがよぎっていった。

それ以来、吉岡が仕事を休む日には必ず呼び出される。吉岡は妙なプレイの術に長けていた。SMプレイだと言う。少年たちの手にかかった時とはまるで違った巧みな手付きで、吉岡は真理の体を様々な恥熊に縛り上げては責めた。真理はすっかり浣腸の味も覚えてしまった。

初めて吉岡の手で浣腸を施された時、さすがに真理は泣き叫んだ。

「嫌……嫌あ……!」

必死の叫びも、緊縛を受けている真理には何の抗いにもならない。恥ずかしそうに身悶えし、腰を蠢かせて、ますます吉岡を喜ばすだけだ。哀願にも容赦なく、海老のように縛られたまま大きく晒らした肛門に大量の液が注入された。

「お願い……トイレへ……」

限度を迎え、我慢のならない便意と恥ずかしさに涙を浮かべる真理を、吉岡は浴室へ運んだ。いつものラブ・ホテルの浴室で、肌をピンクに染めた真理は下半身の戒めを解かれ、胡坐をかいた吉岡の膝の上に抱えられて、吉岡の猛りを性器に埋められたまま、大量の便を吐き出した。

鳴咽を上げながら凄まじい勢いで垂れ流す真理を見て、吉岡が大きく吠えた。泣きながら真理も、得も言われぬ無上の快感に捕らわれていた。その後も排泄と同時のセックスは2人を狂気のような悦びで満たした。

吉岡は、まだ真理にアナルセックスを強いることはない。それが待ち遠しくさえ思える。できれば浣腸を施され、限度を越えた下腹部の嬬動(ぜんどう)に我慢しきれず、ピクピクと小刻みな震えを見せ始める肛門に、しっかりと栓をするように、吉岡の猛りを迎えたかった。

その時を思うだけで、体中に震えのくるような昂奮が生まれた。

まだまだ真理の体には、数も知れない妖しい花の蕾が、轟めくように眠っていそうに思える。グングンと性の深淵の深みに落ち込んでいく自分が、怖いくらいだ。

今日も雷雲が涌き始めている。

今年の天候は、冷夏といい、その後の猛暑といい、異常続きのようだ。10月になってもまだ雷の鳴ることが多い。今日も遠くに雷鳴が聞こえ始めると、真理は急にそわそわと落着きがなくなる。

机の奥から1冊の雑誌を出してくる。あの日少年たちが持っていたものだ。パラパラとページを繰ると、真理自身が緊縛を受けた写真が幾枚も出てくる。少年たちの手で写されたものだ。倉庫の床に散らばっていた物を拾い集めて雑誌に挾み、知らずに持って帰ったものだが、拾てることかできないでいる。

雑誌の中で巧みな責めに喘ぐ女の写真に、自分の姿を重ねて見るうちに、自然と芯の濡れてくるのが分かる。

辺りが急に寝暗くなった。

雷鳴は、何かの鳥の怪しい囁きのように、真理の耳には心地いい。

真理は自分の部屋の扉を、中からしっかりロックした。腰に張り付いているジーンズを下ろす。Tシャツの胸を弄りつつ、股間に伸ばした片方の腕は、パンティの奥深くへと侵入していく。俯せて尻を高く突き上げると、真理の指は知らずと肛門の辺りを彷徨うのだ。

ひときわ大きく雷鳴が走る。

堪らなく甘美な戦慄に真理の心が震える。真理は四つん這いになって、後ろから貫かれるのが好きだ。それも出来ることなら肛門を打ち抜かれたい。

少年の幼い猛りに打ち据えられた時の、信じられないような快感が忘れられなかった。

真理は先月買い求めた小さな浣腸を取り出した。パンティを取って、すっかりはだけた尻のほうへ手を回す。細く冷たい嘴管が、暫く躊躇うように彷徨った後、淫らな昆虫の触手のように真理の肛門を探り当て、ゆっくりと潜っていった。

薄暗い真理の部屋を揺るがす雷鳴は、遥かな空から密かに真理を狙う妖鳥の囁きのようにも思えた。

「あああ……欲しい」

下腹部がグルグルと鳴りだしている。こんな時に太い物で栓をされたら堪らないだろうと思う。もし、吉岡の猛りで埋められたら……そう思うだけで、真理は花唇をしとどに濡らし、液の溢れてくるのが分かった。

「ああ……もう……」

真理は汗ばんだ腰にゆったりしたスカートをはくと、トイレに走った。しゃがみ込んで、ぎりぎりまで待つ。性器から溢れさせた液をたっぷり指に絡ませて、ピクピクと小刻みな震えをおこす肛門に導いた。深く、一気に差し入れる。

「うっ……」

気持ちいい。痺れるような快感だ。これが指でなくて、吉岡の猛りだったなら、多分、真理の肛門は裂けるほどの広がりを余儀なくされるだろう。それを思うと堪らない。

今度会った時には吉岡にして貰おう。恥ずかしくて口には出来そうにないが、黙って手を添えて導けば、吉岡も諒解するだろう。 

「ああ……早く、欲しい」

真理は、せわしなく突き入れた指を蠢かせていた。下腹部の緊張は限度を越えている。脂汗が滲む。

真理の指を圧してくるものが分かった。それを押し返すように指を沈める。

ブブブ……ブリ……。

快音を響かせて真理の指の何倍もに広がりを見せているであろう肛門から、異臭を放ってはみ出てくるものがあった。

「ああ……もっと、もっと太い物が欲しい」

真理の体に咲く菊の花は、今、大きく開花しようとしている。便にまみれた指が2本に増えた。豊満な尻を淫らに打ち振りながら、真理は狂おしい呻きを上げ、指の間から便を噴き出していった。

真理の体の裡なる妖花の蕾は、まだまだ数も知れない。真理の切ない溜め息のような声が聞こえるようだ。

「ああ……誰か、私を……攫って」

文=大沼正

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