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スナイパーAVレビュー!
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吉澤友貴が「ファンと直接交流したい!!」という名目で開催している「#ゲリラゲス飲み」。その誰でも気軽に参加出来る飲み会にお気に入りのAV男優＆一般人（銀行マン）を仕掛け人として参加させ、トイレでの内緒のエロPLAYや飲み会終了後のSEXを極秘撮影。映し出された人気AV女優の素顔とは......。
もちろんAVなので「演出」や「仕込み」はあるのだろうが、そんなものもろともせずにフェロモンが出てしまうのが吉澤友貴のスゴイところ。何しろまずは監督・一ノ瀬くるみが「打合せ」と称してカフェに呼び出すシーンから始まるのだが、ざっくりと胸の谷間もあらわなセーターを自然に着こなし、「友貴はねー」と自分を呼ぶ口調、紅茶をポットから注ぐ手つきまで何やら思わせぶりで、特に観ていて「ウン、この子が男を狂わす正体見たり！」と感じた点ががあった。それは「私って、私のこと『好き好き』って言ってくれる人しか好きになれないんですよー」と語ったところだ。
「（自分を）追いかけて欲しい」「グイグイこられると気になっちゃう」とも言う。つまり彼女の醸し出す「友貴を好きって言って」という空気が、モテエロフェロモンになって男を惹きつけるのではないか？ というワケでその打合せが10月の末。そして12月2日にツイートがあって「ゲリラゲッスー飲み会」が開催。友貴ちゃんが常連らしいお店を貸し切り、参加者は10人くらい。女の子もいて和気藹々と、ダーツやったりカラオケしたり。そこで監督は2人の仕掛け人を投入。ひとりは貞松大輔クン。彼は打合せのとき監督が「現場で相性の合う男優っている？」とさりげなく訊いたときに友貴ちゃんの口から出た。「何ンかァ、貞松サンってエロいんですよねー」とのこと。
そしてもうひとりが「木村さん」と呼ばれるイケメン優男の若者（一般人・推定20代後半）。彼は銀行員で、先の打合せのとき友貴ちゃんが「実は友貴ィ、固い職業の男性に惹かれるんですよー」と言っていたから起用された。というワケで合流。お酒も進み参加者に酔いが回ったところで、ファンを装って参加していたスタッフが、トイレと洗面所に隠しカメラをセッティング。「仕事なにしてるの？」と訊かれ、木村クンが「金融系、詳しく言っちゃうとメガバンク」と言ったとき、友貴ちゃんの眼がキランッと輝く。彼女の中で「四大銀行→給料イイ→結婚したら私ってセレブ？」という図式が浮かんだのは間違いない（笑）。
その証拠に木村クンがトイレに立つとシラジラしく後を追い、洗面所で鉢合わせのフリで「ねっ、携帯持ってる？」と連絡先交換するのだ。一方監督は貞松クンに「上手いことトイレに連れ込んで」と指令。するとサスガはベテランの域に入ろうかという一流男優、飲みながらボディタッチを繰り返し、次第にエロい雰囲気へと持っていく。友貴ちゃんも「ダメよ～」とか言いつつ、フザケたふりで彼の股間をポンッと叩いたりしてムラムラし始めた感じ。そしてついに、「オシッコー」と宣言してトイレへ。もちろん、隠しカメラは個室でさりげなく待つ友貴ちゃんの姿を写していて、貞松クンが入ってくる「もー、色々ちょっかい出しすぎーッ」と自分から抱きついていく。
2人は「こういうのって興奮するよね」とフェラ、クンニ、立ちバックからズッポリと進むのだが、実はこの時点で180分作品の1/3。つまり約1時間絡みがないのだ。それでも少しも飽きない。一ノ瀬監督の編集も上手いのだろうが、やはりそれ以上に、脱いでなくともセックスシーンがなくとも、観る者は吉澤友貴というAV女優の「超エロ女子力」に惹かれ惑わされ、思わず見入ってしまうんである。ネタバレにならない程度にその後の展開を書いておくと、AVなのでもちろんベッドでのガッツリとしたプレイはある。エロモードに入ってしまった友貴ちゃんが貞松クンをどう誘うのか、木村クンとはどのように合体するのかは観てのお楽しみ。ただし、食事やバーでのデートなどの隠し撮りもあり、そこでも素の吉澤友貴、その魅力が垣間見られ楽しめるることだけ保証しておきます。
文＝東良美季
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東良美季 1958年生まれ。編集者、AV監督、音楽PVディレクター、グラフィック・デザイナーを経て執筆業。著書に『猫の神様』（講談社文庫）、『東京ノアール～消えた男優 太賀麻郎の告白』（イースト・プレス）、『代々木忠 虚実皮膜～AVドキュメンタリーの映像世界』（キネマ旬報社）、他。
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17.03.16更新 |
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