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第2章 若妻・麻美【4】


意識がぼんやりしている。夫との性生活では味わったことのない強烈な快感は麻美を混乱させていた。顔見知りの商店街店主4人の前で肌を晒し、そして焦らしに焦らされた後に敏感な部分を徹底的に責められる。それは今まで夫との愛に満ちたセックスとは、全く違うものだった。自分の肉体が自分の物ではなくなってしまったような非現実感。

壁の鎖から外され、4人がかりで持ち上げられて、調教部屋の中央に置かれた奇妙な椅子の上に乗せられる時も、麻美は抵抗しなかった。しかし、その両足を大きく広げられて固定されそうになった時、急に暴れ始めた。本能的に危険を察知したのだ。

「あっ、いやっ、何をするんですか?!」

「おやおや、そんなに暴れたら危ないですよ、奥さん。これからもっといいことをしてあげますからね」

どんなに暴れても男4人がかりの力にかなうはずもない。たちまち麻美はその器具の上に拘束されてしまった。それは赤い鉄製のパイプを組み合わせて作られた調教台だった。哀れな生贄を無防備な姿勢に拘束するための器具だ。腰と背中があたるところにはクッションが敷かれた椅子のようになっているが、両手両足は天井から吊り下げられた鉄棒のベルトに固定されてしまう。つまり麻美の両手足は天井へ向けて大きく左右に広げる格好になっているのだ。当然、股間はこれでもかというほどにさらけ出されてしまう。

「ああっ、こんな格好、いやぁ!」

麻美は狂ったように手足をバタバタさせるが、頑丈なベルトはビクともしない。

「ふふふ、すごいですね、奥さん。恥ずかしいところが丸見えですよ」

「ほうら、こんなに足を開いているから、おまんこも口をあけて、中のピンク色まで丸見えになっちゃってますよ」

「いやっ、いやっ、見ないでぇ!」

しかし、もちろん男たちはいやらしい視線を広げられた麻美の股間に集中させる。漆黒の繊毛に縁取られた若妻の肉唇は色素の沈着もなく、清楚な佇まいを見せていた。

「子供を産んだとはとても思えない可愛らしいおまんこじゃないですか、奥さん」

「ああ、見ないで、見ないで下さい」

性器を4人の男に凝視される。こんな恥ずかしいことがあるだろうか。麻美は生まれてから初めて味わう強烈な羞恥に身を焦がしていた。気が狂ってしまうかと思うほどだ。

しかし、それはこれから麻美が味わう羞恥地獄の、ほんの入り口に過ぎなかったのだ。このいやらしい男たちの目的はそこだけではなかったのだ。

「奥さん、そんなにおまんこを見られて恥ずかしいのかい?」

「あ、当たり前です。もういや、ほどいて下さい。下着を履かせて下さい」

「それは無理だな。私たちは、これから奥さんを、もっともっと恥ずかしい目にあわせてあげたいんだから」

「そんな、これ以上恥ずかしいことなんて……」

「ふふふ、例えば奥さんは、今、おまんこだけを見られていると思ってるんだろうが、実は私たちの興味はそこよりも、こっちでね」

町田が指先で、ちょんと麻美の菊花をつついた。思いもしない部分への刺激に、麻美は悲鳴を上げる。

「ひ、ひっ、そんなところ!」

その時、麻美は初めて自分が肛門まで丸出しにしていることに気づいた。天井を向いて大きく足を広げられ、腰を突き出すようなこの姿勢では、確かに性器ばかりでなく、肛門までもが丸見えになっているはずだ。しかし、そんな場所に興味を持つなど、麻美の常識では全く考えられないことだった。

「そうだよ、奥さんはおまんこをおっぴろげているだけじゃなくて、お尻の穴まで、丸見えにさせているんだよ」

「いやっ、いやっ、そんなところ、見ないで下さい」

排泄器官としか思っていなかったその部分は、麻美にとっては体の中で最も恥ずべき場所だった。暗いところでしか許さず、しかも後背位すら経験のない麻美は、夫にもそこを見られたことはない。

「実はね、奥さん。私たちは女性のここを責めるのが一番好きなんですよ」

「そ、そんなこと!」

この男たちは何を言っているのだろう。麻美は町田の言葉が信じられなかった。排泄器官に過ぎないその部分を責めるとは、どういう意味なのか。

いや、性に対しての知識に乏しい麻美でもアナルセックスという言葉くらいは聞いたことがある。しかし、それは変態のする行為であり、まともな人間である自分とは全く無関係なことだと思っていた。夫も一度だって、その部分に興味を示したことはないのだ。

「奥さんはおっぱいもおまんこも素晴らしいけれど、お尻の穴までこんなに綺麗だったとはね。正に天は二物も三物も与えるだな」

「色素沈着も型崩れもまったくしていない美しい菊の花ですよ。キュンと窄まっていて、なんとも可愛らしいお尻の穴だ」

「ここから汚い物が出てくるなんて、とても信じられませんな」

男たちは、麻美の肛門を覗き込んでは口々に卑猥な感想を述べる。麻美はあまりの羞恥に全身が真っ赤に染まってしまう。細かい汗がびっしりと噴出す。

「ふふふ、この可憐な窄まりを2年間でどれだけ開花させることができるか、町田屋さんの腕の見せ所ですな」

「みなさんにもしっかりと手伝ってもらいますよ。この奥さんの菊花を調教するのは、なかなか大変そうですからね」

「楽しそう、の間違いじゃないですか」

4人は笑いあい、麻美の尻肉を左右に押し開いて、窄まりをさらに剥き出しにする。

「あっ、いやっ!」

「ふふふ、奥さん、お尻の穴の皺が伸びてしまうほどに広げられてしまいましたよ。おやおや、内側まで見えてきましたね。お尻の穴をこんなに広げられる気分はどうですか?」

「いや、いや、いやっ」

麻美はもう泣き叫ぶしかない。しかし男たちには、その麻美の悲痛な鳴き声も甘美なメロディにしか聴こえない。

「じゃあ、そろそろ味見をしてみましょうかね」

「やっぱり最初は町田屋さんからお願いしますよ。記念すべき初挿入ですからね」

「この奥さんは、全く未経験みたいですから、町田屋さんの指が初めて入るものになるわけですな」

「ふふふ、それじゃあ、遠慮なく私が行かせてもらいますよ」

町田は指先にたっぷりと透明な潤滑クリームをつけると、そっと麻美の菊花に触れさせた。

「ひっ!」

生まれて初めて他人の指にその部分を触られた衝撃に、麻美は悲鳴を上げる。

「いやっ、そんなところ触らないで!」

町田は潤滑クリームを塗りこめるように指先で麻美の窄まりの上を丁寧に這わせていく。皺の一本一本をなぞるように。

「ああ、いやぁ……」

むず痒いような、初めて味わう感覚。そして、絶対に他人の目には触れさせてはいけない禁断の場所を触られるという不快感と屈辱感。麻美は切なげに腰を揺らす。

「さぁ、力を抜いて。力を入れていると痛いですよ」

じっくりとクリームを塗ってほぐれたと見計らった町田は、指先を窄まりの中心へと突きたてた。ズズ、ズズ……と沈めていく。

「ひいっ! いや、やめて、そんな、こと……」

麻美は必死に菊花をすぼめて町田の指の侵入を防ごうとするのだが、ゆっくりとねじるようにして沈めてくる町田の指は止められない。じわりじわりと侵攻する。

「いい感触ですよ、奥さん。これが美人で有名な市川の奥さんのお尻の穴の感触なんですねぇ」

「あ、あ、あ……」

たちまち町田の人差し指は第二関節まで姿を消した。町田は指を左右に回したり、中で曲げたりして、若妻の腸内の感触を楽しむ。

「おお、なんて気持ちのいい締め付けだ。女性のお尻の穴の感触は、本当にいいですよ」

うっとりした表情で町田がいう。男たちは唾を飲み込みながら、町田の指をくわえ込んでいる麻美の菊花を見つめている。それはなんとも卑猥な光景だった。可憐な美女の窄まりを押し広げるようにして無骨な中年男の指が突き刺さり、ズボズボと出し入れされているのだ。

「ん、んんっ……」

麻美はもう声も出ない。初めて異物を受け入れた不快な感触と汚辱感。一刻も早くこの時が終わってくれと願うばかりだった。

「いやぁ、予想以上にすばらしい締め付けですよ。しかも内側のヌメヌメとした感触がたまらない。奥さんのアナルは名器ですよ。愛子とは比べ物にならないくらいだ」

町田は逃げ出した前の妻の名前を出して比べる。男たちは苦笑する。

「ほう、愛子ちゃんのお尻の穴もなかなかのものでしたが、それ以上ですか。これは楽しみですな」

「町田屋さん、そろそろ私たちにも……」

「おっと、すいません。あんまりいい感触なんで、ついね。じゃあ、みなさんもこの極上のお尻の穴の感触を楽しんでくださいよ」

そう言いながら、町田はゆっくりと指を引き抜いた。

「あっ、ああっ」

抜かれる瞬間、麻美は思わず声を漏らす。

「おや、もっと入れていて欲しいのですか?

お名残惜しそうですね。でも、大丈夫、これからみなさんが一人ずつ指を入れて感触を確かめてくれますからね。あと三人、たっぷり可愛がってくれますよ」

「い、いやっ、もう許して!」

町田に嬲られただけでも、たまらないのに、あと三人もの男が指を入れようというのか。麻美はその恐ろしさに気が遠くなってしまいそうだった。



最後の吉田が指を入れる頃になると、麻美の反応に変化が現れていた。苦しそうな喘ぎ声一辺倒だったのが、少しずつ甘い声が混ざってきたのだ。その変化を見逃す男たちではないが、あえてそれを麻美には指摘しない。男たちは顔を見合わせてニヤリと笑う。

また、長い時間、肛門を刺激されていたため、麻美は下腹部に重たい疼きを感じ始めた。便意だった。しかし、そんなことを口に出せる麻美ではない。もじもじと切なそうに腰を動かすばかりだ。

その便意は、麻美に自分が嬲られている場所は恥ずかしい排泄器官であることを改めて思い起こさせた。こんなところに指を入れられたら、汚い物がついてしまうのでは……。

そして、それは現実のものとなる。吉田の指は4人の中で一番細く長い。吉田はゆっくりと人差し指を奥まで挿入していた。

「おや、奥さん。何かが指に当たりましたよ」

麻美の一番恐れていたことだった。

「おやおや、なんですか、これは」

指を引き抜いた吉田があきれたような声を出した。吉田の指先には、かすかに茶色い汚れが付着していた。

「ねえ、奥さん、これは何ですか?」

吉田は指先を麻美は顔に近づけて意地悪く聞く。麻美は顔をよじる。

「ほら、ちゃんと答えないと指を舐めさせますよ」

そんな恐ろしいことを言う。麻美は仕方なく、答える。

「そ、それは、便です……」

「便? そんな言い方じゃわからないですよ。これは奥さんのうんちでしょ? 麻美のくさいうんちです、とちゃんと言ってごらんなさい」

汚れた指先を突きつけられては、どんな命令にも従うしかない。

「そ、それは麻美の、く、くさい、う、う、うんちです」

半べそをかきながら麻美が言うと男たちは一斉に大笑いした。そして、吉田が言った。

「そうですか、奥さんみたいな美人でも、お腹の中には汚くてくさいうんちが詰まってるんですね。それはいけないな。私たちが綺麗にしてあげましょう。奥さんみたいな美人は、お腹の中まで綺麗じゃないとね。ふふふ」

(続く)


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09.09.21更新 | WEBスナイパー  >  赤い首輪
文=小林電人 |