special issue for silver week 2011
2011シルバーウィーク特別企画/特集「女性向けAVの現在形」
特集「女性向けAVの現在形」、AVレビュー編――有名女性誌に登場以来、その端正なルックスとほんわかキャラで多くのファンを獲得している今人気ナンバーワンのAV男優、鈴木一徹。まるで恋人としているかのようにアツくて甘〜いセックスは、女優陣からの指名も引きを切らないとか。そんな彼が美少女たちと繰り広げたラブラブなHの数々をたっぷり4時間収録したスペシャルDVD。 「萌えポイント」ならぬ「燃えポイント」がてんこ盛り!?そう、ズルいんですよ。彼はたしかにイケメンなんですけど、唇の厚さのせいでしょうか、どこか垢抜けていなくて、おぼこいんです。そういうイケメンが、「もうすぐ転校する生徒と女教師」とか「お兄ちゃんと妹」とか「同級生のカップル」などのシチュエーションで登場したら、そりゃ燃えますよ。まぁ中には「M男とM女(役)だがじつの兄妹」とか「ダメっぽいご主人様とメイド」なんてのもありますが、それでも十分採算はとれた気になれます。何の採算だ。
あ、もう言うまでもないでしょうが、これ、女性向けです。でも男性が見てもちゃんとヌケるとは思います。もともとは男性向けに作られたAVから引っぱってきたものですので。えげつないシチュエーションのものが一切ないというだけです。だから男性でも、鈴木くんが好きかどうかはさておき、好きな人は好きかもしれません。とにかく「愛されている」「大事にされている」女性、恋愛感情にビシっと直結したセックスをしている女性が見られます。ちょこっと例外はありますが。
最初の2パートは妹系。V.S.大島みなみ、V.S.あずみ恋ですが、前者はロリ妹、後者はちょっと大人びたキレイ系の妹。体がうずいて止まらないの〜、という大島みなみの身体検査をしているうちに結局最後までいたしてしまう鈴木兄さん。わりと軽いノリです。対してあずみ恋のほうは、まず舞台からして情緒ある日本家屋。そこに久しぶりに帰ってきた兄と出迎えた妹がそのまま抑えきれずに和室でという、一枚の絵にして心の隅にしまいたいような風景と内容。何か犬神家的な事件の匂いもそこはかとなく感じられます。考えすぎかもしれませんが。
続いては佐倉カオリの女教師もの。ダメダメな女教師が転校していく男子生徒の役に立ちたいと、「役に立つってそういう意味かい」なことをやるというね。男子高校生が最初は初々しかったのに、途中から大胆不敵なファックマシーンになって、先生に潮まで吹かせます。
星沢ななのパートはシチュエーションらしいものはありません。見どころは、昨日まで素人だったみたいな、まだ緊張が解けていない星沢ななへの至れり尽くせりぶりでしょうか。「かわいいね」の連発から始まり、「きれい」「気持ちいい?」。少し慣れてきたら、愛撫しながら「どんな感じ? 言わないと……」とほんのりS味も見せます。
亜希菜、明日花キララ、ほしのみゆパートはカップルもの。カラオケボックスでこっそりだったり、久しぶりにラブホに行った二人だったり、「今日は私が攻めてみたい」と言い出す彼女だったり、そこそこ経験のある女子なら通ったこともあるかもしれない道なのでは。
秋山祥子のパートも同じくカップルものなのですが、このパートがいちばんこの作品全体の性質を表わしているような気がしました。映像めっちゃきれいだし。だっれもいないうみっ♪に旅行に行った二人が、最初はお互いの様子をビデオで撮ったり、水鉄砲で撃ち合ったりイチャコラしているのですが、そのうちに波濤をバックに岩陰でおっぱじめます。鈴木くん、「俺のこと好き? どれぐらい好き?」なんて聞いたりね……何だか体がむず痒くなってきますが、それだけ完成しているともいえるんでしょう。
蒼井怜パートではちょっと変わった役どころに。前後関係はわかりませんが囚われの身になった蒼井怜が目隠しをされ、謎のS男に、これまた囚われ&猿ぐつわの鈴木くんにフェラチオするよう命令されます。蒼井怜はさらにS男にヤラれちゃったりもするのですが、目隠しをとってみたらフェラチオした相手はお兄ちゃん。でも二人で残されてみれば、お互い好きだったことがわかって、何だかんだでラブラブでよかったねみたいな展開。お前らもうちょっといろいろ落ちこめよと思いますが、前後関係がわからないのでそのあたりは想像力次第で何とでもオリジナルな説明がつけられると思います。女性視聴者はM女で愛される妹という、二度おいしい感情移入ができるわけですね。
石原莉奈はメイドとご主人様もの。でもこのご主人様、風俗にいる間だけのご主人様らしく、なんかやけに情けないです。声がうわずっていて、いかにも性欲に踊らされている感じ。でも顔とセックスはやっぱり鈴木くんですからね。「ダメだけどイケメンでセックスもステキな鈴木くんにご奉仕しますぅ」ってところが燃えポイントなのかな。
と、つらつらと書いてきましたが、ほかならぬ私自身が「うおぉぉ」と野太い声をあげそうになったのは、パッケージの裏に書かれていた彼のプロフィールの、「好きなタイプ:情緒が安定している人」というのを見た瞬間ですね。AVの女優さんって情緒に波がある人が多いから、このおぼこいイケメンが撮影のときに何かとんでもない困らされ方をしたのかなと想像したら、ゾクゾクきました。
文=早川舞
『【生写真特典付き】first love 鈴木一徹 (h.m.p)』
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