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全ての国民は2年間、国に全てを捧げて奉仕する義務がある――。日本によく似た、しかし異なる某国で「奉仕者」の立場に転落した女たちが辿る、絶対服従の日々。飼育・調教が法律によって認められた世界で繰り広げられる、 異色エロティックロマン!
いったいどれくらいの時間、走り続けているのだろう。密閉されたその空間は、乗客室というよりも、貨物室と呼ぶに相応しかった。窓もなく、小さな電球に照らされただけの薄暗さで、外の世界が昼なのか夜なのかもわからない。
室内の固いベンチには10人ほどの女が座らされている。全員、白の上下のお揃いの服を着させられている。シンプルなその服は彼女たちの体のラインをくっきりと浮かび上がらせている。そのほとんどの女は、太めだったり、やたらに痩せていたりと、一般的な理想の体型からは外れていた。
その中で、一人だけ素晴らしく美しい体を持った女がいた。スレンダーではあるが、胸も尻もうっとりするような曲線を見せている。色気が皆無なデザインの服だが、彼女が着ているとそのシンプルさが、余計に体のラインを魅力的に演出しているようにさえ思える。
周囲の女たちも、興味津々に彼女に視線を向けている。明らかに一人だけ、浮いているのだ。本来なら彼女の存在についてヒソヒソ話でも交わしたいところなのだろうが、少しでも雑談をすると、係員が入ってきて電撃ムチのペナルティを与えるのだ。この「旅」が始まったばかりの時に、3人がムチの餌食となった。その恐ろしさを知った女たちは、それ以降、一切口を開かなくなった。
一体、いつ目的地につくのか。その質問すらも許されない。ただ、薄暗闇の中でじっと座り続けるしかない。
女たちの首には、赤い皮製の首輪がつけられていた。そしてその首輪には黒いラインが引かれている。それは彼女たちが国家公務奉仕者、通称公務奴隷であることの証明だった。
入札が成立しなかった奉仕者=奴隷は、国家が引きとって公務に奉仕させるわけだが、その多くは性的に魅力のない女性であった。そんな中にあって、一人だけ場違いのようにいる美しい女。斉藤真紀だった。
駆け出しのジャーナリストであった真紀は、国家のタブーである国民奉仕法の闇に迫ったがために、公務奴隷の身分へと堕とされてしまった。しかし、真紀は自分の行動を後悔してはいなかった。
むしろこれから待ち受けているであろう地獄の体験すらも、闇の真相に迫るための取材だと考えていたのだ。
私は、絶対に負けない。この二年間に見られるものは全て見てやる。そして奉仕期間が終わったら、海外に亡命して、国家の闇を暴き報道してやるんだ…………。
その強い意思だけが、彼女を奮い立たせていた。いや、そうとでも思わなければ、心が折れてしまいそうだったのだ。少しでも気を緩めると、あの悪夢のような経験が脳裏に蘇ってしまう。
奉仕庁に呼び出された真紀は、3人の役人の前で全裸にさせられ、奴隷の証である首輪をつけられ、そして検査の名目で身体の隅々までを嬲られたのだ。
男たちは、真紀を犯すことこそはしなかったが、体中を撫で回し、性器の奥までも広げたり、指を入れたりしてきた。
セックスはあくまでも愛の確認行為だと考えている真紀にとって、それはあまりにも辛い体験だった。そして師匠であるジャーナリスト、伊藤明大にレイプされた時のおぞましい記憶が蘇ってきた。
あの時の伊藤の欲望にギラついた目と、役人たちの目は同じだった。女を性欲の対象としてしか思っていない獣のような表情。思い出すだけでも身震いがする。
ジャーナリストとして、全てを明らかにすることで、彼らに復讐してやるのだ。真紀はそう決意して、そっと唇を噛んだ。
護送車は、ようやく目的地に到着した。そこは山中奥深くの施設だった。公務奴隷たちは護送車を降ろされ、建物の中へと連れていかれた。その周りを銃を持った係員たちが囲んでいる。
殺伐とした雰囲気の施設だった。高い壁で外界からは遮られ、無骨なコンクリートの建物には一切の彩りがなく、息苦しくなるような重たい空気がたちこめている。
「おっと、お前はこっちだ」
公務奴隷の行列から、真紀だけが一人連れ出された。
「?!」
疑問を口にすることも許されないままに、真紀は施設の中央にある最も威圧感のある建物の中へと連れ込まれた。
「いい女だな。さすがはマル特だ」
係員の一人が真紀を見ながらつぶやいた。
「マル特って、なんですか?」
思わず、真紀は尋ねた。しかし、係員は答えずにニヤニヤ笑うばかりだった。そして、真紀の体を上から下まで視線を這わせて、再びつぶやく。
「久しぶりに楽しませてもらえそうだな」
係員たちに囲まれるようにして、長い廊下を歩かされる。エアコンが効いていないのか、建物の中まで寒々しい。真紀は自分の体の異変に気づく。尿意がふくれあがっていたのだ。
護送車の中にも、一応便所はあったが、極めて簡素なもので、そこで用を足すと、音も臭気も隠すことができない。どうしても我慢できなくなった女たちは、顔を赤らめながら使用していたが、人一倍羞恥心の強い真紀は、必死に耐えていたのだ。
便意も少なからずあったが、それよりも尿意だ。この寒さが拍車をかけるように、真紀の尿意を増大させていた。
意を決して、真紀は係員に言う。
「すいません、あの、おトイレはどこでしょうか?」
さっきは質問を無視した係員だが、今回は真紀をジロリと睨み、そして答えた。
「トイレに行きたいのか?」
「は、はい……」
「大か、小か?」
露骨な問いかけに、真紀は一瞬怯んだが、羞恥に耐えながら答えた。
「し、小です」
「ほう、ションベンがしたいのか」
「……はい」
「そうか、だが、ちょっと待て」
係員たちの足は止まることはなかった。
やがて長い廊下の突き当たりに大きなドアがあった。係員が開けると、そこは会議室らしく、たくさんの男たちが、大きなテーブルに並んでいた。
男たちが一斉に入ってきた真紀を見る。その表情に真紀は凍りつく。レイプしてきた時の伊藤や、奉仕庁で猥褻な身体検査をしてきた3人の役人たちと同じだったのだ。すなわち、女を性欲の対象としてしか見ていない、あの目だ。
そして真紀は男たちの前に一人で立たされた。無数の好色な視線が真紀の全身を隈なく這い回る。そのおぞましさに真紀は震え上がる。屈辱で目の前が真っ赤になる。
「斉藤真紀。ようこそ第八特殊収容所へ。これから二年間、お前はここで奉仕活動をしてもらうことになる」
中央に座っている禿げ上がった老人が真紀に言う。口調は柔らかいが、その声にはどこか冷酷さと傲慢さが感じられる。
「奉仕者となった以上、お前に苗字は要らないな。これからは真紀と呼び捨てにされることになる。いいな」
「……はい」
「それでは、まずは身体検査だな。そこで全裸になれ」
また身体検査。奉仕庁での屈辱的な記憶がよみがえる。しかし、覚悟はしていた。それよりも、今はもっと切羽詰った問題がある。
「あ、あの…………、その前に、おトイレに行かせて下さい」
これほど大勢の男たちの前で尿意を訴えるなど、普段の真紀は絶対に出来ることではなかったが、それほど尿意が切迫していたのだ。
その言葉を聞いて、男たちは一斉に笑い出した。その哄笑の中で、真紀は羞恥で耳まで真っ赤になった。
「ほう、大きい方か? 小さい方か?」
係員と同じことを聞いてきた。真紀は諦めたように「小さい方です」と答えた。とにかく、一刻も早くトイレに行かせてもらいたかった。
「しかし、その前に身体検査が先だな。おとなしく裸になったら、トイレに行くことを許してやろう」
「そ、そんな……」
「ほら、早く脱いだ方がいいんじゃないのか? そこでお漏らしなどしたら、大変なことになるぞ」
真紀はしばらく考えて、そしてうつむいたまま、服のボタンを上から外していった。奴隷となった以上、裸を見られることは避けられない。それに身体検査という名の凌辱は奉仕庁でも、すでに経験している。死ぬほどの恥辱ではあるが、この尿意を耐える事の方が辛かった。一秒でも早く、解放されたい。
尿意を堪えるために足をモジモジさせながら、真紀は服を脱いでいった。上着を脱ぎ、ズボンを脱ぐ。奉仕庁で与えられた白い下着が現れる。均整のとれた美しい肉体。少しサイズが合わないのか、ブラジャーからはみ出しそうな乳房の膨らみが、男の欲情を刺激する。男たちの淫らな視線がねっとりと全身にからみつくが、もうそれどころじゃなかった。
下半身に力を込めていないと、漏れてしまいそうなのだ。一瞬でも力を緩められない。肌に脂汗まで浮かんできた。
少しだけためらい、真紀はブラジャーを外した。形よく盛り上がった白い乳房がまろび出る。真紀は無意識に左手で覆うが、それでも淡いピンク色の乳輪と小さな乳首は隠しきれず、男たちの目に晒された。
そして、ショーツもゆっくりと下ろされていく。適度に肉のついた腰と尻、そして太腿。下腹部を覆う陰りは、特に手入れをしていないのに、綺麗な舟形に生え揃っていた。
震えながらショーツを足から、抜き取り、首輪以外は一切の着衣をつけていない全裸となった真紀は訴える。
「ぬ、脱ぎました。だから、早くトイレに」
しかし、老人はそんな切羽詰った真紀の要求には応えるどころか、待機していた係員に指示を出した。
「裸になっただけじゃ、身体検査にはならないからね。真紀をここへ持ってきなさい」
二人の係員が左右から真紀の腕をつかみ、老人の前のテーブルへと引きずるように連れて行く。
「あ、いや、何するんですか。約束が違います」
「約束? 私は身体検査が先だと言ったんだよ。これからじっくり調べてあげるからね」
「そんな!」
係員の手を振りほどこうにも、尿意に耐えるのに必死で身動きがとれない真紀。係員はそんな真紀を担ぎ上げて、老人の前のテーブルの上へと乗せてしまった。
「い、いやぁ〜っ!」
係員は素早く、手枷を取り出し、テーブルの上でしゃがんだ姿勢になった真紀の両腕を後ろに回してつないだ。これでもう真紀は何も抵抗できなくなってしまった。いや、すでに尿意との戦いが限界となった真紀には、抵抗する余裕などないのだが。
「お、お願い、おトイレに、おトイレに行かせて下さい……」
うわ言のように真紀がつぶやく。老人をはじめとする男たちがゲラゲラと笑う。
「そんなにトイレに行きたいのか。しかし、奴隷のお前は、我々職員のトイレを使わせるわけにはいかんのだ。しょうがない、ここにお前用のトイレを作ってやろう」
老人の指示と共に、真紀が乗せられているテーブルが左右に引っ張られた。二つの隣接するテーブルの上に載せられていた真紀の足場が左右に分かれて行く。
「あっ、ああっ」
後ろ手に拘束され、なおかつ限界を超えた尿意と戦っている真紀は不安定な体を必死にバランスをとろうとする。必然的に、足は左右に広がってしまう。
和式便所で用を足す時の姿勢になっている。下からのぞき込むと、真紀の恥ずかしい部分は丸見えだ。男たちは、競うように床にしゃがみこんで、真紀の股間を見上げた。
無数の視線を無防備な股間に浴びながらも、真紀は羞恥する余裕すらない。ただ呻くばかりだった。
「あ、ああ……、早く……」
係員が、真紀の足元にバケツを置いた。
「真紀、お前のトイレはこのバケツだ。これからは我々の許可なしには、一切の排泄は許さないぞ。さぁ、オシッコをさせて下さいとお願いするんだ」
すでに意識が朦朧となっていた真紀は、そんな屈辱的なセリフも、口にしてしまう。
「お、オシッコをさせて、下さい」
「よし、出していいぞ。こぼすんじゃないぞ」
老人が言うと同時に、真紀の股間から、勢いよく水流が迸った。バケツの底を叩く激しい音が会議室の中に響き渡る。
「いや、いやぁぁぁぁぁ」
限界まで堪えた尿意からの解放感と同時に、たくさんの男たちの前で、秘部を晒し、排尿という秘められた行為を見世物にされているという羞恥心が、真紀に襲いかかった。
溜め込んだ尿は、そう簡単に終わることはなく、いつまでもいつまでも、水流は途切れることはなかった。
(続く)
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