web sniper's special AV review. WEB スナイパーAVレビュー 『くるみベストVol.2(ドグマ)』 文=安田理央 デビュー11年目を迎えても、決して色あせないくるみの魅力。 黒人、レズ、肉便器、大量ローション、ドキュメント、エロシネマ、このすべてにくるみワールドがある。 |
2008年1月以降、新作のリリースが無く、引退の噂もある森下くるみのベスト
第二弾。サブタイトルが「新作まで待てない」というのは、どんな意味があるの
だろうか?
2006年から2008年にかけてリリースされた森下くるみ主演全作品6本を収録、というわけだが、2年で6本というのはAV業界においては、ありえないペース。こんなマイペースが許された女優というのは、恐らく後にも先にも森下くるみ以外はない。音楽業界で言えば、30年でアルバム5枚のボストン並みである。
ほとんどTOHJIROと二村ヒトシの監督作で占められた前の「くるみベスト」とは違い、この6作品は全て監督が違う。「くるみのブログ」はカンパニー松尾、「ブラックくるみ」はTOHJIRO、「キラーくるみ」はKINGDOM、「ボディジャック」はK*WEST、「肉便器先生」はビーバップみのる、そして「マンコがマンコに恋をする理由(ワケ)」は二村ヒトシ。さながら鬼才監督の見本市。
6人の監督が、それぞれのやり方で森下くるみというAV界の至宝を料理した競作という見方も出来るオムニバスとなっている。
そして、その料理法として彼らが選んだのは、森下くるみを「汚す」というやり方だ(ま、実際にはドグマというメーカーの意向なのだろうけれど)。
これらの作品の中で、森下くるみは、レイプされ、娼婦となり、黒人とセックスし、縛られ、ローソクを垂らされ、アナルを嬲られ、中出し輪姦され、あげくの果ては浣腸までされてしまう。ハメ撮りやレズという変化球も打たされる。
森下くるみという女優の凄さは、これだけのことをされても、少しも汚れないということだ。どんなにドロドロに汚されても、それは表面だけ。ダイヤモンドはドブに落とされても、洗って拭けば元の輝きを取り戻す。本質的には少しも汚れも傷つきもしていない。
森下くるみには、そんな強さが感じられるのだ。しかし、それは強さでもあるが、AV女優としては決定的な欠点であるともいえる。汚れたところ、傷ついたところを見てみたいというのもAVファンの欲望でもあるからだ。
何しろ、あの名手、カンパニー松尾によっても、素をさらけ出してないみたいだもんなぁ。手強いなぁ、森下くるみ。
とはいえ、二十代後半を迎えたこの時期の森下くるみの肉体は大変いやらしい。むっちり肉が乗ってきて、女らしさがムンムンと漂っている。それでいて、美しさは以前よりも増しているくらいだ。
熟女になった森下くるみも、見てみたいなぁと思わせる成熟ぶりなのだ。この「くるみベストVol.2」を見ていると、AV女優としてやることはやり尽くしたんだろうなという気にもなるが、それでもやはり、もっと熟した森下くるみも見てみたい。
新作を待ちたい。いつまでも待ちますよ。三十路のくるみを見たいのです。いや四十路になる頃でもいいですから、待ちますとも。
文=安田理央
『くるみベストVol.2(ドグマ)』
発売日:2009/04/19
出演:森下くるみ
収録時間:241分
販売価格:1980円(税込)
商品番号:KDD-002
メーカー:ドグマ
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安田理央 エロ系ライター、アダルトメディア研究家、パンク歌手、ほか色々。この夏、ついに四十代に突入ですよ。もう人生の折り返し地点かと思うと感慨深い。主な著作に「エロの敵」「日本縦断フーゾクの旅」「デジハメ娘。」など。趣味は物産展めぐり。でも旅行は苦手。 |
09.04.26更新 |
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