第40講 横田教授、絶対絶命【2】 文=横田猛雄 イラスト=伊集院貴子 |
第二講 こんな時には
だが意外、近付いてきた小父さんの顔は怒髪天を突くといったふうではなく、眼尻は下がり息は荒く、「ああ、止めなくていい、わしに遠慮せんともっとやりなさい!!」と、信じられないような言葉がその口から出たのです。
近付いてきた小父さんはいきなりステテコと越中褌(旧軍人は軍隊生活の習慣から越中褌をしている人が多かった――旧軍隊では、パンツは使用しない)を脱ぎ棄て、ピンピンに立ったチンボをしごきながり、「夜中に目が覚めたら家内の姿が見えんので、どうしたのかと思うでしばらく煙草喫うていたら、書斎の方でただならぬ物音がするので縁側から来て聞き耳を立てたら、どうも戦闘中のようだから、廊下から廻ってここへ来て、さっきから一部始終を見せてもらっていたが、見るのがこんなにいいとはわしも今まで知らなんだ。お蔭でもう何年も立たなかったチンポが、これを見てくれピンピンになった。わしは一寸も怒っていないからかまわぬよ。どんどん続けてやってくれたまえ、ここで見せてもらうから……」と言うのです。
小父さんの意外な言葉に少し気色悪くもありましたが、助かったのだと思うとほっとしました。小母さんもしおらしくしています。
諸君は日本の昔の猿の捕まえ方を知っていますか。
我々の先祖は猿を捕まえるのに首の細い壺の中に美味そうな物を入れておき、そうすると山から出て来た猿はその中に手を入れて中の物を取ろうとするのですが、その時不意に人が飛び出すと猿はびっくりして逃げようとするのです。しかし、そこは畜生のあさましさと言うか、壺の中の餌を握ったまま抜こうとするので、物を握った拳は入れた時より太くなっているので、抜けなくなっており、その壺は縄で固定してあるので猿は逃げられず人に捕まるのだそうです。猿でなく人間でもこのような場合あわてると、壺の中の握った手を放せば抜けるということに気が付かぬものです。
この時小父さんに見つかって連結を解こうとあせった私たちですが、小母さんのうろたえ方は相当なもので、ケッツの穴の紐を弛めるのを忘れて逆上してしまって一生一度というくらいの物凄くきつい食い締めを示しました。
これでは普通の男のチンボでも食い千切られるような激痛に泣いたでしょうが、歴戦の私のチンボは人より大きいですから倍痛かったことを覚えています。そして猿を捕まえる話を思い出しました。あの時の小母さんの姿が逃げようとあがく猿みたいで……。
横田猛雄 1990年3月号よりS&Mスナイパーにて実践派のための肛門エッセイを連載。1993年ミリオン出版より『お尻の学校[少年篇]』発行。またアナル責めのAV作品にも多数出演しており、A感覚実践派の伝道師として他の追随を許さぬ存在。2007年5月号まで同誌上で『大肛門大学』を連載していたが、高齢と健康上の理由により連載終了。そしてWebスナイパーにて、膨大かつ偉大なるアーカイブの復刻連載開始です! |
08.10.08更新 |
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