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第12章 指導者・レイヤ【7】

「ああっ、気持ち、いい……」

レイヤの上で、晶に後ろから貫かれているエリカは悦びの声を漏らす。目は焦点を失い、トロンとしている。あの凛とした美貌のエリカがこんな表情をするなんて、レイヤは信じられなかった。

「晶さんの、おちんちん、すごい……。ああっ、もっと突いてぇ」
「え、エリカ……」

はしたない言葉をうわ言のようにつぶやくエリカの顔を、レイヤは呆然と見ていた。そして、あのエリカをこれほどまでに酔わせてしまう快感を想像してしまう。

すでに火を付けられ、熱く湿り気を帯びた肉体が、刺激を求めているのがわかる。

入れて欲しい……。そんな欲望が身体の奥から沸き上がってくる。まだ一度も異物を受け入れたことのないレイヤの秘奥が、熱く疼いていた。

そんな気持ちを見透かしたように、エリカがレイヤを見た。快楽にとろけているような表情のままのエリカと視線が合う。

「欲しくなったんでしょ、レイヤ」

レイヤは答えられない。黙ったまま、エリカの潤んだ瞳を見つめる。

「晶さんのおちんちん、入れて欲しくなったんでしょ?」

エリカの言葉に、レイヤはさっき見た、晶の逞しい肉棒を思い浮かべてしまう。そして、それは今、エリカを貫いているのだ。あの肉棒が、エリカの秘裂に出入りする様を想像する。それは今、自分の身体の上で行なわれているのだ。

「晶さんの奴隷になりますって言ったら、入れてもらえるわよ」
「え……」
「もうPTWのことなんて、どうでもいいじゃない? 一緒に気持ちよくなりましょう」
「あなた、何言ってるの?」

エリカは再びレイヤを強く抱きしめ、そして唇を合わせた。舌がからみついてくる。痺れるような快感がレイヤを襲う。

キスしながら、エリカは手をレイヤの股間へと伸ばす。指先が、敏感な部分に触れた。

「ん、んんっ!」

レイヤは感電したかのような衝撃を受けた。縛られた不自由な身体を仰け反らせる。

「すっごい濡れてるわよ、レイヤ」

エリカの指がその部分を這い回る。それは同性ならではの快楽のツボを知り尽くした動きだった。

「あ、だめ、エリカ、やめて……。おかしくなっちゃう」
「おかしくなっていいのよ。一緒に、気持ちよくなりましょう、ね?」
「あっ、あっ、ああっ」

エリカの指は、レイヤをギリギリのところにまで追い上げるが、その直前までで動きを止めてしまう。そんなことが何度も繰り返された。生殺しのような状態だ。

さっき、晶の舌技で「クリトリスを舐めて下さい」と言わされた時と同じだった。いや、その時よりも、遥かにレイヤの肉体は燃え上がっている。全裸のエリカと肌をぴったりと合わせ、そのエリカが自分の上で晶に貫かれているという異常な状況が、レイヤをさらに狂わせるのだ。

突然、エリカが身体を離した。十数回目の絶頂寸前で指を止められた直後だった。晶もエリカと身体を離している。

二人は、開脚縛りにされているレイヤの前に立ち、そのみじめな姿を見下ろす。レイヤは荒く息をつくばかりだ。汗でぐっしょりと濡れ光る白い肌が、激しく上下する。

晶は、ワンピースを脱ぎ捨てて全裸になる。細く華奢な肉体が現れる。繊細で柔らかな線を持った体つきだったが、その胸には膨らみはない。そして股間には逞しくそそり立つ肉の器官。顔は、可憐な美少女そのままであったが、その身体はまぎれもなく男性のものだった。

そしてレイヤは、ついその股間のものに目が惹きつけられてしまう。さっきは、おぞましくて目を逸らしてしまったが、今はそれを欲望の視線で見ていた。それが自分を快楽に導いてくれる器官なのだと、レイヤは感じていた。それが自分を貫く感覚を想像し、期待に下腹部を疼かせる。

もう、自分が自分でなくなってしまったようだった。

「これが欲しいんでしょ、レイヤ」

エリカは、晶の前に跪き、それに指でそっと包み込む。レイヤに見せつけるように、亀頭に軽くキスをする。

レイヤは思わず、唾を飲み込んだ。自分も、それを口に含んでみたい。そう思ったのだ。

「わかったでしょう? あなたも牝なの。どんなにがんばったって、セックスの快感には勝てない牝なの。私たちは、男性の奴隷になることで最高の快感を得ることが出来るのよ」
「エリカ……。あなた、何を言ってるの?」
「私たちは、あの島で女として、本当の悦びを知ったの。あなたにもわかって欲しいわ」

レイヤはその時、ようやくエリカが以前のエリカではなくなっていることを知った。

「あなた、あいつらに洗脳されてしまったのね……」

わずかに残った理性を奮い起こして、レイヤは言う。

「目を覚まして、エリカ。女は、男の欲望の奴隷になるべきじゃないわ」
「そんなかっこいいこと言う割に、ここはすごい状態じゃないか」

黙っていた晶が口を開く。大きく広げられたレイヤの股間を覗き込んでいる。そこは、晶の言うとおりに、大量の愛蜜を垂れ流しながら、淫らに口を開いている。

「いや、見ないで……」

急に羞恥心が蘇り、レイヤは縛られた身をよじる。晶が男だと認識した途端に、性器を見られることに強烈な羞恥を感じたのだ。

「さっきは僕におねだりしたじゃないか。『レイヤ・キヴィマキのいやらしいクリトリスを、舐めて下さい』ってね」
「やめて、言わないでっ」

恥ずかしい記憶が蘇り、レイヤは顔を真赤にして頭を振る。

「実はあの時の、レイヤの姿は、録画させてもらってるの。あそこのカメラでね」

エリカは戸棚の小箱を指さす。

「ま、まさか……」
「あの映像をネットに流したら、どうなるかな。PTWのメンバーはどう思うだろうね」

ショックを受けて目を見開いているレイヤに、晶が楽しそうに話しかける。

「や、止めて……。そんなこと……」
「あなたはよくがんばったわ。でも、もういいでしょ? 私たちと、素敵な世界に行きましょうよ」
「あ、ああ……」

混乱しているレイヤの肌に、エリカと晶が手を伸ばした。そっと指を這わせる。

「や、止めて……」

恐ろしい事実を知ってしまった今、もう無邪気に快楽を受け入れるわけいはいかない。しかし、肉体に残った官能の火は消えていなかった。いや、それよりも現実を直視したくないという本能的な反応なのかもしれない。

エリカと晶の愛撫は、強烈な快感となって、レイヤの肉体を襲った。その指の動きのひとつひとつが、レイヤをのたうち回らせる。

「だめ、やめて……」

この姿も録画されているのだと思うと、これ以上あられもない反応を見せるわけにはいかない。しかし、押し寄せる快感は、そんな理性をも吹き飛ばしてしまいそうだった。

エリカと晶が左右から両の乳首に舌を這わせた。すでに固く勃起していたレイヤの乳首は、敏感だった。二人の舌の動きのひとつひとつが、とてつもない快感となる。

「あ、ああ……、だめ、やめて……」

乳首を舐められることが、これほどの快楽となるのか。脳天まで痺れるような快感に、レイヤは呻くばかりだった。

やがて晶は立ち上がった。そしてペニスをレイヤの前に突き出し、見せつけた。レイヤは目を背ける。

「どんなに偉そうなことをいったって、女はこれにはかなわないんだよ。これが欲しいんでしょ? 欲しいっていってごらん」
「そ、そんなもの……」

わずかに残ったレイヤの理性が、屈服を拒否させる。しかし、晶はその反応すらも楽しんでいるようだった。

晶は大きく広げられたレイヤの股間の前に立った。腰を落として、その先端を近づける。

「や、止めて……」

貫かれると直感したレイヤは抵抗の言葉を口にした。ついさっきまでは、それを受け入れたくて仕方がなかったが、今となっては晶に犯されるのは屈辱だった。身体の疼きを理性が抑える。

「ふふふ、入れてなんてあげないよ。レイヤが自分でおねだりするまでね」

晶は、その先端を濡れ光る花びらにチョンと触れさせた。

「ああっ!」

それはレイヤの身体に衝撃を与えた。一瞬とは言え、初めて男の器官が触れたのだ。それは指で触られるのとは違う感触だった。

「止めて、止めて……」

晶は、その先端でその部分に絵を描くかのように、這わせていく。

「ふふふ、それにしてもヌルヌルだなぁ」

晶は腰をコミカルに動かしていく。挿入しそうに、押し付けておきながら、先端を少し沈めるだけで、外す。敏感な突起に擦りつけるようにする。それはペニスを使った指技のようなものだった。

同時に、エリカが乳房を中心に上半身を愛撫している。一度は鎮火した官能の炎は、再び激しく燃え上がってしまう。いや、もはやさっき以上の快楽に、レイヤはのたうち回っていた。

特にペニスの先端で、愛撫されるのはたまらなかった。それを受け入れたい、と牝としての本能が叫ぶのだ。我慢しようとしても、無意識に腰が動いてしまう。

「あ、ああ……」

「ふふふ、だめだめ。ちゃんと言葉でおねだりしないと、入れてあげないよ。レイヤ・キヴィマキはあなたの奴隷になりますって、ちゃんと言うんだ」
「そ、そんなこと、言うものですか……」
「まだ、そんなこと言える余裕があるのか。じゃあ、これはどうかな?」

晶はペニスの先端でレイヤのクリトリスを勢いよく擦った。愛蜜でヌルヌルになっているそこは、よく滑り、快楽を倍増させる。

「あっ、ああっ、いやぁっ」

レイヤの反応が、さらに激しくなった。声が絶叫に近くなる。

「だめ、もう、だめ……」
「いいのよ、レイヤはもうがんばったわ。楽になってもいいのよ」

エリカが耳元で囁く。レイヤの身体が痙攣するように震える。限界が近づいているのだとわかる。

「さぁ、奴隷になると宣言してごらん」
「あ、あ、ああ……、私は、私は……」

晶はニヤリと笑った。レイヤが堕ちるのは、もう時間の問題だ。

ペニスの先端をさらに激しく擦りつける。レイヤの身体の震えも高まる。

「私は……奴隷に……」

晶とエリカが勝利を確信したその瞬間だった。

「奴隷なんかに、ならないわっ!」

レイヤはそう叫ぶと、意識を失った。ガクリと身体から力が抜ける。

「なんだって!」

予想が外れた晶は、苛立ちを隠せない。エリカはそんな晶をなだめるように言った。

「さすがはPTWの指導者というべきね。でも、そう簡単に堕ちたら面白くないわよ。レイヤには、もっと楽しませてもらえると思うわ」

しばらくすると、この隠れ家に屈強な男たちが到着し、大きなケースにレイヤを入れると荷物のように運び出していった。

(続く)

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11.09.19更新 | WEBスナイパー  >  赤い首輪
文=小林電人 |