A感覚派読者告白手記 私の嗜肛錯誤の日々 第二回 告白者=広瀬謙吉(仮名・50歳) 女の顔は忘れても、アヌスだけはハッキリ覚えているのです――。様々な女のアヌスを味わい尽くしてきた一人のマニア男性が綴る、エロティシズムへの冒険心と猛々しい肉欲まみれの放蕩録。『S&Mスナイパー』に贈られてきた貴重な手記を全三回に分けて再録します。 |
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三、ケツ穴令嬢・深雪
悪友、研一郎の言葉が正しい、と証明されて以来、私の行脚が始まった。美代子とは半年ほどで手を切ることができた。美代子はやはり心中未遂事件を起こした女の特異性を惹起し始め、私に異常な思慕を寄せるようになり、恐くなった私は、少々惜しかったが、早々と手を切ったのだ。
それから二、三年は、私の嗜肛癖を満足させてくれる女は、現われなかった。もちろん、その間に情を交した女たちの中にもアヌスに快感を持つ女も多くいたが、羞恥心が先に立つらしく、美代子ほど見も心も没し去るほどに感応する女はいなかった。ところがある夏、例の研一郎の知人が持っていた軽井沢の別荘に行ったときのこと、美代子以上にアヌス感覚を秘めた女に出会ったのである。
深雪という名のその女は、財閥とまではいかないが、かなり名の知れた建築会社の社長令嬢だった。
淑淑やかで色が白く、華奢な躯つきの女で、十九歳だった。「あ「あの女と所帯が持てるんなら、ら、俺は死んでもいいねェ」とか、「深雪さんを見ているとお○○こがないんじゃないかと思うほど淑やかでさァ、初夜のことが今から心配だわさ」などと取り巻きの男たちは、どうせ叶わぬ夢とばかり、ヤケクソ気味に噂していたものだ。
だが私には放蕩児特有のカンが働いていた(自慢にもならないが……)。
――この美雪っていう女、淑やかそうに見えるけど、ほんとうは相当な淫婦に違えねェ。
そのとき私はまだ機がついていなかったが、これが私にとって、真性マゾヒストとの出会いになったのである。
私は深雪の前で、取り澄ました振る舞いをするなどという愚行を犯さなかった。深雪はひょうきんな私の虜になった。深雪の周辺には私のような飾らない男がいなかったのだ。
私は同行していた研一郎に言った。
「あの深雪っていう女、モノにしてみせるぜ」
「えっ、あっははは。いくらおめえでもそりゃムリだぜ」
笑って相手にしない研一郎を何とか説き伏せて、十人近く滞在していた別荘の泊り客を全て追っ払ってもらった。みんなをどう騙したのか知らないが、詐欺師をもたぶらかす研一郎の口説にかかってはひとたまりもなく連れ出されたのだろう。
二人で別荘に居残り、深雪は私の目論見をうすうす感じていたようだが、それは十九歳の娘にありがちなロマンチックな想像を伴っていたに違いない。まさか私の目的が深雪のアヌスにあるなどと知るはずもない。
男女平等などと言われ始めた昭和二十七年頃のことだが、フリーセックスなどは夢のまた夢といった時代である。
深雪は私と接吻を交わすと、もう許嫁にでもならたつもりで、
「私を捨てないでくださいね」
などと甘い科白を言ったものだ。私がその機会を逃すはずもなく、
「深雪さん、男って、ガマンができないときがあるんです」
と、息を荒げて(もちろん、芝居をうったのだ)抱きつき、畳の上に深雪を押し倒して処女を奪った。
手当り次第女を抱いていた私だったが、これだけの上玉になるとさすがに興奮したものだ。普段ならあれこれと性技を弄するのだが、このときばかりは獣になったようで自分の欲情を制御することができず、いささか粗暴な行為をしてしまったのだ。
それは今までにない異常な興奮であり刺激であった。私の嗜虐癖の目覚めだった。私は仔猫をいたぶるように深雪をジワジワと責めたてた。もちろん憎いからではない。世間のことや性のことなど何も知らない深雷をからかってみたかった――というのが動機といえばいえるかもしれない。
また、深雪も私の粗暴な行為を限りなく受容したのだった。
夜毎の逢引きが続き、軽井沢を引き払わなければならないという前の夜、また、私は研一郎に人払いを頼んだ。深雪を籠絡させたことを知っている研一郎は私に畏敬の念を抱いており、今度はニッ返事の承諾だ。
私に身も心も奪われている深雪は私の言いなりだった。格式の高い家柄の娘が婚前交渉というだいそれたタブーを破っているのである。少々のことがあっても口外をしないというのが私の胸算用である。
私は用意をしておいて細引きで素っ裸の深雪を縛りあげた。
「深雪、男には変な願望があってね、女の全てを自分のものにしたいんだよ。でも、心の中ってのは見えないからね。心の中を知るに、女がいちばんイヤだと思うことを男がやったとしても、女が耐えたとき、男は、ああ、この女、ほんとうに自分が好きなんだな、って確かめることができるんだよ」
深雪は黙って私の言うことに耳を傾けていた。私がそんなことをわざわざ説くまでもなく、深雪はすでに被虐の快感に酔い始めていたのだ。
こうなれば深雪は私にとって肉の玩具である。少年時代から猟色に手を染めてきた私だったが、心の中には幼児性が頑と根を張っていることに私はそのとき気がついたのだった。 女を玩具として弄ぶという思いつきは、私をたいへん興奮させた。
私は深雪を大きな柱時計のある居間に引き立て、膝立ちで俯せにするとアヌスを嬲った。
「ああ 恥ずかしい。でも、謙吉さんが望むのなら……耐えます……」
深雪は羞恥とともにあきらかに被虐の快感を味わっていた。深雪のつつましいアヌスを指で嬲っていた私はふとイタズラを思いついた。
私はブドウ酒瓶のコルク栓に絹糸を巻きつけ、長く延ばした糸の端を柱時計の振子に結びつけると、コルク栓にサラダ油をタップリと塗りつけ、深雪のアヌスに埋め込んだのである。
こうして深雪と柱時計の隔を適当に調節すると、振子の指幅につれてアヌスに埋め込まれたコルク栓が引っぱられることになる。
何とも珍妙な光景だった。
私は興奮というよりも、幼児がたわいもない玩具に夢中になるようなおかしみと愉しさで、没我の境地にあった。
「深雪、どうだい? これがおとなのお遊びってもんだ。感じるだろう?」
「ああ、とてもヘンな気持ち。恥ずかしいような、感じるような……」
深雪は別荘滞在の二週間で私の性技の薫陶を受け、女の歓びも知るようになっていた。その上、アヌスを徐々に馴致され、深雪は今まで隠されていたマゾ性をすっかり曝け出していた。
柱時計が時を刻むたびに深雪のアヌスに埋めこまれているコルク栓が引っぱられ、深雪は総身を震わせて羞恥に富んだ快感を表わした。
私は飽きることもなく、この珍妙な光景を見続けていたものだった。
(続く)
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