WEB SNIPER's special AV review.
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スナイパーAVレビュー!
2007年に初公開され、その後シリーズ化された人気ホラー作品のエロパロディが登場。新しい生活を夢見て引っ越してきた男女カップル。しかし、夜な夜な奇妙な現象に悩まされることになる。ふたりは監視カメラを設置し、その原因を探るのだが......。パロディの範疇をはるかに超えた、ハイクオリティ・ハードコア作品!!いやあ、ダジャレってのは無理矢理なほうが面白いんだと再認識しましたね......なんてどうでもいいことはともかく。
あのスピルバーグも絶賛したという、低予算モキュメンタリーホラーをポルノ仕立てにしたという本作は、なかなかショッキングな仕上がりになっておりました。
ストーリーは、あるカップルが6台のビデオカメラを購入するところから始まります。
新生活を夢見て新居の一軒家に引っ越してきた2人は、夜な夜な起こる変な物音やポルターガイストといった怪現象に悩まされており、家のあらゆるところにカメラを設置してその原因を探ろうとする。しかし真相はわからないまま霊らしきものの存在感は日に日に強くなっていき、せっかく呼んだ霊媒師も「これは悪魔の仕業だ」と帰ってしまう――。
こんな恐ろしい話、エロに結びつけようがない気がするんですが、そこはパロディ慣れしているアメリカ人。ストーリーやあの独特のドキュメンタリーっぽい画面をしっかりコピーしながらも、主人公のカップルにリビングでセックスさせたり、新居に招いた友人カップルにセックスさせたり、ヒロインと短大時代の友達が昔を思い出してレズったりと、随所にうまくエロをちりばめています。
ただ、観始めてしばらくは「あれ?」と思ったのも事実。
というのもですね、あまりに元ネタに忠実なあまりカラミが固定カメラなんですよ。
ご存知のとおり、本家『パラノーマル・アクティビティ』は主人公のカップルが家に備え付けたビデオカメラの映像をそのまま使ったという設定。映像が荒く動きも少ないけれど、そこがリアルで怖かった。
ところがこの作品は、パロディなのにそこまでしっかり再現しちゃってるもんだから、せっかくの局部アップや表情がほとんど出てこないわけです。うーむ、もったいない......。
ジャパニーズAVだったらカラミシーンは別物と切り離してエロに徹するんでしょうが、アメリカンポルノではパロディとしてのクオリティを優先させるんだなあ、なんてことを思ってしまいました(まあ、どちらが正しいって話ではないですが)。
しかしカラミのエロさを盛らなかったおかげもあってか、ストーリーは思いのほか自然に展開していきます。
彼女を見て何かに気づいた様子の霊媒師。深夜に何かにとり憑かれたかのように起き上がり不思議な動きをするヒロインとその友人。オナニーしようと思って夜中に一人で観てたらちょっとゾクッとするような映像が続いて、ついつい見入ってしまいました。
いやほんと、よくできてます。「これが本当の『パラノーマル・アクティビティ』だよ」と言われても、AVまみれの私の脳みそなら信じてしまいそうなほど。
無理のある設定といったら、なぜか最後にもう一組のカップルを加えた3対3の乱交パーティが開催されてたことくらいでしょうか。
でも、最後にきちんとヌケる見せ場を作ってくれてるのはありがたいですね。「イェー!」とか言いつつ笑ってハメまくる明るさも、無駄のないフォーメーションも素晴らしい。いやあ、さすが本場の乱交は違う。
私は本編を観てないのですが(実はけっこう怖がり)、ネットで確認したところラストシーンはほぼ元ネタに準じたつくりになっている模様。
タイトルはどうしようもないですが、とにかく「本家作品を観てない人でもこれを観れば十分」ってくらいのクオリティには脱帽しました。アメリカンポルノの本気具合を見せつけられる一本です。
文=遠藤遊佐
『パラノーマル・アクチクビティ(コンマビジョン)』
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13.09.16更新 |
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