The amateur bondage photographer Suzuki Lazy, a long interview! アマチュア緊縛写真作家の素顔に迫る 「ROPE MAGIC」管理人 スズキレイジ氏 ロングインタビュー 第4回 撮影=スズキレイジ |
被写体に愛情がないと綺麗に撮れないかなあと
そうじゃないと5時間も6時間も密室で過ごせない(笑)
そうじゃないと5時間も6時間も密室で過ごせない(笑)
編:やはり好きでやられているということもあって、徐々にSMの世界が広がっていったりとかすると思うのですが。
S:モデルさんとたくさん知り合えるという意味ではどんどん広がっていて、それは嬉しいことだし、ありがたいなと思っています。でも割とこのSM業界とのつながりというか、今回のように声をかけて頂くことってあんまりないんですよね。
編:横のつながりもないんですか?
S:派閥というか、コミュニティというか結構あるじゃないですか、この世界って。
編:いろいろありますよね(笑)。
S:たぶんどこにも属していなくて(笑)。
編:同じ趣味のお知り合いがいらしたりとかそういうことも?
S:少ないです。
編:いらっしゃることはいらっしゃるんですね。
S:サイトでリンクしてる方とか、「mixi」でマイミクしてる方とか(笑)。
編:(笑)。
S:だからといって、頻繁にお会いしてどうのということがあるわけでもないし、マメに連絡をとったりすることもなかったりするんで。割と天涯孤独な立場です。
編:でもそれをよしとしていらっしゃる。
S:これは個人の資質なのかもしれないですけど、あまり人と徒党を組まないというか。我が道をいくっていうところがあるのかもしれないですね。
編:現在スズキさんの中のSM的な、遊びも含めてなんですけど、SMにまつわるいろんなものは、全てこの「ROPE MAGIC」で消化できているのでしょうか。
S:ほぼそうですね。そういっても間違いじゃないです。
編:SMクラブに行くこともなくなれば。
S:なくなりましたね(笑)。
編:やっぱりこのサイトを始められてから。
S:写真を撮り始めたりとか、このサイトが始まったりした頃から。写真を撮る撮られるっていうだけなんですけども、人間的につながりあう部分がモデルの女性とはあるんで。クラブでの、じゃあ二時間で、とかいうお付き合いでは物足りない感じになっちゃってるんでしょうね。
編:女性との付き合いが深くなれば深くなるほど、スズキさんの身体はひとつで女性はたくさん(笑)。
S:そういうことですね(笑)。
編:こういう状況もまた楽しんでいらっしゃる(笑)。
S:これがあの、愛人がたくさんいるんだったらそれこそ大変なんでしょうけども(笑)。まあカメラマンとモデルなんで。
編:あくまでも(笑)。
S:という感じなんで、なんとかかんとかやっていけてるという感じですね。
編:でもファインダーを覗いているときだけは恋愛関係みたいなものに近い部分があったりするんじゃないでしょうか。
S:撮影が始まって終わるまでは、擬似恋愛じゃないですけど、そういう感覚はありますよね。やっぱり被写体に愛情がないと、なかなか綺麗に撮れないかなあと。そうじゃないと5時間も6時間も密室で過ごせないですよね(笑)。モデルさんとは、特に初めての方だとコミュニケーションを作るのが一番難しいですよね。本当に大丈夫かなってくらい緊張しているモデルさんもいますし(笑)。
編:まさかスズキさんも素っ裸になってふたりで脱いで撮影、というわけじゃないですものね(笑)。
S:残念ながら(笑)。
編:やはり服を着た人の前で自分だけ服を脱ぐっていうのが。
S:いつも縛る前にカメラのテストとかそういうのを兼ねて、ちょっとそこに立ってみてーで写真を何枚か撮るということをやるんですけど、それが一番恥ずかしいって言いますね。縛られてからのほうが、もうなすがままっていうか、ポーズのつけようも少ないし、まな板の上の鯉になった気もしたりするのか、割と大丈夫みたいなんですが、最初のそういうのが一番恥ずかしかったって言いますね。
編:ああいまから縛られるんだわ、っていうことですかね(笑)。
S:そういうのもあるかもしれないですね(笑)。
縛られたいという女の人が
本当に世の中にはたくさんいるんだなあって思いますね
本当に世の中にはたくさんいるんだなあって思いますね
編:こういう時代になって、誰でも情報や作品を発信できる世界のなかで、みんな「mixi」やったりブログを書いたりぐらいはすると思うんですよ。そういうなかで、職業のことも含めて技術をこういうかたちで活かして、趣味も活かして、それを掲載していく、それができるってことはとても幸せなことだと思うんです。
S:恵まれているっていうか巡り合わせというか、恵まれている立場にいることになったなあと自分では思いますね。
編:でも自分でやろうと思わないとこうならないですよね。これをやろう!と思った最大のきっかけが知りたいんです。というのは、デジタルカメラがあって、写真を撮って、自分のホームページを作ってアップする、それならやろうと思えば簡単にできるし、そしてやられている方もいる。でも女性を公募して、脱がせて、縛って、しかもそれを写真に撮って、となるとまたふるいがかかってやろうと思う人がガクッと減ると思うんです。なぜこの道だったんでしょう。
S:なぜなんでしょうね(笑)。
編:なぜこれだけのサイトを作ることができて、見せ方もこれだけちゃんと見せることができるにも関わらず、あえてSMなのかと。
S:自分の興味がやっぱりここに一番あったのかなあと思いますね。
編:ここに収まるしかなかった。
S:人生の倦怠期というか、これを始めた頃……30歳を過ぎて、夢中になれることってそんなにたくさんはなかったんですよ。仕事も女性関係もまあ目処が立っちゃって、ある意味割りきりができてた年頃だし。じゃあ趣味はどうかというと、まあなくはないけど、20代の頃みたいにスポーツにしても車にしても夢中になってできる感じではなかった。でも緊縛写真作品を作るということ、これに関しては、凄く夢中になってやれたってのはありましたね。そういう意味では、自分の中では自己実現なんですかね。いいものに出会えたなって思います。あとは、WEBの中を世界中見渡して、似たようなことをやっている人が、調べてみたらそんなにいなかった(笑)。割と第一人者っぽくなれたみたいなところも嬉しくて。なんか形に残るっていうのがいいですよね。自分の好きなものを好きなように作れるし。結局、一番好きなものがこれだったんですよ。
編:本当に楽しんでいらっしゃいますね。
S:大変は大変で、ブログの中でも大変大変ってぐちぐち書いてますけど、基本的には楽しいからやってます。なにしろ 趣味なんで。これに関することは全部楽しいですよね。
編:これがSMになっちゃってる。
S:これはSMって呼ぶのかなあ、どうなのかなあっていう気は、最近ちょっとしてきてます。
編:ではあえてSMではない名前をつけるとしたら?
S:「ROPE MAGIC」ですかね(笑)。
編:綺麗にまとめていただいて(笑)。
S:綺麗ですか(笑)? まあ縛られたいという女の人が、本当に世の中にはたくさんいるんだなあって思いますよね。
編:そしてそういう人がいる限りスズキさんができる範囲で。
S:できる範囲で、はい(笑)。できる範囲で続けていきたいと思います。
インタビュー・文=編集部・五十嵐彰
スズキレイジ 自称チョイ駄目オヤジ(笑)。1960年代のなかば生まれ。生まれも育ちも東京都多摩地区。
幼少のころから女の子が大好き。そしてなぜか「縛られた女の人」に興味津々。少年時代をボースカウトのロープ名人として過ごし、だいぶ大人になってから女性を縛ることを独学で覚える。学生時代はデザインを学び、就いた仕事もグラフィックデザイン系。仕事でカメラマンに注文つけているうちに自分でも写真を撮るように。現像の必要ないデジタルカメラの出現を機に「縛られた女性」の写真を趣味として撮り始め、最近はアマチュア緊縛写真作家として本格的に作品創りに励んでいます。 スズキレイジ氏のサイト=「ROPE MAGIC」 |
07.09.14更新 |
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