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全ての国民は2年間、国に全てを捧げて奉仕する義務がある――。日本によく似た、しかし異なる某国で「奉仕者」の立場に転落した女たちが辿る、絶対服従の日々。飼育・調教が法律によって認められた世界で繰り広げられる、
異色エロティックロマン!
若きサディストが少女を調教していく様を別室のモニターで見ていた北尾は、いきなり自分の名前を呼ばれて驚いた。
宮本は、自分の行為を隠しカメラで覗き見られていることに気づいていたらしい。なるほど、確かに隠しカメラの方から真弓の股間がよく見えるように責める時も角度に気をつけていたようだ。
北尾は驚いたものの、その後、満足気な笑いを浮かべた。
「なかなかやってくれるじゃないか、小僧」
そして、宮本と真弓がいる部屋を訪れた。真弓は気を失っているのか、床に崩れ落ちたままだ。そして宮本はベッドに腰掛けて、不敵に笑いながら北尾を迎えた。
「いつから気づいてた?」
「この収容所には、どの部屋も監視カメラがついてるのに、ここだけないってのが、逆に怪しいと思って、色々調べてたんですよ。そうしたら、その時計におかしいところを発見しました。ほんの二、三日前ですけどね」
「ふん、ガキのくせに大したもんだな。調教の腕も含めてな」
「ありがとうございます」
最初に対面した時には、北尾の化け物じみた存在感に気圧されるばかりだったが、今回は先手を取っているだけあって、余裕を持って接することが出来た。
「面白いよ、お前は」
北尾はつぶやくようにそう言うと、倒れている真弓の髪をつかんで起こした。
「あ、ああ……」
髪を乱暴に引っ張られる痛みに、真弓は意識を取り戻す。目が開き、目の前に北尾の顔を認めると、真弓は怯えた。
「あっ、ああ……」
その初老の男が誰なのか、真弓は知っていた。真弓は、まだ北尾に直接責められたことはなかったが、彼のプレイを目の前で見たことはある。それは恐ろしいものだった。
第八特殊収容所には、実質的に北尾の専用となっている部屋がいくつも用意されており、彼の第二の活動拠点となっている。そしてここで行なわれているのは、奉仕庁のトップである北尾の表の経歴には決して現われることのない仕事だった。
所長と一部の特別公務奴隷しか足を踏み入れることが出来ない秘密のプレイルーム。北尾はこの収容所を訪れる度に、そこで日頃のストレスを発散するかのように激しいプレイを楽しんでいた。
所長は、そのプレイを見る客の役だった。糖尿病によって不能となってしまってからの北尾は、人前でプレイを見せつけることで興奮を得るようになっていた。時には収容者たちを集めてショーのようにプレイを公開することもあるが、たいていの場合はこうして所長の前で行なっていた。
所長にとっては、いわば接待だ。見せられてばかりというのもつまらないので、自分も公務奴隷を連れてきたりしていた。
その日は最近、お気に入りである真弓にセーラー服を着せてプレイルームに同伴させていた。半袖の夏服を着た真弓はその華奢な可憐さが際立ち、ロリコン趣味のある所長を喜ばせた。
壁が真っ赤に塗られたプレイルームには、得体の知れない装置がいくつも置かれ、初めて足を踏み入れた真弓は、そのおどろおどろしい雰囲気に怯えるばかりだった。
自分もこの恐ろしい装置で拷問されてしまうのだろうか。真弓は所長に抱きついて震え上がった。真弓にとって所長は決して好意を持てる存在ではなかったが、この場に置いては唯一頼れる人間なのだ。ぶるぶると震える真弓の頭を所長は優しく撫でる。
「怖がってるのかい、真弓ちゃん。大丈夫、大丈夫。責められるのは別の奴隷だからね。でも、真弓ちゃんがあんまり言うことを聞かないと、わからないよ。ふふふ」
真弓と二人の時、所長はいつも猫なで声で話しかける。それが真弓には何とも薄気味悪かった。しかし、今は所長にすがるしかない。
ソファの上で、所長は真弓の首筋に舌を這わせてきた。背筋にぞっと悪寒が走ったが、真弓は耐えるしかない。
そのうちにドアが開き、北尾がプレイルームの中に入ってきた。黒い作務衣を着た北尾の手には鎖が握られ、それは後ろからついて来る女の赤い首輪につながってた。
女は全裸で、獣のように四つん這いになっていた。しかも膝を伸ばして尻を高く上げた姿勢なので、後ろから見れば、女の秘部は何もかも丸見えだろう。
奴隷がこんな姿勢で歩かされることは、よくあることだ。しかし、真弓が目を奪われたのは、女があまりにも美しかったからだ。まるでモデルのようにスレンダーで整った顔立ちの美女だった。
「ほら、ご挨拶せんか」
北尾が鎖を引っ張って命令するとその女は所長と真弓の前で体を起こし、両脚を開いてしゃがんだ。犬のチンチンのポーズだ。当然のことながら、股間は丸見えになる。そこにあるべき茂みは剃り上げられていて、肉の亀裂が剥き出しになっていた。
あまりにも屈辱的な体勢だった。女は唇を噛んで必死に耐えているような表情をしていた。同じ立場の、しかも年下の奴隷である自分に見られているのも辛いのだろうと、真弓は思わず目を逸らす。しかし所長はそれを許さない。
「だめだよ、真弓ちゃん。しっかり見てあげないとね。可哀想だと思うかもしれないけど、実はこの奴隷は、見られると興奮する変態なんだからさ」
所長は真弓の顔を無理矢理前に向けさせる。命令に背いたら、お前も同じ目に合わせるぞ、という圧力だった。真弓は恐る恐る美女の姿を見た。視線が合い、女は哀しそうに目を伏せた。
それから始まった北尾の責めは壮絶なものだった。大の字に拘束された女を強力なパワーを持つ巨大なバイブでひたすら責めたて、何度絶頂に達しても許さなかった。
最初のうちは声を押し殺すようにして耐えていた女だったが、絶頂が5回を超えたあたりから、それは凄まじい悲鳴となった。
何度もイカされることで、女の体は敏感になり、少しの刺激でもすぐに絶頂へと追いやられてしまうようになる。
女の体はビクンビクンと跳ね上がり、拘束具を引きちぎってしまいそうな勢いで暴れた。悲鳴は、わけのわからない金切り声となる。
しかし、それでも北尾は容赦しなかった。それどころか、膣と肛門の両方へバイブを挿入し、さらにクリトリスに電流を流した。
それはもう快感などという生易しいものを遥かに超えていた。女は叫びながら、失禁を繰り返した。もうほとんど意識はなくなっているのだろう。その恐ろしい光景に、真弓はただただ震えるしかなかった。
しばらくすると、所長が耐えかねたように北尾に声をかけた。
「事務次官、今日のところは、それくらいにしておいたほうが……。もうそろそろ限界ではないでしょうか?」
声をかけられて、北尾はフッと我に帰ったようだった。それまで浮かんでいた悪魔のような笑みが消えた。
「そうだな、また壊してしまってはつまらん。これだけの上玉はなかなか手に入らないのだからな」
バイブのスイッチが切られても、女の体の痙攣はしばらく止まらなかった。汗と愛液、失禁した尿にまみれて濡れ光る肌がブルブルと震え続けていた。
あの恐ろしい男が目の前にいる。真弓は思わず宮本に抱きついた。
「どうしたんだ、真弓」
「助けて、助けて下さい。この人はイヤ、怖いっ」
その怯えっぷりに北尾は苦笑した。
「ふふふ、ワシもずいぶん嫌われてしまったようだな。まぁ、いい。お前は下がっていろ」
北尾に言われると、真弓は逃げるように部屋を出て行った。
「なんだ。おれのお楽しみ時間は、もうおしまいなんですか? まだおれはスッキリさせてもらっていないんだけどな」
宮本の態度は不敵なほどに落ち着いているようだった。
「これからいくらでも好きにさせてやるわ。おい、小僧。お前、ワシの仕事を手伝う気はないか?」
「もう手伝ってるじゃないですか」
「もっと、重要な仕事だ。場合によっては、ここから出してやってもいい」
「本当ですか?」
宮本は色めき立った。ハッキングの仕事をやるようになってから待遇は改善されたとは言え、幽閉されている状況には変わりない。宮本が欲しいのは何よりも自由だった。
その日から、宮本の立場は収容者から、北尾の部下というものに変わった。正式な身分としてはまだ収容者なのだが、収容所の中を自由に動き回ることが許され、部屋の鍵も外された。着ているものも収容者の制服から、北尾から支給されたスーツになった。
未だ収容所の外に出ることは出来なかったが、北尾がここを訪れる時には、いつも付き添うように命じられ、身の回りの世話をさせられた。いわば北尾直属の付き人のような立場になったのだ。
そうなると、収容所の職員たちとの力関係も微妙なものになっていった。北尾が宮本を可愛がっていることがわかると、そのご機嫌を損ねるわけにはいかない。
特に所長の態度は露骨に変わった。宮本をさん付けで呼び、機嫌を伺うようにまでなった。そのあからさまな変化は滑稽ですらある。
つまり第八収容所は、所長の上に、本来は収容者である宮本が君臨するという奇妙な状態になっていた。
北尾がいない時は、以前のようにハッキング作業を続けることになっていたが、好きな時間に公務奴隷を使うことが出来た。
そして宮本は、真弓を自分の専用奴隷のように扱うようになっていた。もともとは所長のお気に入りだった真弓だが、宮本が望むとなれば、逆らうことは出来ない。真弓を宮本に奪われた形になってしまったが、所長は不平ひとつ言わなかった。彼にとっては、北尾の機嫌を損ねるようなことは何一つしたくないのだ。
そしてまた真弓も、所長よりも宮本に可愛がられたほうが得なのだと女の本能で悟っていたのだろう。次第に宮本の従順な奴隷として調教されていった。
そのように第八収容所で実権を握った宮本だったが、いくつか自由にならないこともあった。ひとつは、収容所の外に出ること。そしてもうひとつが、公務奴隷の真紀だった。
真弓をはじめとする公務奴隷を自由にすることが出来た宮本だったが、真紀だけは例外だった。北尾は今までの奴隷にはなかったほどに、真紀を気に入ったようで、他の者には一切触れさせないように命じたのだ。
ある意味で、真紀もまた宮本と同じように第八収容所の不可侵な存在となっていた。北尾が収容所を訪れない日は、ずっと個室に幽閉されてはいるものの、彼女の健康には十分注意がはらわれ、バランスのよい食事が与えられていた。北尾による責めは厳しいものだったが、その度に医療班が、彼女に適切な治療を行なった。
宮本が真紀の姿を見たのは、かつて全収容生の前で公開調教ショーを行った時だけだった。真弓を与えられた宮本だったが、そうなると自分の手の届かない奴隷がいるということが気になってくる。聞こえてくるのは、真紀が美しい女であり、未だに北尾に屈服していないという噂ばかりだった。
なんとか真紀を見てみたい。真紀を調教してみたい。いや、自分のものにしてみたい。宮本の心の中にそんな思いが膨らみ始めていた。
(続く)
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