特選AVレビュー『Girl's pleasure Ⅱ　EROMEN×大槻ひびき（SILK LABO）』

女性にとっての「性欲」は、一言では言い表わせない多面性を帯びていて――。今作では「大槻ひびき」という一人の女性にフォーカス。彼女の過去の恋愛体験や内に秘めた願望にスポットを当てながら、名うてのエロメンたちと共に女性の本当の悦びを探っていく。
言わずと知れた女性向けAVの第一人者『SILKLABO』。
以前インタビューしたときに聞いたんですが、実は一番難しいのは女優のキャスティングなんだそう。
ユーザーである女性は男優（エロメン）目当てで観るから、その相手役である女優は自分を自分を投影できるような子であってほしい。ブサイクだったり太ってたりするのはイヤだけど、ボン・キュッ・ボンのセックスアピール過剰なタイプはちょっと嫉妬してしまう。できるなら清潔感があって、あんまりハデじゃなくて、親近感が持てて、ちょっぴりエッチで......と、まあいろいろあるわけですよ。

というわけで、こちらの作品。SILKLABOでは珍しく、エロメンじゃなく一人の女優に焦点を当てた1本です。
メインになるのは、女子人気が高いと評判の大槻ひびき。
彼女の過去の恋愛や胸に秘めた欲望に迫ることで「愛あるセックスをしたいけど、イケナイ妄想もしてしまう」女の本音を描くというのがテーマのようですね。ひびやんのセックスライフを知るためのインタビュー、彼女の一番興奮する妄想の映像化、そしてエロメンたちとのトーク＆セックスを3本柱にし、女性向けAVには珍しいバラエティに富んだつくりで楽しませてくれます。

性の目覚めは近所の女友達とのお人形遊びだったとか、小学校高学年のときには教室で一人全裸になって興奮してたとか、高校時代の彼氏がM性癖を告白してくれたのに経験不足で応えてあげられなかったのを今も後悔してるとか、照れながらも赤裸々に話してくれるひびきちゃん。うんうん、この親しみやすくて女子力ある感じ......女子人気が高いのわかるなあ。

肝心のカラミは2本。
まず1本目は、彼女が一番興奮するという「お兄ちゃんに夜這いされる妄想」を、キング・オブ・エロメンの一徹さんでドラマ化した『Cross the Wall』。
田舎から一人暮らしのお兄ちゃんの元を訪ねてきた妹が兄に夜這いされるというAVでは鉄板ともいえるシチュエーションなんですが、これがかなりの完成度。今日は髪の匂いを嗅ぐまで、今日はTシャツをめくるまで、今日は勃起したアソコを妹の股間におしつけるまで......と、牛歩のごとくじわじわと手を出していくのが焦らしプレイのようでたまりません。いけないと思っているのに我慢できないから様子を見ながら少しずつ......っていうのがリアルでエロいんですよね。
夜這いされるひびやんの「早くきて......お兄ちゃん」という心の叫びもグッときます。

そして2本目は、ツッキーことエロメン・月野帯人とのセックス。
こちらは、彼女が一徹、ツッキー、有馬芳彦、北野翔太という4人の人気エロメンとセックストークをした後、その中で「してみたい相手」を指名するという流れなんですが、さすがひびやん。一筋縄ではいかないところが面白い。
いかにも女性にウケそうなザ・エロメン的な答えをする3人を尻目に、なぜか「乳首舐め手コキしてもらうのが一番好き」とか言ってるマイペースなツッキーを選ぶひびやん。それがなぜかは、是非本編を見てほしいところ。

女性向けAVというとエロメンに目がいきがちだけど、タイトル通りしっかりと"大槻ひびき節"が感じられる1本。
エロメンファンの女性はどう感じるかわかりませんが、個人的には大いにニヤニヤしてしまいました。

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『Girl's pleasure Ⅱ　EROMEN×大槻ひびき（SILK LABO）』

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