特選AVレビュー 『凸凹Night School』（SILK LABO）

様々な事情を抱えるオトナたちが通う、絹ヶ丘定時制夜間高校。世代も職業も様々な生徒たちが触れあう中で、時には予想だにしない相手と恋に落ちてしまうケースも......。心と体の個性がバシバシぶつかる凸凹ラブロマンス！
以前、シルクラボの女性監督さんへのインタビューで「どういうきっかけでAV業界に入ったんですか？」と尋ねたことがあります。
そのときの答えは「元々はトレンディドラマを撮るのが夢で映像系の専門学校に通っていたけど、テレビドラマの制作は家にも帰れないくらい大変らしいと聞いて縁のあったAV業界に......」というものだったんですが、本作を観て「なるほどなあ」と思いました。
女性向けAVというとエロメンとか壁ドンとか胸キュンとかいうイメージが強いけれど、実はドラマとしての完成度の高さも大きな魅力。一般のAVに比べるとディテールが各段にしっかりしているし、ストーリーはライトでも登場人物の設定やセリフがきちんと作りこまれてる。確かに往年のトレンディドラマみたいなんですよね。

さて、およそAVらしからぬタイトルの本作は、トレンディドラマのカテゴリで言うなら学園ラブコメディといったところか。
舞台はとある定時制高校。普通に暮らしていたら関わることのない世代と個性の男女が、お互いに衝突したり新しい発見をしたりしながら、恋愛模様を繰り広げていくというストーリーになっています。
主人公は2組のカップル。
まず1組目は、人間不信気味の元ひきこもり・山田大知（北野翔太）と姐御肌で正義感の強いギャル・千葉夏海（AIKA）。
引きこもり大知が柄の悪いヤンキークラスメイトにカツアゲされそうになっていたところをギャルの夏海が助け、それをきっかけに全く接点のなさそうだった2人は急接近。
元カレにつきまとわれている夏海を大知が決死の覚悟で助けたり、ダサい見た目の大知（といってもエロメンなんで十分かっこいい！！）を夏海が改造しようとして気まずくなったり......胸キュンなエピソードが次から次へと押し寄せてきます。まあ、確かにどこかで見たようなありがちなシーンだったりもするんですけど、妙な癖がないからこそ乾いた四十路女のハートにスッとしみ込んじゃうわけですよ。
もちろんラストはかっこよく変身した大知と夏海が結ばれ、親の留守に自室で初エッチ。童貞設定なのでギャルの夏海がリードしながらってことになるんですが、筆おろしとはいってもあくまでも初々しいラブラブセックス。童貞君にマンコを凝視されて恥じらう姿とか、ムズムズきちゃいます。

そして2組目は、真面目で寡黙な土木作業員・高岡勇志（東惣介）×負けず嫌いのバツイチ熟女・里中諒子（明里ともか）。
諒子は成績トップの勇志をライバル視しているものの、ある日ほつれた作業着を繕ってあげたのをきっかけにイイ感じになっていきます。
これまたベタな展開ではあるけれど、明里ともか演じるバツイチ熟女のちょっと所帯じみた感じとか、そういうのにクラッときちゃう年下肉体労働者系男子の単純なところとか、もうたまりません。夢ありまくりじゃないですか！　
最後のセックスシーンも「大事な試験の日に学校に来ないので心配して家に行ってみたら......」の黄金パターン。
いつもAV観るときは女優さんの反応メインで見てるんだけど、さすがはシルクラボ。東惣介きゅんの激しい腰遣いと美しいピストン顔には、つい釘付けになってしまいました。

とはいえ、個人的にヤラれたのはやっぱりAIKAちゃんかなあ。
「女性向けAVは女優さんのキャスティングが難しい」なんて話も聞くんですが、美形で男前で思ったことははっきり言う彼女のキャラは真面目ギャルの夏海にぴったり。女子受けすること必至です。
また演技のほうも達者なんですよね。死んだ飼い猫のことを打ち明けながらポロリと涙を流すシーンなんて、見た目とのギャップも手伝って一気にもってかれちゃいましたよ。

カラミシーンのあるトレンディドラマ（あるいは韓流ドラマ）みたいな一本。
ちなみに本編には、北野翔太・東惣介のほかにも何人かエロメンが登場しているので、そちらのほうも要チェック。AIKAちゃんの元カレとかクラスのまとめ役男子とか、たいして重要じゃなく思える役どころにもしっかりときめける男子を使ってくれてるので、イケメンパラダイス的な楽しみ方もできますよ。

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『凸凹Night School』（SILK LABO）

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