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【14】エラスティック・ナイト
「S&Mスナイパー」本誌でおなじみの在仏カウンターカルチャー専門ジャーナリスト、アニエス・ジアール&フランシス・ドゥドブラー。親日家でもあるお2人が、世界のフェティッシュ事情をお届けします! 船上で行なわれたパーティ『エラスティック・ナイト』。出席するのは当然ながら“セレブ”……たち!?
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【14】エラスティック・ナイト
取材・文=アニエス・ジアール/フランシス・ドゥドブラー
翻訳=牡丹
翻訳=牡丹
「S&Mスナイパー」本誌でおなじみの在仏カウンターカルチャー専門ジャーナリスト、アニエス・ジアール&フランシス・ドゥドブラー。親日家でもあるお2人が、世界のフェティッシュ事情をお届けします! 船上で行なわれたパーティ『エラスティック・ナイト』。出席するのは当然ながら“セレブ”……たち!?
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2008年12月13日、『エラスティック・ナイト(柔軟な夜の意)』(というパーティ)が船上で行なわれた。
セーヌ川から見える、暗い水面のキラキラ輝く様子はとても綺麗だった。岸辺には、カナル・プラス(テレビ局)とラジオフランス(ラジオ局)のビルが見えた。もう片方の岸辺にはパリ11区(ブルジョワのセレブが住む事で有名)のアパルトマンで、その中の1つのアパルトマンは、パリで一番洗練されている。
『エラスティック・ナイト』は“セレブ”たちにとって、超有名なパーティだ。私が職業を知っているその“セレブ”たちのリストを作成した。おかしいでしょう?…… まったく、定期的に『エラスティック・ナイト』に来てほしいものね(※訳者注)。
人は、SMとフェティシズムというのは、お金を持っている人々の遊びだと言う。
けれどそれは間違っている。このリストを見て、私が写真に撮った人達の職業を推測してみて。
暖房修理屋(フランスの殆どの集合住宅はセントラルヒーティングの為
保守専門の職業がある)
受付案内人
ベビーシッター
プログラマー
配管工
音楽著作権協会で働いている人
客室乗務員
ブティックの販売員
写真家
薬剤師
バーのホステス
警備員
役者
家具屋の販売員
手品師
インターネットサイトコーディネーター
女教師
クーラーの修理屋
老人ホームの介護士
病院の調理師
ケータリング業者
電力公社の公務員
編集者
消防隊員
ご隠居
スーパーマーケットの精肉業者
自動車整備士
光学機器企業の管理職
レストランのギャルソン
売春婦
秘書
警官
英語教師
Tシャツ作家
DJ
屑拾い
在宅高齢者のヘルパー
建築家
主婦
ピアススタジオの店員
パン屋の売り子
トラック運転手
フランス国立科学研究センター(CNRS)の研究者
障害者送迎用小型バスのドライバー
バレーボールのトレーナー
代理店の営業マン
ジャーナリスト
アダルトショップの店員
製薬会社の臨床研究員
11区に住むセレブ達はこのパーティに加わりたかっただろうなと、私は自分に言い聞かせた。
文=アニエス・ジアール
<訳者注>セレブ/社交界の文化が根強く残るフランスで、「セレブ」と呼ばれる人々は、パーティには欠かさず顔を出す。『エラスティック・ナイト(Nuit Elastique)』に集う人々は、毎回パーティに参加しているわけではない。つまり、日によっては仕事の都合で来られなかったりする。それは、パーティの為に仕事を休むことができない、あくせく働かないとならない一般庶民が客である事を示している。18世紀のフランス革命以来、階級社会がなくなったとされているフランスだが、依然として特権階級と一般庶民の間には歴然とした生活習慣の差がある。
関連リンク
『エラスティック・ナイト(Nuit Elastique)』
アニエス・ジアール - AGNES GIARD - 1969年生まれ。カウンターカルチャー専門のジャーナリスト。S&Mスナイパーにて “Fetish News Express” 連載。 フランシス・ドゥドブラー - Francis Dedobbeleer - 1961年生まれ。写真家。フランス最大のフェティッシュ・パーティ “la Nuit Elastique” オーガナイザー。 アニエス・ジアール=LE SEXE BIZARRE - Le site du livre |
09.03.05更新 |
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