毎週土曜日更新!
onanistic pacifism by “maestro”Endo Yusa.
やった! ついにやったよ、母さん!
このたび私、ぼんやりと続けていた月〜金曜のバイトを辞めることになりました。イエー!!
ああ、どうしよう。うれしすぎる……。
思えば、知り合いから「手が足りないから手伝って〜」と言われ「いいっすよ〜」と軽い気持ちで働き始めたのが5年前。3カ月くらいで辞めるつもりだったのに、まさかこんなに長い間続けることになろうとは。
もう行かなくていいと思った途端、フライングで遅刻連発。オナニーマエストロ遠藤です。
「そんなにイヤだったらさっさと辞めりゃいいじゃねえか」と言われそうですが、そう思うのは素人(何の?)。
実を言うと、私は生粋の辞め下手人間。
子供の頃、友達が習ってるからという理由で始めたピアノを飽きてからも辞められず8年間も続けてみたり(最終学歴は黄色いバイエル。もちろん今ではまったく弾けない)、大学時代は日当たりが悪くて喘息の出るマンションからなかなか引っ越せなかったり、とにかくいったん何かを始めてしまうと、バカみたいにずるずる続けちゃうんですよ。途中で辞める勇気がないんです。
間違って不倫なんかしたら、ババアになって死ぬまで抜けられないタイプ(ああ、なんか言ってて辛くなってきた……)。
オナニーマエストロなんて威張ってても根はそんなウジウジした人間なもんですから「もしかしたら定年までこの時給950円のバイトを辞められないのでは……」と、ずっと不安だったわけです。
頑張った、俺! よく「辞めさせてください」って言った! 酔った勢いだったけど!
とまあ、こうやって喜んでますけど、本当のことを言えば男らしく辞めることができたのは、のっぴきならない事情があったからにほかなりません。
えー、実は私、このたび引越しが決まりまして。
いろいろあって、水が低いほうへと流れていくように始めた実家暮らしを切り上げ、春から東京に部屋を借りることにしたのです。
まさに「40歳にして立つ」。
うふふふふ。これからは朝寝坊し放題、平日のエロイベントも行き放題。親の目を気にしながら夜中にAV画面をキャプチャーしないですみます。いやあ、夢が広がるなあ。ぽわーん(←40歳の言うことじゃない)。
しかし、よく考えてみると、実家を出るというのはイイことばかりじゃないんですよね。
親元で暮らすようになって14年。当たり前だと思っていたことができなくなったりもするわけです。
老母がやってくれてた炊事や洗濯は自分でやらなきゃならないし、家賃はかかるし、ボケ気味のバアちゃんに鰻や寿司をおごってもらうこともできなくなります。
それに、なんといっても一番の問題は……そう、やっぱりオナニー。
一人暮らしじゃなく同居人ありなので何かと心強い部分もあるんですが、その一方で大きく立ちふさがるのがオナニー問題なんですよねえ。
これまでは、実家暮らしといえども田舎の無駄に広い一軒家。自分の部屋にこもってオナニーをする分には特に支障はありませんでした。
まあ、アナルオナニー中に老母が部屋に入ってきちゃうとか、大がかりなオナニーをするときは深夜家人が寝静まるまで待たなきゃいけないとか、ちょっとしたネックはありましたけど、そんなに気にするほどの不都合はなかったんですよ。
でも、世界一厳しいともいわれる東京の住宅事情じゃあ、そうはいかない。
オナニー部屋があるようなセレブマンションに住めれば問題ないんですけど、しがないエロライターの稼ぎじゃ到底無理。一応自分の部屋は確保しているものの、襖一枚隔てた隣の部屋に人がいるのに電マの音をブンブン響かせるような根性はありません(もちろんアヘ声などもってのほか!)。
うーん、オナニーは同居人が寝静まった深夜を見計らって、ヘッドフォンでAV観ながらやるしかないか。もしくは出かけてる隙にまとめて(?)やるとか。
あ、そうだ。ビデオBOXって手もあるな……(←わりと本気で言ってます)。
うう、やっぱり自立ってたいへん。
そしてさらに、オナニーをする場所と同じくらい悩むのが、オナネタやエログッズの置き場所問題です。
思えばその昔、大学に通うという名目で一人暮らしをしていた頃に私が所有していたエログッズは、100均で買った“電動ツボ押し機”だけでした。
当時はインターネットでバイブを買うなんて知恵はなく(そもそもパソコンを持ってなかった)、日々のオナニーはほぼ指オナ一本勝負。
オナネタも、年に数回買う裏ビデオとエロ本くらいで、狭いワンルームだったけど収納場所に困るほどじゃなかったんですよ。
でも、今は違います。
まず、長年の実家オナニーで厳選したオナニー三種の神器(ローターとGスポット用バイブとデカバイブ)。そして、この連載を始めてから月1個のペースで買うようになったエログッズたち。さらにときどき酔狂な人が「オナニー頑張れよ」とローションやローターくれたりもする。ぶっちゃけ莫大な量です。
実家では、これらのエログッズをまとめて押入れに押し込んだり、入りきらないものは結婚した弟の部屋にそしらぬ顔で置いたりしてたんですが、新居の収納力じゃ絶対に無理。
これを全部持っていくとしたら、洋服や靴や『美味しんぼ』を置く場所がなくなってしまいます。
どうする、私。コンテナでも借りるか(無理です!)。
試しに自分の部屋のどこに何をしまっておけるかシミュレーションしたところ、エログッズとオナネタを入れておけるのは、押入れ収納ボックス2段分がせいぜいのところ。
えーと、AVと裏DVDはパッケージを諦めてスピンドルに差して持っていくでしょ。
あとエロマンガは……うー、エロマンガってデカイから場所とるんだよな。スキャナーで取り込んでUSBで持ってくとか。いや、そんな余裕ありっこない、だったら何度も読み込んで脳内に記憶させたほうが早いかも。
な、悩む……!
明るいはずの新生活に、こんな落とし穴があろうとは。
あのですね。正味な話、オナネタはなんとかなるんですよ。エロマンガは男子中学生みたいに本棚の後ろの列に隠しておけばいいし、DVDは普通のDVDに紛れさせとけば一目見ただけじゃわからない。
でも、エログッズはそうはいきません。
一人暮らしでない以上、見えない場所に隠しておくのが基本。いや、たとえ一人暮らしでも、バイブを見える場所に飾っちゃおけないでしょう。
ということは、そう。“持っていけるだけ”に絞らなくてはならないということです。
うわー、どうすんの。電マだけでも5本あるのに。特大リアルディルドなんて1本で20センチだよ。
でも、考えてみればマンコは一つだし、人間が人生においてその両手に持てるものは決まっているのです。辛いけど、こればっかりはしょうがない。
そんなわけで、これまでダダ漏れだった欲望をシェイプしなくてはならなくなったマエストロ。
14年間の幸せだった自宅オナニーを振り返る意味も含めて、オナニーのスリム化を図ろうと決心いたしました。
ごめんね、あたしのチンコたち……!
でもしょうがないの。サヨナラだけが人生なのだもの……。・゚・(ノ∀`)・゚・。
(続く)
11.01.29更新 |
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