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『S&Mスナイパー』1984年4月号 読者投稿小説
「熱い花蜜」
作= 鬼堂茂
『S&Mスナイパー』のグラビアに載っているモデルは高校生時代に憧れていた同級生だった!? 実在のモデルを元に妄想を膨らませて描いた、熱い読者からの投稿SM小説。久しぶりの対面、握った秘密、そして密かに育んできたサディスティックな願望……。危険な再会の果てに行き着くアブノーマルな愛の結末は如何に。『S&Mスナイパー』1984年4月号に掲載された作品を、再編集の上で全2回に分けてお届けしています。
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口辱

突き飛ばされた秋子は、ベッドのマットレスにぶつかり、体のバランスを崩して絨毯の上に転がった。ワンピースの裾が捲れ上がり、肉付きのいい太腿が剥き出しになる。

恐怖に顔を引きつらせて、あわてて立ち上がると、窓に飛びつき、アルミサッシの止め金をガチャガチャせわしなく動かした。普段でも開けにくい止め金を、竹野はニ重にロックしてあった。

「無駄だよ」

そう言って、竹野は秋子に近づいて行った。

「イヤーッ! 来ないで!」

秋子が顔を引き攣らせて叫ぶ。竹野が自分を呼び出した本当の理由が、秋子は今になって判った。同級会の話などはじめからなかったのだ。

「竹野君、動かないで。大声だすわよ」
「構わないさ。人が来たら、この写真が公になるんだぜ。それでも、いいのかい」

押し殺した、ドスのきいた声で竹野が凄み、そのまま秋子にじりじり近づいていく。窓に張りついて恐怖に怯えている秋子はヘビに睨まれたカエルのようだ。

しばらくはじっと竹野を睨みつけていた秋子が、突然、前に飛び出し、竹野に体当たりをしかけた。

ドスッと鈍い音がする。

ぶつかってきた秋子の力に負けない力で、竹野は秋子をベッドの上に押し倒した。

「イヤーッ! 竹野君の馬鹿、イヤよ、イヤ、やめてーっ!」

秋子は叫び、全身をわななかせて抵抗する。

激しく抵抗する秋子の体を押さえつけながら、あらかじめ用意しておいた洗濯ロープをベッドの下から取り出した。ワンピースをグシャグシャにして、泣き叫び抵抗する秋子の手首を掴み、素早くベッドの脚に縛りつけた。

そして、秋子の体に馬乗りになり、ワンピースの襟を掴み、おもいきり引き裂いた。オフホワイトのワンピースが、ビリビリと地獄の施律を奏でる。

「イヤーッ!」

悲鳴を咽喉から絞り出し、全身をツーンと硬直させると、一瞬のうちに秋子は意識を失った。

悲鳴で竹野の耳がガンガンしていた。顔をしかめながらハサミを使ってワンピースを裾から上に向けて切り裂いていく。ハサミが鈍い音を立てるたびに、竹野の分身がブリーフの中で熱くふくらんだ。

切り裂いたワンピースを、さらに細く切り、竹野はロープと猿轡を作った。そして秋子のスラリとした両足を大きく拡げ、ベッドの脚に強く縛りつけていく。

口に猿轡を噛ませた。

ベッドの上に失神したまま大の字に縛りつけられた秋子の体は、何とも言えない淫靡な姿をしていた。上半身は袖だけ残されたワンピースとベージュのブラジャー。下半身にはパンティストッキングと、やはりベージュの薄いバンティがかろうじて残されているだけだ。

竹野の心臓がドクドクと高なり、ハサミを待った手が小さく震える。

竹野はその指でブラジャーも切り取った。大きくはないが、形のいい胸のふくらみが剥き出しになる。乳首は男に吸われ過ぎたせいか、色を変え形を崩していた。

竹野は息苦しさと同時に肌寒さを感じ、部屋のガスストーブに火を点けた。

服を脱ぎ、ブリーフ一枚になる。分身がブリーフを力いっぱい持ち上げていた。竹野はその姿で秋子の最後の砦となっているストッキングとパンティもハサミで切り裂いていく。

ベージュのパンティは失神した時に漏らした小水でグショグショに濡れて、重たくなっていた。シーツにも小水のシミがあった。全裸にされた秋子は浅黒い肌をしていたが、官能的な体をしていた。

ビーナスの丘にはチロチロと若草のような翳りが生えていた。たぶん、『S&Mスナイパー』のヌード撮影の時に剃り落とされてから日にちが経っていないのだろう。渦を巻くまでには時間がかかりそうだ。

手を這わすと、陰毛の先がチクチクと指先を刺激する。竹野は、ついに耐えきれなくなって、ブリーフの中に手を突っ込み、立ったまま、オナニーを始めた。

ブリーフを脱ぎ去り、秋子の太腿に分身を擦りつける。その瞬間、ゾクッと身震いして、竹野はあっけなく果ててしまった。白濁色の液体が秋子の太腿とシーツを汚す。
竹野は荒い息をして立ち上がると、まだ興奮冷めやらぬ表情で、煙草を咥えて火を点けた。

秋子はまだ失神したままだ。竹野がその乳首を指先で強くはじく。と、秋子が体をよじらせながら眼を開いた。はじめはぼんやりとしていた瞳の焦点が定まってくると、猿轡の隙間から悲鳴を漏らして、秋子は意識を取り戻した。

首を捩じ曲げて、秋子は自分の体を恐る恐る見る。その顔が恐怖と羞恥に歪んでいく。

自由のきかない体をバタつかせて、秋子は 必死に喘いだ。恐怖に怯えた瞳は竹野の分身に注がれている。竹野はワンピースで作った猿轡を話ができる程度にゆるめた。

「嫌、嫌。やめて。お願い、竹野君」

猿轡の隙間から秋子の悲痛な声が漏れる。

「いい体をしているじゃないか」

秋子の哀願を無視して、竹野が胸のふくらみに手を這わせながら言った。口元に卑猥な微笑が浮かんでいる。

秋子は体をくねらせて、竹野の手から逃れようとした。顔を歪めて大きくイヤイヤをする。胸のふくらみは、竹野の手の中にスッポリ納まっている。柔らかな、弾力のあるふくらみを、竹野は五本の指を動かして執拗に弄んだ。

秋子は全身を硬直させ、竹野の指の動きに耐えている。それでも、ゴムマリのような胸 のふくらみの乳首が勃起して硬くなった。その突起を竹野の指先がコリコリと揉む。

「嫌、嫌、嫌……」
「毎日男に揉まれているんだろう」
「……」

秋子は瞳を硬く閉じて顔をそむけた。その頬が、耐えきれない羞恥にビクピク痙攣している。

「それとも、こうかな!」

空いている胸のふくらみが竹野の口中に含まれ、舌が乳輪をなぞり回す。

「イヤーッ!」

秋子は絶叫して、全身をガクガク揺り動かした。

「答えろよ」

恐怖と羞恥と苦痛に全身を震わせている秋子を眺めていた竹野の瞳が、凶悪な光を放った。
口に含まれていた乳首に歯が食い込んでいく。

「ヤメテーッ!」

猿轡の隙間から悲鳴を絞りだし、全身を弓なりにのけ反らせて、秋子は激痛に顔を引き攣らせた。しかし竹野は苦痛に喘ぐ秋子の姿態を眼で楽しみながら、さらに強く乳首を噛んでいく。

「ウグーッ!」

秋子は呻き、自由のきかない裸体を無茶苦茶に動かして、竹野を振り落とそうともがいた。が、秋子のその生温かい汗ばんだ肌は、竹野の野性をますます刺激してしまう。

竹野は、激しく身悶えする秋子の体を押さえつけるように、秋子の上に馬乗りになった。そして手を自分の後ろに回し、秋子の谷間に指を滑り込ませる。

秋子の肉のつぼみの中は、花蜜が熱く溢れかえっていた。竹野の指がヌルリとした熱い秘液に根元まで包まれる。

「オイ、答えろよ」と、言って、竹野は熱く濡れた指先をつぼみの中でグルグル回転させた。秋子の体が竹野の尻の下で弓なりに反る。つぼみの中から掻き出された花蜜が、指をつたいシーツに流れ落ちた。

「言う、言う、言うー……」
「ヨシ、それなら、口を楽にしてやろう。しかし、大声を出すなよ、いいな!」

竹野はそう言って、秋子の口から猿轡を外した。

「さあ、白状しろよ。秋子のセックス体験を」

言いながらつぼみの中で指をクイクイと動かしていく。

「アウッ」と秋子は呻き、悩ましく眉根を寄せながら、つっかえつっかえ、今までのセックス体験を話し始めた。しかし途中から話し声が鳴咽に変わり、閉じられた瞳からは泪がポタポタとこぼれ落ちる。

「まだ、終わっていないだろう。早く、続きを言えよ」

興奮状態にある竹野は容赦がなかった。冷酷な視線を秋子に向け、軽く頬をひっぱたく。

「もう、嫌。もう、言えない。もう、やめて。もう……」

秋子は小さく呟き、そのまま唇を硬く閉じてしまった。

「言わないか!」

反抗的な表情に逆上した竹野は怒鳴り声を上げ、「言わないのなら、こうしてやる」と、吐き捨てるように言い置いて秋子の鉢から離れ、ライターを手に持った。秋子の顔面にライターを近づけ、火を点ける。

「言うまで、こうしてやる」

竹野の瞳はギラギラと野獣のように光り輝いている。ライターの炎を大きくして、秋子からよく見えるように、ビーナスの丘に火炎を近づけていく。まだ生えかけの翳りが焦げて、煙といっしょに異臭を放つ。

秋子の瞳が恐怖に見開かれ、視線がライターの火炎に注がれる。悲鳴を肺から絞りだそうとするが、歯がガチガチ鳴るばかりで、どうしても声が出せない。さらには全身が小刻みに震え、ビーナスの丘の周りの皮膚がピクピク痙攣を繰り返す。

火炎が翳りといっしょにビーナスの丘まで炙ろうと揺らめいた時、秋子の太腿がピーンと硬直した。

「い、言う、言う……。何でも言う。何でもする……みんな、あっ、あげる……」

もはや発狂寸前の絶叫を上げ、秋子は谷間から小水を漏らした。シーツに世界地図を描く。

「汚ねえなあ」

そう言って、ビーナスの丘を舐めるようにライターの火炎を浴びせた。皮膚が焦げないまでも、耐え難い熱さが秋子を襲った。

細い体が感電したようにビリビリと震える。

「俺の言うことをきくか」

ライターの炎をビーナスの丘から遠ざけて竹野が言った。秋子は苦痛に歪んだ顔をガクガクさせて頷いた。

「よし、いい娘だ。変なことをすれば、またこうするからな」と、再びライターの炎をビーナスの丘に近づけていく。そこの翳りは、すでに全て焼き焦がされていた。

秋子は恐怖に顔を引き攣らせながら何度も首を縦に振った。

「判ったな」

竹野がそう言うと、秋子は竹野に体を擦りつけて媚びた瞳を潤ませた。

竹野は秋子の顔の上へ馬乗りになり、いきり立っている分身を秋子の口に押し当てて、「舐めろ」と、低く命じた。

竹野の声にはじかれたように、秋子は首を立てて、反り返ったものを唇のの周りで転がした後、一気に咽喉奥まで咥え込んだ。

生温かい唾液が分身を包み、ザラザラとした秋子の舌の動きが竹野の大脳を快く刺激した。秋子の瞳から大粒の泪が溢れ、頬を流れ落ちていく。

「食え、もっと食え。舌を遣うんだよ。俺を満足させないと焼マ×コにするぞ」
「うぐ、うぐぐうっ……」

秋子に経験がない訳ではなかったが、こうした屈辱的な形での口淫は初めてであった。汚辱と羞恥の谷底に突き落とされ、涙と唾液で顔中ベトベトになりながら必死に口をすぼめ、舌を動かす。チロチロとにじみ出る男の淫液を舌先にのせ、亀頭にまぶす。

竹野の脳天に凄まじい快感が突き刺さった。秋子の頭をかかえる両手に力が入る。と、次の瞬間、竹野はかつてないほどの幸福感と絶頂感の中で「ウッ」と小さな呻き声を漏らすと、脳内の毛細血管を破裂させて一生に一度の昇天を迎えたのであった。

文=鬼堂茂

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