たとえSMマニアではなくとも、彼のその姿、その作品を一度は目にしているのではないだろうか。それほど多くの作品に関わり、多忙な日々を過ごす乱田舞。だからこそ足を止めることなく走り続ける、新たな時代のキーパーソンである。そんな彼の想いは深く、そしてとても大きく見える。 |
photo サコカメラ |
彼の胸によぎるのは故人への想い
そして彼自身の夢の行方
――先ほど100パーセント実現したと仰いましたけど、それはいつごろ100パーセントになったのでしょう。
乱:ここ3、4年じゃないですか。この3、4年は正直言って自分の空白の時期っていうかね。ちょうど3年ぐらい前、自分の名前がついたSMを楽しめるような店を出せたらいいなっていう、それが最後の最後に実現できた夢でした。ちょうどその辺りから自分の中で空白。これからまた実現に向けてやっていきたい何かを暗中模索してる時期ではありますよね。
――まさにそういう時期に明智さんが亡くなりました。
乱:ですね。亡くなる1カ月前にここにこられて。いつも俺のショーを見にきてくれていて、いつも必ず褒めるんですよ。悪いところは絶対言わない人で。褒めちぎる。それほどのものじゃないよって思いながらも、それでも褒めてくれるからその言葉に負けないように腕を磨かなきゃって、あるいは明智さんにないものをやっていきたいと思って。その亡くなる一カ月前、いつものように別れるんですけど、そのときだけはね、明智さんが両手で俺の手を握って「良かったよ」ってね。あれは忘れられないですね。
――明智さんが亡くなられて、色んな意味で一番プレッシャーを感じているのは乱田さんではないかと思っているんです。
乱:俺はいつも明智さんの背中を見て、彼の通った道の道幅をもうちょっと広げてやってきたんです。今度は背中が見えないわけなんで、幅を広げる材料がなくなっちゃった。今度は本当に一からの何かを考えて、提案をしていって、この後の人たちに繋げていければ幸せかなと思ってますけど。
(続く)
インタビュー=編集部・五十嵐彰
※この記事はS&Mスナイパー2006年1月号に掲載された記事の再掲です。
乱田舞 1959年生まれ。緊縛師としてビデオ、Vシネマ、テレビ、雑誌、写真集、舞台などで積極的に活躍。また日本だけではなくアメリカやヨーロッパでも活動する。ビデオやVシネマと舞台では監督、脚本、演出も手掛け、関わった作品は1000本を悠に超えるほどである。
関連リンク
乱田舞公式サイト『−乱舞−』=http://ranbu.32ch.com/
Bar 乱舞館=http://ranbukan.32ch.com/
サコカメラ公式サイト『WWW.SACO-CAMERA.ORG』=http://www.saco-camera.org/
関連情報
乱田舞プロデュース 『SM LIVE SHOW DX act2』開催!
開催期間:2007年3月21日(水)祝日〜31日(土)
※3月25日(日)、及び31日(土)は特別興行となるため、開催時間及び料金システムが異なりますので、ご注意ください。
会場・お問い合わせ:『新宿DX歌舞伎町』
東京都新宿区歌舞伎町2-25-10/TEL03-3232-9946/URL=http://www.dxk.co.jp/
料金:男性8,000円/女性5,000円
出演者:香盤表
07.03.21更新 |
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