特選AVレビュー『面接ドキュメント 通りすがりのAV女優12 ワケあり奥さん編』（HMJM）

Chapter*01 欲求不満の福島在住ワケあり人妻。自分の欲望を認めたくない彼女は声を押し殺して激しくヨガって......。Chapter*02 某AVメーカーの現場で知りあった女優さんはシングルマザー。カメラの前で見せる彼女のセックスは驚くほど野性的で......。刹那的で官能的な2018年師走の記録。
東北新幹線の車窓に、〈2018年12月中頃、東京を離れ北へ〉というテロップ。メインタイトルがあって、〈正午0:00　JR福島駅〉。真冬の閑散とした地方駅。梁井監督、付き合いのあるモデル事務所から一枚の裸の写真が届き、「東京へ呼ぶのは交通費かかるから、ヤナイさん、福島まで行ってハメ撮りしてきてよ」と言われたらしい。ゆえに情報は写真一枚のみ。しかし、〈どんなヒトがやってくるのか、不安と期待が楽しい〉というテロップが入る。シビレるオープニングである。そうだった、梁井一の師匠であるカンパニー松尾が90年代『私を女優にして下さい』シリーズを撮っていた頃、この「不安と期待」が大きな魅力だった。メールや携帯がまだ一般的でなかった時代、プロダクションによる女優さんの管理やケアもいい加減だった頃、そこには常に「いったいどんな女性が来るのだろう？」という「不安と期待」があった。そして90年代急激に発達した8ミリカメラやDVカムといった小型カメラが、監督たった一人での撮影旅行というスタイルとハメ撮りを可能にしただけでなく、撮り手の内面・心情までを描けるようになった。だから我々観客も、まるでその「不安と期待」を共有するかのようにドキドキ、ワクワクしたのだ。

さて、JR福島駅は「これが新幹線停車駅？」と思えるほど寂れた駅で、待ち合わせの改札にいたのは女性一人だけ。顔が写ると現役時代の川奈まり子さんをちょっと地味にしたような細身の美人。まずは駅近くの和食屋さんで、昼食をとりながらのお話となる。事務所には自分から応募した。HPのお問い合わせフォームに書き込んだ。実は2、3年前からデリヘルでも働いていて、普段は昼間のパートで週6日。唯一休みの火曜日だけデリヘル嬢とのこと。これが「chapter*01 火曜の人妻age39」というチャプタータイトルの意味だ。所々ビー音が入るのですべて明確にはされないのだが、デリヘルやAV出演の動機は、まずは経済的理由。そして「旦那さんが、結婚したら〈そういうこと〉をしなくなった」、つまりセックスレスによる性的な不満。ココまでが約15分。ビジネスホテルにイン、外は曇り空だが、窓の大きな明るい部屋でのセックスとなる。

梁井クンがキスしようとすると、「ゴメンナサイ、アメ、食べちゃってます」というのが何ともリアル。職業AV女優からは絶対に出ない台詞だ。身長164センチ、薄手のハイネックセーターがよく似合い、細いウエストが魅力的だ。「緊張の極みです」と喘ぐように呟く彼女。そこで「イイこと思いついた」と目隠し。後ろから抱きしめ、キス。バストを露に。AカップとBカップの狭間くらいの小さな胸だが、カタチのいい乳房と、乳輪が小さく上品な乳首がソソる。パンティの上から触って反応を見た梁井監督、「スケベじゃん？」とひと言。M字開脚させて、ローターを当てる。「わかるだろう、俺が興奮してるの？」とパンティを脱がされるも、クンニされるのに恥じらい抵抗を見せる。ココもやはり素人。30分経過。「ああ、チンチン入れたい」と口元へ持ってく。しかしココでも彼女、チ×ポに欲情しているのは明らかなのだが、なぜかすぐにしゃぶろうとしない。しかし一旦しゃぶり始めると止まらない。これがまたエロい。

セックスも同様で、40分過ぎ、正常位で挿入すると、声を我慢する。しかし時々たまらなくなるのだろう、絶叫のような悲鳴を上げる。梁井監督は「ああ、いいマ×コだ」と感想を洩らし、あまりに「よすぎた」のだろう、49分、「イクつもりなかったのに」と正常位だけで射精。事後、梁井クンに「今もある？　罪悪感」と問われ、「どの位置に心を置いておけばわからない」と答える人妻の心情が切ない。後半52分からは「Chapter*02 松本麗子」のパート。麗子さんはモデル体型に華やかな顔立ちの美人。27才のとき離婚、10才の子どもと2人で暮らすシングルマザーだという。梁井監督は彼女のデビュー作『健康的な小麦肌が眩しい家族を支えるしっかりママさん。 松本麗子 35歳 AV DEBUT』（SODクリエイト）を撮っている（この作品では離婚は隠され、「本物の人妻」という体だったらしい）。そして離婚の原因は？　福島の奥さんとは真逆で、2才年下の旦那さんは「エッチばっかりしたがる人」で、妊娠中も求められ、出産後、女性はそういう欲望が一時的に減退するようだが、そこでもやたら迫られるのでウンザリしてしまったらしい。

しかし、本来は「私もエッチは好きなんですよ」ということで昼間からホテルへイン。ベッドに座らせ、キスからフェラへと進むイチャイチャセックス。麗子さん、しゃぶり顔がエロい。スタイル抜群なので、ガーターベルトにTバックのパンティというランジェリーも似合う。梁井クン、しゃぶらせながら「自分で当ててみて」と電マを渡す。「気持ちよすぎて咥えられない」という喘ぎがイイ。彼女を立たせた体勢で指マン、ベッドに寝かせてお尻からクンニ。さあ挿入とコンドームを着けてると、振り返った彼女、「あっ、着けてる」「着けなくてよかった？」「梁井さんだからだよ」、こういう台詞、男はグッと来るんだな。バックから挿入し、やがて「顔見ながら入れたい」と正常位に。最後は「麗子さんに上になって欲しい」と女性上位で豪快に逆ピストン。コチラは福島の人妻さんと違って欲望を素直に全開したセックスだが、事後、ベッドの上で全裸のままうつ伏せになった麗子さん、梁井クンに「上に乗って」とお願いする。「亀みたいに？」と言いつつ彼がやはり裸で重なると、「人の重みって安心する」とひと言。フム、ブルース・スプリングスティーンの「ハングリー・ハート」、＜Everybody's got a hungry heart（誰もが満たされない心を抱えてる）＞ということなんだなあ。

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『面接ドキュメント 通りすがりのAV女優12 ワケあり奥さん編』（HMJM）

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