WEB SNIPER's special AV review.
ハメ撮り未経験の新人からレジェンド監督まで、バラエティ豊かなハメドリスト15人が集結してグランプリを目指すハメ撮り祭りが開幕! 春原未来、原千草、佐々木まおの3人を素材に、男たちが仕上げた撮り下ろし映像とは......。果たして"ハメ撮りグランドマスター"の称号は誰の手に!?実は筆者は、前回も、そして今回も審査員として参加しているのだが、この13年間でAVがどれだけ変化したのかを、改めて確認するという体験となった。
共通のルールはこうだ。参加者は三人一組のチームに別れて、同時に女優をハメ撮りし、完成した映像を、我々審査員が審査。これを繰り返す。ハメ撮られる女優は三人で、今回は5回、前回はなんと7回も連続でハメ撮りされるという彼女たちにとってはかなりヘビーな現場である。しかし、前回も今回も全ての撮影が終わった後も全員ケロっとした顔をしていて、驚かされた。
ちなみに今回の参加者は、チームヤングが梁井一、みならい、望月英吾。チーム男優がしみけん、森林原人、黒田将稔。チームフェラチオがKENSAKU、ウルフ、中山ひろゆき。チームイケメンがタートル今田、南★波王、平野勝之。そしてチームおじさんがカンパニー松尾、バクシーシ山下、ゴールドマン。一部、なんでこの人がこのチーム?と思う人もいるが、そこはご愛嬌。
■【チームヤング】みならい vs 原千草 「ある日、動物と暮らす。」
さて、前回と今回での大きな違いは、実用度だろう。お祭りイベントではあるが、参加者はみんな本気だった。なんだかんだ言って負けず嫌いなのだろう。適当なものを撮ってお茶を濁そうという者はいない。
同業者が集うだけに、「あいつは、さすがだ」と言われたいのだろう。では、どうアプローチするか。前回は、変化球のアプローチをする者が多かった。ターボ向後はMTV風のシュールな映像を撮り、いちはらカズは動物の着ぐるみを着てのアニマルセックス。優勝したインジャン古河からして、言葉責めと顔責めによるコントすれすれの映像だった。
■【チームイケメン】南★波王 vs 佐々木まお 「世界平和~SEXは世界を平和にします」
しかし、今回は切り口の違いはあれど、基本的に「抜けるカラミ」を外した者はいなかった。ストーリー仕立ての設定はあっても、あくまでも基本は「抜けるカラミ」。そのため、バラエティ色の強かった前作に比べて、今作は普通にハメ撮りのオムニバスとしても見ることが出来るような仕上がりとなっているのだ。
これは、様々な実験によってAVというジャンルの枠を広げていこうとしていた90年代と、AVとしての実用性を追求しようとしている現代との姿勢の違いだろう。
勘違いして欲しくないのは、だから現在のAVがつまらないと言っているのではないということだ。
今回にしても、一室で一対一で、ノー編集で審査されるという前提で撮ったのに、それぞれの撮影者の色がしっかりと出ていて、見ていて飽きることはなかった。
90年代は「AVは、抜けなくても面白ければいいんじゃないか」という考えがあったように思える。AVを「抜く」ためだけの物にしてしまうのは勿体ない、と。
しかし、今は「AVは抜くための物である」という前提を抑えた上で、そこに何かをプラスしていこうという考えになってきているようだ。
■【チームレおじさん】ゴールドマン vs 佐々木まお 「22世紀のズリネタ」
そして、もうひとつ、審査していて実感したのが、AV女優のスキルの飛躍的な向上だ。今回の女優は春原未来、原千草、佐々木まおの三人。いずれも売れっ子の企画単体女優だ。
とにかく、彼女たちが上手いのだ。可愛らしく、セックスのテクニックがある、感じっぷりが激しい、というだけではない。相手がこう来たら、こう返す、こう見せる、といった反応能力が高いのだ。
これはここ数年のAVを見ていても、よく感じていたことだ。明らかに監督の能力が低く、作り込みの甘いダレた作品でも、女優の力だけでそこそこ見せてしまう、満足させてしまうということが多いのだ。
特に演技の勉強もしているはずもないのに、なぜこんなに上手な女優が増えたのだろうか......。
こうなってくると、上手い女優さえいれば、そこに寄りかかればよく、監督の技量はあまり問われないという状況になってくる。
今回も、ハメ撮りの経験のない新人男優のウルフが初挑戦した作品があった。確かにアングルなどは甘いのだが、リードする春原未来が素晴らしく、結果的には実用度の高い仕上がりになっている。
■【チームフェラチオ】ウルフ田中 vs 春原未来 「真意一傾」
そして、今回の審査の結果も、そうした構造を反映したものになった。並み居るベテラン監督たちを退けて、審査員が全員一致で選んだのは男優の黒田将稔の作品だったのである。女優のスキル向上によって、以前ほど監督の力量に出来が左右されないとなれば、そこで重要になるのが、女優の扱いの上手さ、そしてセックスのスキルだったのだ。そうなれば、やはり本職の男優が有利となる。チーム別で見ても、今回はしみけん、森林原人、黒田将稔のチーム男優の完成度が群を抜いていたように思う。もっとも、他の監督たち以上に、彼ら三人はこのイベントに意気込みを持って挑んでいたという背景もある。黒田将稔などは、2週間前からプランを練りに練っていたというほどだ。
■【チーム男優】黒田将稔 vs 春原未来 「スノハラミキの中に入ってる人の本性がわかります」
そんなわけで、この「輝け!日本ハメ撮り大賞 2013 part.1」「同part.2」、出来ることなら前作の「驚きナマ撮り21世紀 輝け!第1回日本ナマ撮り大賞PART.1」「同PART.2」と合わせて観ていただけると、さらに興味深いと思う。
文=安田理央
『カンパニー松尾 監督25周年特別企画 輝け!日本ハメ撮り大賞 2013 part.2(HMJM)』
『カンパニー松尾 監督25周年特別企画 輝け!日本ハメ撮り大賞 2013 part.2(HMJM)』
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13.11.24更新 |
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