毎週水曜日更新!
前講で、皆さんも過多な腸洗滌が直腸内善玉菌の喪失に繋がることは理解しましたね。今回は、かつての日本に起きたビデ論争を交えながら、腸内洗滌についてお話しします。大和撫子にビデは必要か否か。しかし、ビデは女性だけのものでもないのですが......。先に人間の胃や腸などの内臓の中にも、又、ケッツの穴の周りなど、外側にも、有用な菌が常住(或いは常在)していて、平素の我々の健康の維持のために休みなく働いてくれていることをお話ししました。
そんな有り難い菌が、実は女の人のオメコの中にも存在するのです。
今からもう三十数年前の、確か昭和四十年頃のことですが、東京・銀座の有楽町駅から鳩居堂の前を通り、銀座通りを渡って少し行った所、昔、数寄屋橋のあった近くに、「イエナ」という洋書専門の書店の入ったビルがあり、その一階のブランド雑貨を扱った店のウインドウに、物凄い物が陳列されたことがあり、そこは銀座の真ん中ですから、たちまち大きな話題になりました。
それはアメリカからやって来たどでかい膣洗滌器です。そやつはメロンくらいもあるゴム球の上に、長大なバナナくらいある嘴管が付いて、それがピンと天に向かってそそり立っており、通る人は皆それを見て、圧倒されたものです。
もっとも膣洗滌器そのものは、それ以前からあり、密かに使われていましたので、日本人に初めてというのではありません。原理はスポイトと同じですから単純な器具で、テニスポール大の赤いゴム球に、直径が八ミリくらいで長さが十センチくらいのエボナイトの黒い嘴管の付いたのが、「太陽医療器具」という会社から出ており、避妊のための膣内洗滌用に、或いは鼻詰まりの人の鼻腔洗滌用に使われていたのですが、そのメリケン渡来の奴は、とにかく物凄いものです。
従来のものは、エボナイト製の女性の小指のように細い嘴管を、そっと秘部に挿入し、スポイトとしてゴム球を数回ペコペコと握り潰せば、中の水が、ピッピッと出て、それで洗い流すというささやかな物ですが、それは何と、日本人成人男子の怒張したチンポより、どう見ても勝っている、太めの長いバナナがピンと生えているのです。それを突っ込んでオメコを洗ったら、ザブザブと音がして大量の排水が生じましょう。
たちまち世間の話題になりました。アメリ力在住経験のある某進歩的女史は、「これは日本の女性もぜひ一人一個常備すべき進んだ器具です。女性の生理の後の処置には必要欠くべからざる器具です。私もアメリカにいた時から使っていますが、これを使うと局部がとても清潔になり、身体のために良いから、ぜひ日本中の若い女性に普及させるべきで、初潮を迎える少女たちにもこれを使うことを教え、もっと日本人は合理性を大切にするよう、若い世代の人達から、頭を切り換えるようにすべきです」と、この器具の日本国内への普及こそが文明だと言わんばかりことを言っていました。
これに対して保守的な某女性評論家は次のように反論していました。「女性の生理の処置は、そのように水でザブザブ洗えば一番良いというのは誤りで、膣内にも様々な常住菌がいて、それらがバランス良く、不要物を食べてくれるので、人間はそんなに極端な洗滌をしなくても、自分の生まれ持っている力で健康を保てるように出来ているのです。それを、あのようにザブザブ洗えば、人間の体内に必要な菌まで流失してしまうから、感心出来ません。その上、あのような日本人の平均的な男性器よりどう見てもはるかに巨大なものを、未婚女性(初潮を迎えて間もない少女)にまで使わせるべきだと言うのは暴論です」と言うのでした。
皆さん、あの女権論者の言うように、各中学校にまでこの化物器具が普及していたら、大変なことになっていたでしょう。女子中学生や、中には早熟な小学校高学年女子が、日本中の女子が、すべてあんな器具を毎月、いや毎晩使ったら今頃は大変なことになっていたはずです。
みんなオメコがガバガバになり、人間では満足出来ず、馬を相手にするようになり、男共は不要品として無視され、女が馬と交わるのを見ながらセンズリ掻いている姿が巷のあちこちに見られ、家族も夫婦も崩壊し果てていたでしょう。
だが、現実はそうはなりませんでした。あんな巨大なものには、当時の女性は淑やかですから腰を抜かしてしまって、ほとんど手を出さず、この器具の一番の愛用者となったのは、ホモの人達やオカマのお姉さんたちでした。
彼(彼女)らの間では、随分と便利な物が現われたと大いに愛好され、直腸洗滌の利器として普及したのです。
(続く)
12.09.19更新 |
WEBスナイパー
>
お尻の学校
| |
| |