WEB SNIPER book Review
100P超増量 4大新連載スタート!!
縞の下着セット、プリーツスカートなどなど様々な誰得付録で発売の度に「誰得www」殺到の雑誌「おと☆娘」がリニューアルしている!
漫画ページが100Pの大幅追加に加えて、新連載も4本スタート。全国の男の娘、男の娘好き紳士に向けてさらなるバーストを殺到させる決意にあふれる新装刊です。
男の娘の種類も「完全に女の子になりきってる男の娘」「男の娘、という第三の性を楽しんでる男の娘」「女の子にムリヤリ女装させられてる男の娘」「わけあって女の子のフリを続けなければならない男の娘」などなどと幅広く、また主人公の目線も「男の娘信奉者」から「男の娘に引かれつつある普通の男」や「男の娘」からの目線の作品まで、まさに男の娘という単語からキュレーションされた男の娘の殿堂。ここに来れば、あなたにマッチする性癖が必ず見つかるはず。
さくっと内容を紹介すると......元はアダルトゲームで話題になった作品ですが、ひょんなことから男の娘の楽園を訪れ、子供の生まれる仕組みもしらない男の娘に魅了されまくる。「自分を完全に女の子だと思い込んでる上に、子作りに興味ありまくり」というなんだそれどんなご褒美ですか? なんだか不思議と山方面の観光へ行きたくなってくる作品「女装山脈」のコミカライズや、学校の風紀を秘密裏に守るあやしい男の娘組織の活躍「うらふ~。 ~ようこそ裏風紀委員会へ~」ではゴスな雰囲気を纏った強すぎ男の娘が、むしろ女々しく女の子的な男の子(ああややこしい)を強気に誘惑。他にもドタバタやラブコメ、ギャグ漫画などなどコンセプト通りに多種多様な男の娘がマシマシです。個人的には、あまり仲の良くない姉弟が女装を通して姉と心を通じさせ合う「鏡の中の私」がとても良かったなあ。りぼんにでも掲載されていそうな少女漫画っぽい絵柄のかわいらしい「チェリーガーデン」も今回は予告編ですが、とても楽しみです。
文字系の記事が減ったのは残念ですが、男の娘になるための実践的テクニックを教えてくれる「初めてのオトコの娘講座」は健在、さらに新連載「オトコの娘名作批評」では古今東西、男の娘なんて言葉の生まれる以前の作品を取り上げて、その魅力を掘り下げています。ちなみに今回はついていませんが、チャレンジャブルな付録はこれまで同様に今後も続けていきたいそうですよ。そちらも楽しみですね。
全体を通して思うのは「おと☆娘」の男の娘は性的に奔放で、男性を魅惑するサキュバスのような存在に感じます。ある意味では肉食女子的とも言えますが、男性にとって最も謎めいた女性という存在の皮を被って得た、新しい欲望の発露。おと☆娘はその魅力に耽溺する導入となりつつも魅惑する側への導入にもなっているのが危険というか、魅力的というか「これはこのまま突き進んで大丈夫なのか?(日本の未来的な意味で)」と一抹の不安を感じさせずにはいられませんが一度でも禁断の果実をかじってしまえば、もう逃れることはできません。しょうがないにゃあ......YOU、かじっちゃいなよ!
文=暁美ゴモラ
「おと☆娘(おとニャン)VOL.8(ミリオン出版)」
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