毎週火曜日更新! 海外レザーフェティッシュ見聞録 アメリカン・ボンデージの風 第8回 レズビアンBDSM、撮影開始! 文=Mikey 皮革拘束のみに絞った日本国内初のボンデージ・サイト「Fetish Stage」。 縄拘束とは違った魅力を醸し出すレザー・ボンデージ、そこにこだわって映像作品を撮り続けてきたMikeyさんがお届けする、アメリカでのボンデージ体験記です。 |
僕がマイケルの所有するボンデージ・ギアから選んだのは、アイマスクを3種類、ハーネス・マズル・ボールギャグ、ハーネス・ボールギャグ、カバーオール・ギャグ、アームバインダー、皮革製拘束衣など。
そして衣装を選びに作品に登場する女優さん、ジェニファー・アントンとアンジェラ・フェイスが部屋へ入ってきた。2人ともマイケルと大変親しげに会話していて、僕が選んだボンデージ・ギアを試着させることになった。
本作のストーリーでは、ジェニファーとアンジェラはレズビアンな関係だけどジェニファーがミストレスでS役、身体が華奢なアンジェラはM役。アンジェラが責められるときにBDSMプレイが行なわれる。マイケル扮するレザーマニアの変態S男がマゾのアンジェラを誘拐し、地下へ監禁する。最後にはアンジェラがジェニファーへ助けられ、マイケルが全身をガチガチに皮革拘束された形で逆に彼女らに監禁調教されて終わるという展開だ。
というわけで、僕はアンジェラを拘束するためのボンデージ・ギアをドキドキしながら試着させる。外国人を拘束するのは、当然ながら生まれて初めての経験。しかもアンジェラは顔立ちもハッキリしていてとても美しい女性なもんで、僕自身が拘束具を施す側なのに緊張しちゃって手先がガクガクブルブルと震えてしまう(苦笑)。服の上からアームバインダーを装着し、ハーネス・ボールギャグを噛ます。ジェニファーは身動きの取れないアンジェラへアイマスクを着けた後、彼女の脇腹をくすぐるなどイタズラをしている。そんなジタバタするアンジェラの姿に胸が躍らされた。
今日はジェニファーとアンジェラ2人のレズビアンBDSMのシーンのみ撮影。
朝のブリーフィングでは、17時には撮影を終了させるって言っていた……けど、そんなにノンビリでいいのだろうか!? 責められる役のアンジェラへのボンデージ・ギア試着が済み、みんなでランチタイム。えぇぇぇ!? こんなにゆっくりしていたら撮影終わらないんじゃないのかなぁ……。日本人は焦り過ぎなだけか!?
ランチも終了し、13時から撮影開始。マイケルはジェニファーへボンデージ・ギアを使う順番等を説明し、僕は英語が通じないと思い、イラストを描いて図解説明する。日本でもAVの現場は味わったことがないので、何をすればいいのか少々困惑した状態に……。果たしてイラストで解かってくれるのだろうか? するとスタッフの方が熱筆した絵コンテチックな20枚分のイラストを全スタッフ用へコピーをしてきてくれた。なんて気が利くんだろう♪ そこでマイケルとジョンは全スタッフへ僕が考えているアートワークを全て説明してくれ大助かり。2人は僕が緊張している様子を感じ取ってくれたみたいだった。
イラストでの図解は功を奏し、撮影がスムーズに進むと皆に喜ばれた。特にカメラの前でアンジェラを責めながら進行しなけらばならない、ミストレス役のジェニファーには好評だった。取りあえず僕の担当する仕事は一段落したので撮影する室内には入らず、隣室で映像をモニタリング。マイケルは出演シーンがないけど、撮影部屋でジェニファーとアンジェラを見守っていた。一連の流れで本当のBDSMプレイを見るかのように、2人だけのレズビアンBDSMの世界へ入っていた。アンジェラの華奢な身体で小ぶりなバストに、ジェニファーの豊満で厚みのある肉体が巧みにクロスオーバーする。
途中休憩でマイケルが隣室へ戻り、
「口も目も体もレザーで拘束し自由を奪うとただの物として、オブジェクトみたいで興奮したよ! 縄は人間の身体を拘束するために生み出された物じゃないけど、皮革拘束具は人間の身体を拘束するためだけに作られて生み出された物なわけだから、そのシチュエーションを考えるだけで興奮するねぇ」
と。すると僕も、「ボールギャグとかの口枷類も同じことですよね。テープギャグやクリーブギャグ(布製ギャグ)は別に人間の口を塞ぐために作られたわけじゃないので、僕は口の自由を予め奪う目的のために作られた口枷にも燃えます」
なんて同じように説明する。
20分ほどの休憩も終わり撮影は継続され、結局、16時半には今日撮らなくちゃいけなかったぶんを無事撮了。どうやらハリウッド映画にも組合があるように、大手のビデオメーカー関係や製作会社らも組合的な組織を作り上げている様子。なので時間通りに仕事を切り上げないといけないらしい。
マイケル、ジョン、ジェニファー、僕の4人は、マリナ・デル・レイの海沿いに住むアンジェラの自宅へ行き、親睦を深めようと夕飯はみんなでBBQとアルコールでドンチャン騒ぎの様相に。途中からジェニファーの妹アルテミスが合流したり、シモーネ・デヴォンやキム・ワイルド、ビル・メジャースなど“ボンデージな人々”がやってきて金曜の夜らしく深夜までBBQは続いた。ジョンと僕は酒が入っちゃったので、トーランスまで戻るのは厳しいと考え、アンジェラの自宅リビングに泊まらせてもらったのだった。
(続く)
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MIKEY インディーズのレザー・ボンデージ作品レーベル「TEAM MIKEY」を主催する映像作家。 テレビの特撮番組でフェティッシュな拘束の世界に目覚め、Vシネマ撮影の仕事をきっかけに渡米。アメリカのレザー・ボンデージ世界に触れ、自分でも撮影してみたいと考え、「TIEM MIKEY」を結成。ウェブサイト「Fetish Stage」にて次々と映像作品を発表し、皮革の拘束具にこだわった独特の世界観を築き上げる。 「Fetish Stage」=http://www.team-mikey.net/ |
08.03.04更新 |
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